ホーム / 【小松易】「1分」でまとめるなら…
2021/06/11(金)
【小松易】「1分」でまとめるなら…
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 小松易
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
少し前にベストセラーとなった書籍
「1分で話せ 世界のトップが絶賛した
大事なことだけシンプルに伝える技術」。
この本の中で、著者の伊藤羊一さんは
「1分でまとまらない話は
何時間かけても伝わらない。
忙しい相手と話す場合は、
むしろ1分で話したほうが
耳を傾けてもらいやすい」
と語っています。
実際に1分以内で何かを
プレゼンしないといけない機会は
ビジネスマンでもそうそうないと思いますが、
「いつでも1分以内で要点を伝えられる」
よう準備しておくべき、ということでしょう。
特にオンラインでのコミュニケーションが
増えつつある今、スパッと短く言いたいことを
伝える技術というのは、
ますます大事になってきているように思います。
実は私、過去に「1分セミナー」
というものをやったことがあるんです。
今回はそのときのエピソードを紹介します。
以前、「リーダーは話を1分以内にまとめなさい」
の著者、沖本るり子さんのラジオ番組に出演させて
いただく機会がありました。
沖本さんも、
「聞き手が内容をつかみやすい話し方」
「聞き手が行動に移しやすい伝え方」
の第一条件が「話を1分以内にまとめる」ことだと
おっしゃっています。
番組終了後にはレストランで
懇親会が用意されていて、
数名の参加者の前で話すよう
彼女に依頼されたのが「1分セミナー」。
「1分セミナー」とは、文字通り、
1分間で話すセミナーです。
通常90分~120分が
私のセミナーや講演の標準的な長さです。
ちなみに、「30分」が
いままでの最短記録。
じつは、短い時間でまとめる講演は
つい、いろいろ話したくて
横道にそれたり、
盛り込みすぎてしまう私にとって
特に難しい課題なのです。
ちなみに、世界中の著名人がスピーチをする
TED(テッド)のプレゼンでも
18分間が標準時間ですから
沖本さんからの「1分間」は、
ある意味“挑戦的な”依頼(笑)
とも受け取れるほど短い時間なのです。
それでも「1分セミナー」の時間が来て
私はこう切り出しました。
日常的に「モノを片づける」
という言い方がよく使われますが、
そのときの意味ってご存知ですか?
はい、「しまう」という意味です。
そして、もう一つ良く使われるのが
「仕事を片づける」という言い回し。
これはどんな意味でしょうか?
ズバリ「終わらせる」ということなんです。
長年「かたづけ」の仕事に
携わってきた私がたった1分で
片づけのことを伝えるとすれば、
片づけの真髄とは、
「終わらせること」
と言うでしょう。
要らなくなった洋服を「捨てる」
という行為も実は、
これまでお世話になった洋服との
関係を終わらせるということですし、
「お皿を片づける」は
夕食で使ったお皿を食器棚にしまい、
今日の役目を一旦「終わらせる」、
ということなのです。
「しまう」とは、すなわち
おしまいの「終う」なのですから。
片づけとは、終わらせること。
終わりがあるから、始まりがある。
しっかりとモノやコトを終わらせて、
「カタ」をつけられる人が
人生を変えられる人ということなのです。
※以上1分
(当日の話を読みやすく若干修正を加えました)
この話を私の左隣で聴いていたOさんは
さらにこう言いました。
「私は以前大病を患ったとき、
本気で死を覚悟しました。
自分の人生が“終わる”、
“終わってしまう”と考えたとき、
それに比べたらモノとの関係を
“終わらせる”ことはなんてカンタンで
たやすいことだろうと感じました。」
片づけとは、単にモノの消費期限ではなく、
自分自身の期限、すなわち、
人生を意識して見極める力のことなのだと
「1分セミナー」という機会を通じて、
改めて気がつくことができました。
そして、「1分間」という時間が
決して不自由な制限ではなく、
新しい気づきやアイデアを引き出す
必然の機会として現れてきたことも
同時に感じたことでした。
「自分が終わると思えば、
終わらせることなんてカンタンだ。」
Oさんの体験から引き出された
説得力のある言葉、すばらしいですよね。
かたづけを通して人生を学ぶ。
ある意味この仕事の醍醐味だと
つくづく思います。
もしあなたの人生での気づきを
1分で話せ、と言われたら何を話しますか?
良ければ、考えてみてくださいね。
いつもあなたを応援しています!
小松易
★片づけのスイッチを入れるツールとして
ぜひYouTube「かたづけやっちゃんねる」
もたまにはご活用くださいね。
https://tinyurl.com/4mm4ttyw
◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
http://www.sukkirilab.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━
1分で話をまとめることは
なかなか難しいですよね。
この仕事を始めてから
昔よりは、短く要点をおさえて
話すことができるようになったかな?
と思っていますが…
やはり後から思い返すと
いくつか大事な点が抜けていたなと
気づきます。
モノの片づけ
頭の中の片づけ
人生の片づけ
どれも、繰り返すことで
精度が上がっていくものだと思うので、
日々取り組んでいきたいと思います^^
間中亜衣
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
執筆者一覧
最近の投稿