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2021/11/26(金)
【小松易】減らすとは、活かすこと
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こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
「片づけることは、編集すること」。
マーケティングコンサルタント
藤村正宏さんの言葉です。
以前、藤村さんと対談したときに、
マーケティングの感性を磨くためには、
情報を沢山集め、その中で自分なりに
編集することが必要。
それが片づけとの共通点だ、
と教えられました。
このメルマガしかり、
本も雑誌も、そして映画も
「編集」という取捨選択のプロセスを経て、
伝えたい相手に届けられます。
私が大好きな映画
「時をかける少女」や「さびしんぼう」の
大林宣彦監督の言葉に
『編集はかけ算になる様に、引き算する』
というものがあります。
以前、大林監督が小学生のグループに
“映像制作の極意”を教えるという番組で
おっしゃていた、この「かけ算」という
ワードに心を動かされました。
試写会で、完成した作品を見ると
子どもたちが撮影したはずの、
あるシーンが抜けていました。
それは、「漁師さんが出てくるシーン」でした。
その部分だけ“ドキュメンタリーみたいで
全体とのバランスが合わない”
と考えて使わなかったようです。
でも“無くしちゃうと残念”
という意見もありました。
そこで、大林監督は子どもたちに
気づきを与えるように言います。
「いいシーンを外すということは、
そこにこめられたみんなの思いや
願いが作品全体に生きなければいけない。
編集というのは、引き算がかけ算になること。
引いていったものが何倍にも
プラスになって作品に生きるということです」
「減らす」「なくす」というのは
勇気のいる行為です。
しかし、優秀なクリエイターたちは
「あえてなくすことで、伝えたいメッセージを
より伝わりやすくする」という
編集作業を行っているのです。
先日もある企業の研修で
こう言いました。
「減らすとは、活かすこと」
片づけとは「これは要る」、
または「これは要らない」と
決めること。
つまり、片づけとは「選択力」
をつけること。
大切なポイントは「これは要る」と
決めることも「片づけ」だということです。
要らないと決めてモノを減らすことは、
選択肢の1つにすぎないのです。
最悪なのは「要るかどうか」をよく考えずに
なんとなくとっておいてしまうこと。
または、「とにかく捨てればいいんだろう」と
考えずにどんどん捨ててしまうこと。
できるなら、そうではなく、
しっかり自分の頭で考えて取捨選択する
「片づけ」をおこないたいものです。
その副産物として、取捨選択力や
思考力を磨くことができれば、
なおうれしいですね。
それが、片づけのちょっと深いところ
でもあるのです。
いつも、あなたを応援しています!
小松易
◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
http://www.sukkirilab.com/
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◎編集後記
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マーケティングの仕事を始めた頃は
リサーチをして集めたたくさんの情報を
取捨選択をすることがとても難しく感じました。
なぜなら、
“せっかく”時間をかけて集めたのに、
使わないなんて“もったいない”気がしたんです。
でも、取捨選択をせずに全てを使おうとすると
結局全体がぼやけてしまい、
どの部分も活かすことができません。
そこで、意を決して使う情報を厳選すると
伝えたいメッセージが際立つようになりました。
片づけにおいても、モノを手放す際に、
“せっかく”“もったいない”といった感情が
出てくると思いますが、これを乗り越え
厳選すれば、本当に大切なモノ、コトが
見えてくるはずです。
ぜひ、勇気を持って
「減らす」ことに挑戦してみてくださいね^^
間中亜衣
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
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