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2016/02/03(水)

【川畑のぶこ】[Q&A]義母から子供の服を大量にもらうのが苦しい

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

Q:義母から子供の服を大量にもらうのが苦しい。

6歳と3歳の子育てをしながら、
共働きで、核家族で暮らしています。
私も夫も、親は遠隔地におり、
3~4ヶ月に一度帰省しています。

夫の母から、子どもの服をたくさん
もらうことが苦しいのが悩みです。

義母は、シーズン終わりなどで
安くなった子供服や靴など、
今の子供のサイズより大きい物を
色々と買って保管しています。

子供の体にサイズがあってくると、
私に見せて、使うのを持って行って。
気に入らなければ返していいと言います。
しばらく会わないと、
送ってくることもあります。

(私が使わなければ)夫に妹がふたり
いるので、その子どもが使えばいいから、
と言いますが、まだ結婚していず、
子どももいません。

孫を思って買うのだから使わなければ
悪い気もして、また、保育園に着替えを
置いたり、使うからとも思い、もらって
きますが、自分の趣味でない服や、
あまりの量に、つらくなります。

(長袖Tシャツが同じサイズで20枚あったり、
ジャンパー的なものが5枚あったりします。)

断捨離して、頑張って減らしているのですが、
引き出しがパンパンになりあふれたり、
何があるのか把握しきれない状態です。
そこに、さらに大量に送られてくると、
悲しくて泣けてきます。

お金が大変だろうから、服はこっちで
買うから、というようなこともよく言い、
いまのうちに貯めてね、といいます。

帰省のたびに費用のお金をくれたり、
頼んでいないのに家電製品を買って
よこしたりもします。

そこが、家庭を侵食されているような、
そろそろ40になる共働き夫婦で、
自立できているつもりなのに
子供扱いなのが嫌ですし苦しいです。

子どもが産まれて以来、ずっと
悩んできたことなので、
いつかスッキリ解決したいです。

【30代・団体職員・匿名希望】

―――――――――――――――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

孫を思うが故の義母の贈り物攻勢、
そして、義母の思いを汲み、
人間関係を円滑にしたいが故の
嫁の我慢…
どちらにも愛を感じますね。

私たちは相手の行為が悪意からであれば
自己正当化と相手の悪者化の力を借りて
自分の思いを比較的行動に移しやすいですが、
今回のように相手の行動が好意から、
とりわけ孫への不器用ながらの
祖母なりの愛情表現であることを理解
していると、自分の思いだけで相手の思いを
無下に踏みにじることは憚られるものです。

さて、では我慢し続けるのが良いかといえば
それもストレスで、結果的に人間関係に
亀裂が生じますから(すでにその亀裂は
入り始めているようでもありますが、、、)
対策が必要でしょう。

ここで少々実際的なコミュニケーション技術を
シェアしたいと思います。

おそらくご自身は、贈り物を断ること
イコール、義母の愛情好意が迷惑だと
主張しているように思われること、
と怖れを抱いていることと思います。
人の好意を無にする薄情な嫁、
と誤解される怖れですね。

ところが、この辺は明確に区別して、

・愛情好意はとてもありがたいこと
・服の量が多くて困っていること

を、伝えてみることをおすすめします。

お義母さんの贈り物のせいで、とは
一言も言ってはいけません。
あくまでも一般的なお悩み相談的に
お義母さんに困っている状態を伝えます。

下記は伝え方のひとつとして
参考にしていただければ幸いです。

・子供がいるとどうしてもモノが
増えてしまう(一般論)

・私は大量のものを管理するのが得意
でなく、時間と労力もない。また、
うちは狭いので家が散らかり放題になってしまう
(自分の能力・物理的な制限の説明)

・住まいの衛生状態や安全・安心が損なわれ、
家族の精神衛生状態も低下する状態を懸念している
(危機管理のニーズ)

この文脈で適切なタイミングがあれば
さらっと(あくまでも蛇足的に)

「とくに服なんかはご近所や知人が
お古をたくさんくれて、、気持ちは本当に
嬉しいんですけど一度も着ないものも
いっぱいあって申し訳ない気持ちで
いっぱいなんですよねぇ、、」

などと伝えてみてもよいかもしれませんが、
判断はその場の空気感に依存すると思います。

そして極めつけは

・方々からアドバイスを受けて
「断捨離をすることに決めました!」
(ダンシャリアン宣言!)

と締めくくることをおすすめします。

気がかりなことをコミュニケーションする
ときは、「あなた」とのことではなく、
あくまでも「わたし」か他の「誰か」を
主語にして、一般的な日常生活の
出来事として語ることがキモです。

よって、お義母さんに具体的に
服を送らないよう伝える必要はありません。
それは関係に緊張感をもたらし、お義母
さまが過剰反応されて防衛的になることも
考えられますので。

もし伝えるなら、第二ステップとして、
それでもお義母さんが懲りずに送って来たときに、

「お気持ちありがとうございます。
このあいだも話しましたが、、」

と気持ちに感謝した上で、再度
「自分の」取組むべき課題を伝えて、
それとなく促してみると、しなやかに
ことが運ぶのではないでしょうか。

嫁はモノが多い状況に相当困っていて、
問題解決を求め続けた結果、
不要・不適・不快なモノは持たないことに
決めたんだなぁ、、大切な家族のことを思って
家庭が機能するように、、
とお義母さまが理解し、願わくば
協力(自己否定や反省ではなく)してくれる
ようになることが大切で、そのための
コミュニケーションとなります。

ベジタリアンに肉を提供しないように
ダンシャリアンにはモノを提供しない、、、

お義母さんご自身も別な愛情表現方法を
模索するきっかけになるかもしれませんね。

ぜひ試してみてください。

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一つ取り上げてお答えしています。
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◎編集後記
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渦中にいると、
「どうにもならない」
と思うことにも、
解決策ってあるんですね。

びっくりぽんです。

自分が苦しい状況にあれば
あるほど、どうしても「相手」に
気持ちが向いて、「相手」を
「どうにかしてやろう」
と思ってしまいがち。
(私の場合です)

だけど、こう思ってる限り、
前向きには何も解決しないし、
「どうにかしてやろう」作戦を
練って決行したとしても、
後味の悪い結果にしか
ならないのが常でして、、

「解決する」ことに
フォーカスできれば、
川畑さん伝授の技術を駆使しした
戦略を練って、あとは実行するだけ。

先が見えない中での手探りではなく、
「戦略どおりにコトを運ぶには」
を考えるのは、前向きな気持ちで
できる気がします。

タイミングを見計らったり、
演技力を発揮してみたり、
高度な立ち回りも必要そうですが、
ぜひ試してみていただきたいな
と思いました。

渦中にいる自分を
「俯瞰」してこその戦略。

他にもイロイロ応用できそうですね。

青野慶子

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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