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2022/08/24(水)
【川畑のぶこ】Q.他者とどう接すれば良いのか…
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。
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Q.他者とどう接すれば良いのか…
いつも拝読させて頂き、自己を内省をして、
新たな思考を手に入れ前に進むことが
できており、感謝致しております。
自分に起こる事象を自分の考え方や
受け取り方によって変わることを
実感しております。
今回の相談は
私は家族を守ることを最優先して
生活をしてきました。
夫や子供をサポートしていくことが
私の使命となり、夫や子供の成功が
私の勲章や喜びだと信じてきました。
しかしながら、
断捨離のやましたひでこ先生や
川畑のぶこ先生のお話から自己を
大切にすることの重要性を学びました。
定年退職した夫が
コロナ禍で自宅にいる時間が増え、また、
もうすぐ40才になる二人の娘が自立せずに
私にいろいろ依存していることが負担になり
心が晴れない日々が続いております。
依存しているだけならまだしも
思うようにならないと暴言や脅迫をして
従わせようとしてきます。
私は自分を優先し、
今まで自分を大切にする意味を
少しずつ実現しようと
努めるようにしています。
自分を大切にしないから
他者から尊重されないんですよね。
私は他者を尊重してきたから
他者のサポートを心よくしてきた見返りが
私を便利屋に成り下がる自体を招いた
自分が情けなく、悲しい気持ちになりました。
これからどう考えて他者と接していけば
良いのか模索しております。
どう考え、どう対応したら良いかアドバイス
をしていただけましたら有り難いです。
【えみねむ・60代・女性・専業主婦】
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A:FROM 川畑のぶこ
えみねむさんのご家族への献身が伺えます。
コロナ時代は多くの人に家族関係の課題を
浮き彫りにしてくれているようです。
えみねむさん宅では、ご家族がえみねむさん
に依存していることが浮き彫りになり、
それをえみねむさんが負担に
感じるようになってしまったのですね。
依存はする側とさせる側の
絶妙なバランスのもとに成り立っています。
家族への献身は美しいものです。
ただし、常に自己犠牲を払ってまで行うと
バランスを欠いて依存を招きます。
相手に依存させる心理は、
「自分が必要とされる人間である」ことを
確認するニーズによって
もたらされることが多いです。
裏を返せば、そのニーズが過剰な場合は
「自分は素のままでは必要とされない
人間なのでは?」
という己の価値への疑いによって生じます。
その疑いを晴らし、安心したいがために、
相手の力を奪うことで、自分に力を集中
させる力学がはたらいてしまうわけです。
ところが、
本来相手が自立した人間として、
自分で出来てしかるべきことも
奪ってしまうと 、(「妻がやってくれるから」
「母がやってくれるから」と依存状態が
常となると)結局は負担が妻・母へ
一極集中することになります。
ときとして、その結果
負荷を担う者が病気になるなどして
機能しなくなり、家族が自立せざるを得ない
状態がもたらされ、ようやくバランスを
取り戻すようなケースもあります。
病気は無意識な問題解決者となるわけです。
このように、
アンバランスな承認欲求の満たし方の
代償は大きいことがわかると思います。
共依存状態から抜け出すには、相手に過度の
助力を与えないのと同時に、えみねむさんが
ご自身の存在を自己承認出来ている必要が
あります。
私はあらゆることを完璧にこなすわけでは
ないし、失敗することも多々あるけれど、
基本的に価値のある存在で、
必要とされる存在である、
ということを思い出してください。
そう思えないなら
その理由を書き出してみます。
それと同じ理由で愛する友が
悩んでいたならどうでしょうか?
いかに不合理な考えのもと悩んでいたか
ということに気づけるかもしれません。
断捨離すべきはそのような不合理な
ものの見方や考え方だということを
覚えておいてください。
えにねむさんはご自身がそう感じられるか
否かは別として、ただそこにいるだけで
価値ある大切な存在なのですから。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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