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2024/07/10(水)
【川畑のぶこ】Q.私の親は毒親?同居が辛いです
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水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。
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Q.私の親は毒親?同居が辛いです
川畑先生、こんにちは。
漫画「ダンシャリアンになろう」の
シリーズが大好きで、
それ以来、先生のファンです。
初めてメッセージを
お送りさせていただきます。
私は、親が毒親かもしれないと思い、
悩んでいます。
子どもの頃から大きな違和感を
ずっと感じながら育ち、
誰にも相談できないまま大人になりました。
高校生の頃は、
母が包丁で私を刺しにくる夢を
何度も見ていました。
今、久しぶりに親との同居を
することになり、毎日精神が
圧迫されております。
親の態度(とくに母)は、
1.口の利き方から「箸の上げ下ろしまで」
生活態度の全てに口を出してきます。
2.暴言を吐く、怒鳴るなど、
支配的な態度を取ります。
行きたいところを諦めたり、
持ち物を捨てたりせざるを
えませんでした。
3.(詳しくは書けませんが)
我が家で信じている信仰について
強制します。
5.殴る等の暴力についてはありません。
私は先天的な障害があり、
親に迷惑をかけて申し訳ないという
自覚があります。
より強い態度を取るのは母ですが、
父も(事情があり)静観するのみで、
家庭のどこにも逃げ場がないと感じます。
毒親や機能不全家族という言葉を近年知り、
私の体験も何かがおかしいと
思い始めました。
私の人間性について、
至らないところがあるなど、
親にも言い分があるかもしれませんが、
助言の範囲を超えていると感じています。
久しぶりに同居を始めた実家は、
どの部屋もモノが限界まで詰め込まれ、
大変息の詰まる状態です。
それらも勝手に触ることが許されず、
両親のメンタルの状態が
良くないように感じます。
本来ならば同居してくれている親に
感謝すべきところ、
感謝の気持ちを持つこともできず、
辛いです。
私にできることは親元を離れて就職し、
自立して実家と関わらない生活を
することと考え、それを切望していますが、
まだ就職が決まっていません。
第三者に間に入ってもらうことも
難しいです。
現状を変えられない今の段階で、
この環境を嘆かず、
(できるだけ)親や人を恨まず、
どうしたら気持ちを前向きに持って
生活できるでしょうか。
どのような言葉を自分にかけ、
励ましたらよいか、ご教示ください。
また親にはどのような気持ち・態度で
接したら良いでしょうか。
長文で失礼いたしました。
よろしくお願いいたします。
【小春日和・40代・女性・パート・アルバイト】
―――――――――――――――――
『断捨離アンになろう! 』をご愛読くださり
ありがとうございます。
いわゆる毒親との同居を余儀なくされ、
居場所がなくてお辛いのですね。
また、親が毒親であるにもかかわらず、
小春日和さんご自身がもつ障害のせいで
迷惑をかけて申し訳ない、
本来感謝すべきなのにその気持ちが持てず、
自己嫌悪していらっしゃるのですね。
まず、小春日和さんが
ご自身に向き合う姿勢として、
障害は先天的なものであり、
どうしようもないこと、
ご自身が悪意や怠慢で家族や周囲に迷惑を
かけているわけではないということを
しっかりと、そしてくりかえし
ご自身に言い聞かせてください。
先天的な障害をもって
生まれてきたということは、
むしろ小春日和さんが
人生のチャレンジャーである
という証ではないでしょうか。
チャレンジに果敢に向き合うご自身を称えて
慈しむ心を育んでください。
親が「あなたのせいで」というような
責める態度を取ると、
これまでの小春日和さんは
「申し訳ない」という気持ちを
持たれたことでしょうが、
もうそれはやめる
という決意をしてください。
そのようなことを親から言われたのなら、
「私のせいではありません」
という毅然とした態度を持つことです。
これが自分自身に優しくなる第一歩です。
親の暴力的な態度に屈せず、
立ち上がる態度を育みます。
このとき、実際に言葉や態度で
親に見える応戦をしなくとも、
小春日和さんが内面でそのことを理解し、
自分に言い聞かせていることが大切です。
また、親にはそのことを受け入れるちからが
現時点では無いことも理解します。
親に対しては、毒親のパターンは
世代間連鎖をする可能性があります。
親の親、すなわち
小春日和さんの祖父母さんからお母さんへ
向けられた態度が世代間連鎖して、
今お母さんが小春日和さんに
向けている態度と一緒である可能性が
高いのです。
お母さん自身も
完璧ないい子を求められたため、
自分の子どもに同じように求めてしまい、
子どもがOKなことで自分の価値を
確かめようとしている可能性があります。
そうであれば、
親もまたその親の犠牲者であった可能性が
あることを理解すると、
慈悲心をもって向き合うことが
できるのではないでしょうか。
子どもや自分自身に対して
思いやりや優しさをもって
多様性を受け入れるという
社会的なモデルが周囲にいなければ、
その実践は難しいものとなりますし、
慣れ親しんだ態度(自他へ厳しく不寛容な)で
向き合ってしまいがちです。
お母様もそのような学びの機会が
なかったことを理解してください。
くりかえし、これらの態度は小春日和さんが
まず内面的に育むものであって、
実際には家族や家庭内であっても、
今は適度な距離感を保って接することが
適切です。
家族だからつねに密接に
かかわらなければいけない
という考えも手放して、
家族であっても、ときに家族だからこそ
適度な距離感が大切である
と切り替えてみてください。
家がモノに溢れていて断捨離をしたくても、
主が聞く耳をもたない場合は、
就職が決まるまでの仮住まいと割り切り、
家の中に一部屋でも、
一部屋が叶わないのであれば、一角でも、
小春日和さんがご自身に帰れるスペースを
見つけて、そこはご自身にとって
神聖な場所として
意識を切り替えてみてください。
私たちのパーソナルスペースは伸縮可能です。
パーソナルスペースとは、
ここからここまでは
他人が侵すことのできない
私のスペースであるという、
心理的なテリトリーのようなものです。
たとえば都会のラッシュアワーの
満員電車内で私たちがいちいち争わないのは、
乗客ひとりひとりがパーソナルスペースを
極限まで縮小して、その中で自分の世界を
展開しているからです。
家庭内でも、家全体が自分に属するもの
という意識だと気が遠くなりますが、
小春日和さんだけのパーソナルスペースを
つくり出して、そこでくつろぐ時間を
見つけてみてください。
また、息苦しいのであれば、
逆に地域や街全体を自分の家というふうに
意識を広げ、
限界を取り払ってみてください。
誰も小春日和さんの
心の中のテリトリーまでは
踏み入れることができません。
まず自分を大切にすることから
スタートしてみてください。
応援しています!
ー川畑のぶこ
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◎編集後記
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心理療法家・川畑のぶこに
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お寄せいただいた
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川畑のぶこがお答えします。
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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