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2020/06/17(水)
【川畑のぶこ】Q.自分を責める思考がクセになっています
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.自分を責める思考がクセになっています
川畑さん、初めまして。
断捨離を通じて川畑さんのメルマガ
を読み、現状から抜け出すきっかけが
欲しいという気持ちで、メールしています。
現在、夫と9歳・6歳・2歳の3人の子ども、
実母、の6人暮らしをしています。
実母は7年前に老人性うつ病と診断され、
その後認知症との診断が付いて、
現在に至ります。
物忘れなどはなく、ただただ日常生活
の中で不安が強いといった症状が主で、
私が正社員で働いているため、日中は
デイサービスを利用しています。
育児等でヘルプを頼める親族は少なく、
夫婦で協力して何とかやっています。
悩みは、何事についても、
「自分に責任があるように感じて、
自分を責めてしまうこと」です。
母の在宅介護で至らない部分が
たくさんある点も、自分をとても
冷たい人間に感じて、自分を
責めてしまう。
3人の子育てで、感情的に怒って
しまったことについても、感情を
ぶつけた自分を幼く感じ、責めてしまう。
仕事場でたくさんの理不尽なこと、
適当にあしらわれたような扱いを
された時も、自分に能力がないせい
だと責めてしまうのです。
冷静に考えれば、「そうじゃないはず」
と思うのですが、自分を責める思考が
クセになり、自分を覆ってしまっている
ようで、常に苦しいです。
自分を責める思考のせいで、
どんどん自信もなくなっていき、
自分が弱く小さい・とりとめもない
存在に感じてしまうのです。
いつもどこか苦しくて、純粋に今の
楽しさを感じられていない気がします。
子ども達も可愛いし、夫とも仲が良く、
家族をとても大切に思っています。
親身になってくれる大切な友人もいます。
40歳を迎え、人生の折り返し地点だと
考えると、もっと気を楽に、どうせなら
同じことでも楽しく明るく考えて
いきたいのですが、一体、どこを
どうしていけば良いのか、
整理できません。
何かアドバイスをいただけると
ありがたいです。
【つーママ・40代・事務職】
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A:FROM 川畑のぶこ
お仕事に、育児に、お母様の
サポートに頑張っていらっしゃる
ツーママさんの姿が浮かびます。
ご自身の時間の多くを犠牲に
しながら過ごされていることと
思います。
そのような中でも、夫婦で
協力しあいながら育児ができて
いるのは好ましいことですね。
親族の支援はあてにできない
とのことですが、夫婦共働きで
手が回らない場合は、親族だけを
頼りにせず、託児サービスなどの
利用も検討されると良いと思いますし、
視点を変えてみると、ママ友パパ友らで
互いにサポートしあっている人たちもいます。
託児はある程度経済的な負担も
あるかもしれませんが、その分、
ツーママさんが充電でき、ゆとりを
もって子どもたちに愛情の眼差しを
向けることができたり、仕事の効率が
あがったりすることが考えられますし、
その価値はあるでしょう。
とはいえ、「すべて自分のせい」に
してしまうツーママさんには
ハードルが高いのかもしれませんね。
「すべて自分がやらねば」という具合に、
抱える役割も増えているのでは
ないでしょうか。
抱える役割が増えれば増えるほど、
行き届かない部分も出てくるのは
当然です。
その行き届いていない部分に
焦点をあてて、「私のせいだ」とか
「自分はダメだ」とかといった悪循環
に陥ってしまっていないでしょうか。
まず、本当にそれは自分の仕事や
役割なのか、また、自分の責任なのか
を問い直してみてください。
判断が難しければ、ツーママさんの
親友が同じ様に悩んでいたらどうか
と考えてみてください。
親のうつ、介護、家事、育児、
すべて自分のせいだと、親友が
落ち込んでいたら、どのように
言葉をかけるでしょうか。
在宅介護でずっと思いやりをもって
接することができない自分を
「冷たい人間だ」と責めている親友に
どんな言葉をかけてあげるでしょうか。
それは表面的な言葉でしょうか、
それとも誠実な気持ちからの
言葉でしょうか。
親友にかけるであろう真の言葉を、
親友よりも近い存在の自分自身に
かけてあげてください。
介護はエネルギーを要するものです。
エネルギーが枯渇すると、
人間はストレス下に陥り、人に与える
ゆとりがなくなるのは当然のことです。
これはツーママさんが本質的に
冷淡な人間であることが原因
なのではなく、タスクが多すぎて
エネルギーが枯渇しているから
起きていることです。
相手に優しくなれないのであれば、
まず自分自身に優しさをかけ、
セルフケアすることが大切です。
今はデイサービスを利用されている
とのことですが、仕事の前後は家事、
育児にプラスして介護も一気に
のしかかってくるわけですから、
お母様の入所を検討するのも
ひとつでしょう。
認知症が進行していくと負担も
大きくなってきますので、共働きが
変わらないのであれば、その準備は
必要かと思います。
介護意外にも、家事代行や、
くりかえし託児などのサービスと
定期的に活用することで子どもにも
親にも自分にも優しくなれる可能性
もあります。
これは「怠慢」ではなく人生を機能させる
「戦略」として取り入れるべきです。
賢い母であり、妻であり、
娘としての選択です。
起きていることの犯人さがし(=私のせい)
をするのではなく、その状況とどのように
うまく付き合う、あるいは変化を起こし
切り抜けるか(=私(たち)にできること)に
意識を向けてみてください。
誰かの人生のケアはできても、
その責任をとることは本人意外の人
にはできません。
それは相手が親や子であっても一緒です。
相手の人生の責任を自分がとれると
思ったら、それはある意味高慢な
姿勢かもしれません。
母には母の、子には子の人生の課題
があり、すべてが思い通りにいかずとも、
それなりに乗り越える力を生まれながら
にして備えていることを信頼してみてください。
相手の人生の課題を奪わないことも大切です。
もちろん、思いやりをもってケアすることは
今後もしつづけてください。
ケアとは敬意と愛情をもって接するということ
であり、必ずしも相手のすべてを背負い込む
ということではありません。
相手の人生の責任をとることで、
ツーママさんの価値を見出す
必要はありません。
そうでなくとも、ツーママさんは
生まれながらにしてかけがえのない
大切な存在なのですから。
それをご自身が認めてあげてください。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
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一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
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間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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