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2025/07/23(水)

【川畑のぶこ】こんな私は人としての器が小さいのでしょうか。

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

———————–

【Q】49歳の主婦です。
隣人のある行動が
どうしても気になってしまい、

それに執着してしまう自分にも落ち込み、
モヤモヤが続いているので
ご相談させてください。

 
雨の翌日、隣家の奥様が2〜3本の傘を、
必ずと言っていいほど
我が家との境界フェンスに干すのです。

ちなみに、フェンスは
我が家の敷地内にあるものです。

干すのは日中の数時間だけのこともあれば、
夜までそのままのこともあります。

傘の柄の部分が完全に我が家側に突き出て
いることもあり、目にするたび
モヤっとした気分になります。

 
最初は、夫とも
「知らずにやっているのかも」
「数時間程度なら大人の対応で流しても
いいよね」と話し合い、黙っていました。

ですが今日、家を出た瞬間、
まさに目の前に、大きく突き出た傘があって…
なんだか急に我慢できない気持ちが
こみ上げてきてしまいました。

とはいえ、たかが傘ごときで
イライラしてしまう自分は、
もしかして人としての器が小さいのでは…
と自己嫌悪にもなります。

でも、お隣も我が家も持ち家で、
特に何もなければ今後何年、何十年と
お隣同士で暮らしていくと思うと、

ずっと我慢を続けるのも辛く、
どこかで気持ちに折り合いをつけたい
という思いがあります。

 
我が家はここで暮らし始めて今年で10年。
お隣は、2年ほど前に越してこられて、
その時にご挨拶はしましたが、
その後は特に接点はありません。

奥様も日中は仕事に出ているようで、
顔を合わせることがほとんどありません。

そんな関係なので、
このことをお伝えするにも、
直接話すのがいいのか、手紙にするのが
いいのかなど、迷ってしまいます。

川畑さん、私はこの状況にどう向き合い、
どう伝えたらいいのでしょうか。

そして、こうしたささいな出来事に
心が乱れてしまう自分を
どのように受け止めればいいのか。

現実的な対処法と、心の持ち方について
アドバイスをいただけたら嬉しいです。

【ずんこ・40代・女性・主婦・埼玉県】

【A】ご相談くださりありがとうございます。

ずんこさんがご自身の暮らしに
丁寧に向き合っているご様子が伝わります。

また、ささいに見える出来事に
心が引っかかってしまうご自身を内省する
ちから、相手への配慮からどう向き合えば
よいか真剣に悩まれることに、

ずんこさんの誠実さと社会性が
とてもよく伝わってきます。

今回の問題は単に「傘」の問題ではなく、
ずんこさんの心の「境界」の問題であり、
ずんこさんがお隣さんに境界を侵されている
と感じることによる自然な反応です。

心理学用語に「パーソナルスペース」
というものがあります。

これは、
他人がこれ以上近づくと不快に感じる、
あるいは心地よいと感じる距離感や領域の
ことを指します。

パーソナルスペースには
身体的・物理的な領域だけでなく、
心理的な領域も含まれています。

私たちが安全安心を感じて過ごすのに
パーソナルスペースはとても大切なものです。

パーソナルスペースは、
親密な人とのあいだでは狭くなりますし、
そうでない人とは広くなります。

おそらく、ずんこさんの親しい親族や
友人が隣人であれば、今ほど傘のことも
気にならないのではないでしょうか。

今あるモヤモヤは、ずんこさんのパーソナル
スペースによる自分を守ろうとする反応です
ので罪悪感を抱く必要はまったくありません。

このような領域侵犯は
決して「小さい」ことではないのです。

パーソナルスペースを守るということは
自分を大切にすることです。

ずんこさんが無理や我慢をし続けずに
ご自分の感覚に丁寧に寄り添うことは、
ご自身と長期的で良好な関係性を築く
基礎になります。

「ささいなことを我慢できない器の小さな私」
ではなく、「ものごとに丁寧に向き合い
自分も相手も大切にする大人の私」
と受け止めてください。

相手を大切にするということは、
常に相手のいいようにやらせる
ということではありません。

相手が間違えていることがあり、
それに気づいていないなら、
それを気づかせてあげることも
相手を大切にする行為です。

それは自分を大切にする行為でもあります。

相手と心地よく過ごすためにも、
ご自身の気持ちを
丁寧に伝えてみてください。

その際、
もしかしたら相手も不動産購入の際に
境界線をきちんとインプットされていない
可能性も考慮してください。

相手はフェンスは共有、または自分たち側
のものと勘違いしている可能性も
なきにしもあらずですから、
そこを改めて教えてあげるという姿勢から
コミュニケーションしてみてください。

伝え方は、なかなか会うタイミングが
ないのであれば、丁寧で優しいトーンの
手紙を渡すのが良いでしょう。

問題を批判したり責めたりするトーンでは
なく、困っていることを相談するという
かたちで伝えるのが穏便です。

「いつもお世話になっております」
からはじめ、今回ご相談があって
お手紙差し上げたこと。

家の境界は分かりにくく
不動産屋の丁寧な説明がなければ
誤解もあるかもしれないと思ったこと。

雨の日に使い勝手からだと思うが、
傘の柄の部分が我が家側に出ているのが
少し気になってしまうことがあること。

ささいなことで恐縮だが、
お互い気持ちよく暮らしていきたいので
配慮していただけるとありがたいこと。

なかなかお会いできないので
お手紙差し上げたこと。

を伝えたうえで、最後に
 「今後ともよろしくお願いいたします」
と締めくくると良いと思います。

また、相手と良好な関係をつくりたい
という意思表示として、
相手が気を使わない程度のシンプルな
心ばかりの品を添えるのも
効果的だと思います。

たとえば、実家などからたくさん送られて
きた果物やら菓子類やらお茶類などの
お裾分けなどを「お口に合えば」と
渡すのも良いでしょう。

そのことで、ご近所さんにも
ずんこさんたちが良好な関係を築いて
いきたい気持ちが伝わると思います。

否定的な感情や心のざわつきが出てきた
ときは、その感情を無理に抑圧せず、
なにか大切なことに取り組み
変化を起こすためのサインと
受け止めてみてください。

「いま、私は何を大切にしたいの
だろうか?」とご自身に問いかけ
寄り添ってみてください。

ずんこさんがご近所さんと
清々しい関係を築けますように。

ー川畑のぶこ

★あなたの個性を大切に
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
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誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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