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2026/06/10(水)

【川畑のぶこ】友人の善意を重たく感じる私は冷たいのでしょうか

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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【Q】学生時代から30年以上付き合いの
ある友人との関係についての相談です。

彼女とは若い頃から仲が良く、
誕生日にはプレゼントを贈り合ったり、
旅行先のお土産を交換したり、

美味しいお菓子を見つけると
相手の分まで買って渡したり、
そんなやり取りを長年楽しんできました。

ところが50代になり、私自身の
価値観が少しずつ変わってきました。

断捨離を学び始めたこともあり、
以前のように「安いから」「可愛いから」
「せっかくだから」という理由で
物を増やさなくなりました。

本当に必要なものや気に入ったものだけ
を持ちたいと思うようになり、人に物を
贈ることも以前より慎重になりました。

そんな私とは対照的に
友人は今も昔と変わらず、
とても気前が良く、
会うたびに何かしら持ってきてくれます。

旅行のお土産、お取り寄せした食品、
テレビで話題になった便利グッズ、
健康食品、化粧品のサンプルなど、

「これ良かったから使ってみて」
「あなたも好きそうだったから」
と善意で勧めてくれるのです。

ありがたい気持ちはありますし、
私のことを思い出して選んでくれたこと
も分かります。

ただ正直に言うと、使わない物や
食べきれない物も少なくありません。

かといって断ると申し訳ない気持ちに
なりますし、「もう物はいらないの」と
言ってしまうのも角が立ちそうで
難しいのです。

最近では、友人からの連絡を見ると
「今度は何か持ってきてくれるのかな」
と少し身構えてしまう自分もいて、
そんな自分に罪悪感もあります。

価値観が変わったのは私の方ですし、
友人は昔から何も変わっていません。

だからこそ、相手を否定したり
傷つけたりすることなく、
上手に受け取らない方法や距離の取り方
があるのなら知りたいと思っています。

人間関係を大切にしながら
自分の価値観も大切にするには、
どのように考えればよいのでしょうか。

【ももっち・50代・女性・パート】

【A】友人思いのももっちさんの
苦しみが伝わってきます。

私たちはしばしば
「相手の善意を受け取れない自分」
に意識を向けますが、

本来、人間関係は一方通行ではなく、
お互いの価値観や生き方を
尊重し合うものです。

ここにひとつ例をあげてみましょう。

ももっちさんの友人が最近
ベジタリアンになったとします。

ももっちさんはそれを知らずに、
善意で高級な牛肉や干物を渡した
としましょう。

すると友人は
「ありがとう。でも私はベジタリアン
 になったから食べられないの」
と伝えます。

すると関係は悪くなるでしょうか?

それとも、次回からあなたは
肉や干物は持って行かなくなるだけで、
依然関係は保てるのでしょうか。

あなたがダイエット中なら、
友人はやはり毎回持参したケーキや
スイーツをやめるでしょう。

お互いのことを大切に思っているなら、
相手のニーズを理解し満たしたいはずです。

「ダンシャリアンになった」ことを伝える
ことで、モノが増えるやりとりは喜ばれない
ことを相手は直感的に理解するでしょう。

モノを減らそうと努力している人に
次々とモノを与えることは、
ダイエット中の人に毎回ケーキを持参する
ようなものですが、ケーキは
相手を喜ばせたい善意のカタチです。

友人には悪気はなく、ただ、ももっちさんが
モノを増やさない暮らしを大切にしている
ことを十分知らないだけなのです。

ですから、最近は本当に気に入ったモノだけ
を厳選して持つ暮らしをしていることや、
モノより体験を大切にしていることを
伝えたらよいでしょう。

お土産やプレゼントより、お土産話を聞く、
一緒に過ごす友人との時間こそが喜びである
ことを伝えたなら、友人も悪い気はしない
のではないでしょうか。

本音を伝えることは、相手を拒絶すること
ではなく、自分を理解してもらうことです。

長年の友人であればあるほど、
「本当は嫌だったけれど我慢していた」
よりも、

「実は今こんな価値観に変わってきた」
ことを正直に伝えてもらった方が
嬉しいのではないでしょうか。

ももっちさんの罪悪感の背景には、
「相手の好意を断ったら傷つける」
という思い込みがあるかもしれませんが、

親しい関係で本当に目指すべきは、
相手の期待に応え続けることではなく
お互いの変化を受け入れ合うことです。

30年前のままの自分でいる必要は
ありません。

50代のももっちさんには、
50代の価値観があります。

友人にも友人の価値観があります。

違いが生まれることは自然なことです。

その違いを隠して付き合うより、
「私は今こんな暮らしを大切にしている」
と伝え理解してもらえたなら、その友情は
より成熟したものになるでしょう。

間違えてはいけないのは、
抑圧は優しさではありません。

我慢を重ねることで相手への不満が蓄積し
やがて爆発してしまうなら、
それは双方にとって不幸なことです。

友人はきっと、
「そんなに負担になっているなら
 早く言ってほしかった」
と思うのではないでしょうか。

本当の友情とは、相手の好意を
無条件に受け取り続けることではなく、
変化した自分を安心して見せられる関係
なのだと思います。

ですから、ももっちさんに必要なのは
「上手に我慢する方法」ではなく、
「感謝を伝えながら、自分の価値観も
伝える勇気」なのかもしれません。

それは関係を壊す行為ではなく、
むしろ長い友情関係をこれからも続ける
ための行為です。

モノを断ることは友情を断ることではなく、
むしろ、自分らしく在ることで
より豊かな友情を育てるという視点を
育んでください。

人との関係を整理するのではなく、
人との関係のあり方を更新していく。

古い価値観を手放して、
いまの私に相応しい価値観を育むことも
また断捨離です。

断捨離は単なる片づけ術ではなく、
生き方そのものなのです。

ー川畑のぶこ

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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