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2022/05/25(水)

【川畑のぶこ】Q.「人生100年時代」に絶望してしまいます…

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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Q.「人生100年時代」に絶望してしまいます…

いつもメルマガありがとうございます。

今日は最近私が感じていることに
ついて相談させてください。

それは、
「人生100年時代」という言葉。
正直この言葉を聞くと
絶望感を感じてしまいます。

「老後に家族に迷惑をかけないように」
といった、長生きリスクを考えた
台詞を聞くたびに悲しくなります。

学生のときは、死ぬときに思い残すことが
ないように、必死に生きてきました。

その結果、就活、結婚、出産、家の購入など、
大きなライフイベントはだいたい終え、
やりつくした感があります。

今後のことを思うと、
長いな……とため息が出ます。

子供はかわいく、ささやかな幸せは
感じていますが、毎日、仕事と育児、
家事を繰り返すことがつまらなく感じられ、
今後は何を目標に生きればいいのか
わからなくなってしまいました。

実家の両親は年をとればとるほど
仲が悪くなっています。

周りの家族を見ても、あまり
「うらやましい」「こうなりたい」という
家族がいません。

どうしたらいいでしょうか。

【メイ・30代・会社員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

人生50年と言われていた時代から
一気に倍の100年になり、年齢の価値も
昔とは大きく変わってきましたね。

メイさんは悔いのないように
人生を生きようと、多くのことを
成し遂げてこられたのですね。

「長いな」と思うのは、もしかしたら
走りすぎたせいかもしれませんね。

臨床心理学者で元文部科学省長官の
故・河合隼雄氏が生前、高野山
医療フォーラム「生と死が手を繋ぐには」
に登壇された際、つぎのようなことを
話されていました。

彼が子どもの頃は、
人生50年と言われていたので、
50歳まで生きることを目指していた。

ところが、50歳になってみると、
平均寿命は80歳になっていた。

これは手放しで
よろこべることなのでしょうか?と。

これは、500メートル走と聞いて必死に
ゴール目指して走っていたのに、ようやく
500メートル地点にたどり着いた途端、

「すんません、今年から
 800メートルになりました」

と言われているようなものではないかと。

ただし、付け加えて、
もしその500メートルの過程が穏やかで
楽しいものであれば伸びることは
好ましいことだけれど、苦しみばかりが
あるのならただ伸びてもしかたがない。

大切なのは、命の長さではなくて人生の質
ではないかとおっしゃっていました。

また、私自身、臨床でがん患者さんと接する
中で、人生で後悔することを尋ねると、
多くの人は「もっと自分を大切に生きれば
よかった」とおっしゃいます。

そしてもし、命が永遠なら…というと
多くの方は永遠は長いとおっしゃるので、
100年だったり200年だったら?と
訪ねてみると、「もっといろいろなことを
スローダウンしてゆったり過ごしたい」とか、
「もっとたくさん寝る」とかといった答えが
多くの人から返ってきます。

みなさんお疲れなのですね。

これはメイさんも参考にされると
良いのではないでしょうか。

私たちはこれまで短時間でより多くのことを
達成し、生産性を高め、他人の目に見える
かたちで成果を出すことに邁進してきました。

これからは、他人の評価ばかりでなく、
メイさんはささやかとおっしゃるかも
しれませんが、リラックスしたり休息したり、
子どもや美しい自然と触れ合う時間などを
究極の価値と定めてご自身の時間を
大切にされると良いのではないでしょうか。

人生が延びた分、ぜひこのように価値観を
再構築してご自身の日々に潤いを
もたらすように工夫をされてください。

また、私たち一人ひとりの内にそのような
智慧が宿っていることも信頼してください。

– 川畑のぶこ

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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?

一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

川畑のぶこへの質問・ご相談はこちらから

間中亜衣

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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