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2021/11/24(水)

【川畑のぶこ】Q.自分を大切にするとは…

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

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いただいた、川畑のぶこへの相談を
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Q.自分を大切にするとは…

川畑先生、こんにちは。
10年前より主人と別居している
62歳の主婦です。

別居の原因は複雑なのですが、
一言で言えば共依存的に結婚したけれども、
私が自分の自立を意識するようになり、
いまでも依存的な主人に嫌気が
さしたような感じです。

主人と居ることがとてもしんどく
なってしまいました。

経済的な問題もあります。私は3年前に
関節リウマチになり投薬治療中です。

今まで色々なことがありましたが、
その都度自分と向き合いつづけ、
ようやく少しずつストレス対処も
うまくできるようになってきました。

価値観もだいぶ変わり、
自分を苦しめる価値観ではなく、
楽にする価値観を身につけつつあります。

主人とうまくいかなかった原因もわかってきて、
改めて自分の人生は自分が創っているんだと
思うようになりました。

リウマチになって
気づきがたくさんありました。

そんな中、別居中の主人が
認知症と診断されました。

最初は主人を一人にしたことに罪悪感があり、
可哀想な思いもあり、私が何とか介護を
しなければと思いましたが、今更一緒に
住むことは想像しただけでストレスです。

今まで、○○ねばならないに縛られて
苦しい道を歩んできたので、もうこれからは
自分の気持ちを優先させたいと思っています。

子供達もいずれは施設に任せたらいい
と言ってくれています。

それまでは離れてできることだけしようと
思っていますが、主人は不安なのか、
私を頼り私に依存してきます。

認知症になったのも主人の人生、と
割り切りたいのですがなかなかできません。
どっちにしてもしんどいです。

自分を大切にする、
ってどういうことなのでしょう?

自分も主人も尊重するには
どうしたらいいのでしょう?

アドバイスよろしくお願いいたします。

【hana・60代・女性・パート】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

hanaさんが共依存から脱却し、
精神的に自立することで、
苦しみにあふれる人生から
楽に生きられる人生に
切り替えてこられたことは
とても喜ばしいことですね。

自分の人生は自分が創り出している
という気づきをリウマチの経験を通して
得られたのであれば、まさに
病気の恩恵ではないでしょうか。

今後のご主人との関係性に関して、
hanaさんの罪悪感が
刺激されていることが伺えます。

夫の介護を引き受けるか施設にまかせるか、
どちらの選択をしてもしんどいのであれば、
建設的なしんどさを選択するのが良いでしょう。

おそらく、hanaさんは、
夫の望む選択をすれば、すなわち、
hanaさんに介護してもらう選択をすれば、
夫の幸せに貢献できるとお思いのことと思います。

そのような状況で夫を施設に
入所させることは薄情なことであり、
人としてしてはいけないと。

ところが、これは事実でしょうか?

もちろん、ある程度の努力によって
hanaさんがご主人に健全な態度で
接することができるのなら。

たとえば、介護以外の時間は
しっかり自身のケアに充てたり、
デイケアを利用するなど、
さまざまなリソースを活用することで
バランスがとれるならば、hanaさんが
ご主人を介護するのもご縁と割り切るのも、
オプションかもしれませんね。

また、ご主人の認知症の進行を都度
確認しながら、段階的に対応していくのも
良いかもしれません。

やはりご主人がひどく依存的で、認知症の
症状や周辺症状も進行するばかりだと、
hanaさんの負荷が重くなる一方で
生活の質が著しく低下してしまうでしょう。

こうなると共倒れとなる可能性もあり、
たとえ夫のニーズに応えていても、
そこに幸せがあるとは言えないのでは
ないでしょうか。

そうであれば、
お子さんたちも同意されているように、
ご主人の意には反するかもしれませんが、
とりまく心理社会的なバランスも顧みて、
施設入所を検討されるのは賢明でしょう。

介護施設に入所することで、適切な治療や
ケアが受けられれば、症状がコントロールされ、
面会時に機嫌よく家族が会える
可能性もあります。

hanaさんが置かれているような状況で、
双方に痛みを伴わない選択というのは
無理難題と思います。

ここはぜひ、「建設的な痛み」を
取る覚悟をしてください。

hanaさんが健康的であることは、結果的に
家族全体にとっても社会全体にとっても
大切なことです。

hanaさんの心の奥底の声に
耳を傾けてみてください。

– 川畑のぶこ

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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