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【川畑のぶこ】息子から「もう送らなくていいよ」と言われました
2026/10/07(水)
【川畑のぶこ】息子から「もう送らなくていいよ」と言われました
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。
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【Q】川畑さん、こんにちは。
先日、28歳の息子から
「もう送らなくていいよ」と言われました。
私は、息子が2年ほど前に転勤で
一人暮らしを始めてから、時々、
好きだったお菓子やレトルト食品、
季節の果物などを
段ボールに詰めて送っていました。
「忙しいときにでも食べてね」と送ると、
息子も「ありがとう」と返してくれて
いたので、喜んでくれているものと
思っていました。
ところが先日、いつものように
「何か送ろうか?」とLINEをしたところ、
「もう送らなくていいよ。
自分で買えるから」と返ってきました。
「そうだよね。ごめんね」と返して、
そのときは笑って済ませたのですが、
そのあと、なぜか涙が出てきました。
息子が自分で必要なものを
買えるようになったことは、
喜ばしいことのはずです。
頭では分かっています。
それなのに私は、
息子が一人暮らしを始めてからも、
天気が悪ければ「今日は大丈夫かな」
と気になり、仕事が忙しいと聞けば
「ちゃんと食べているかな」と心配し、
何かあれば「私にできることはないかな」
と考えてしまいます。
息子から頼まれたわけでもないのに、
です。
最近は夫と二人の生活にも慣れてきて、
私自身の趣味や友人との時間もあります。
それでも、ふとしたときに
息子のことを考えている自分がいます。
「今日はちゃんと食べているかな」
「仕事、無理していないかな」
「何か困っていることはないかな」
そんなことを考えていると、
ついまた何か送ってあげたくなります。
息子に頼まれているわけではありません。
むしろ、今回の「もう送らなくていいよ」
という言葉を聞いてからは、
私がしていることは、息子にとっては
もう必要のないことなのかもしれない
と思うようになりました。
でも、そう思うと、
なんだか寂しくなります。
子どもが自立すれば、
親が心配したり世話を焼いたりする
ことも、少しずつ減っていくものだ
とは分かっています。
それなのに私は、息子のことを
気にせず、自分のことだけを考えて
過ごすことが、なかなかできません。
「もう大丈夫」と言われたのだから、
もっと息子を信じて、
任せればいいのでしょうか。
子どもが独立したあとの距離の取り方を、
わかっているようで、実はわかって
いない自分に最近モヤモヤしています。
【青りんご・50代・女性・主婦】
【A】青りんごさん、こんにちは。
手塩にかけて育ててきた息子さんからの
「もう送らなくていいよ」という言葉。
頭では自立を喜ぶべきだとわかって
いても、不意に涙がこぼれ、
寂しさが込み上げてくるのですね…
長年ご自身の生活の中心であり、
大切に育んできた「母親としての役割」
が一区切りを迎えるとき、
心にぽっかりと穴が空いたような
寂しさを覚えるのは、
とても自然な感情の発露で、
空の巣症候群のような心の変化かも
しれません。
無理にその寂しさを打ち消したり、
「こんなことで泣いちゃダメだ」と
自分を責めたりする必要ははなく、
「寂しくて当たり前」
「それだけ愛してきたんだな」と、
ご自身の素直な気持ちを
優しく抱きしめてあげてください。
そして、これまで息子さんに
届けてこられたダンボール箱のことを
思い出してみてください。
そこに入っていたのは、
単なるお菓子やレトルト食品ではなく、
青りんごさんの温かな「愛」そのもの
でした。
「元気に過ごしてほしい」
「応援しているよ」という思いが
ギュッと詰まった
愛の定期便だったのですね。
息子さんが「もう大丈夫、
自分で買えるから」と言ったのは、
青りんごさんがこれまで十分すぎるほど
の愛情と安心感を注ぎ込み、
彼の心に揺るぎない土台(安全基地)を
育んでこられた証拠です。
決して母親の愛を拒否しているわけでは
ありません。
親の愛をしっかり受け取って
満たされたからこそ、
彼は自分の足でしっかりと立ち、
一歩前へ進む準備が整ったのです。
子育てのゴールは自立です。
青りんごさんは、子育ての見事な
「卒業証書」をもらったのだと、
まずはご自身をたくさん
褒めてあげてください。
私たちの気持ちは、
出来事そのものよりも、
それをどう受け止めるかによって
大きく変わります。
「私は必要とされなくなった。
母親としての存在価値は
なくなってしまった」
という思いが隠れているなら、
辛い日々となってしまうでしょう。
でも、実際は
「何かしてあげなくても、
私はずっとこの子の母親。
つながりは形を変えて続いていく」
のではないでしょうか?
そんなふうに心の中の言葉を
書き換えてみると、寂しさの中にも
温かさが戻ってくるかもしれません。
そのうえで、これからの距離感について、
3つの視点をお伝えしたいと思います。
まずひとつめに、
「お世話する親」から「見守るファン」
へシフトすることです。
これまでは「手を差し伸べる・世話を焼く」
という関わり方でしたが、これからは
「遠くから信頼して見守る応援団(ファン)」
へと関係性をアップデートしていく時期です。
心配のエネルギーはどうしても相手に伝わり、
時には重荷に感じられてしまうことも
あります。
心配する代わりに、
「あの子なら大丈夫」と彼自身の生きる力
を信じる練習をしてみましょう。
次に、届ける対象を
「自分自身」に変えてみることです。
これまで息子さんのために使っていた
気遣いや情熱、そして
「美味しいものを食べさせてあげたい」
「喜ばせたい」というエネルギーを、
これからはご自身やご主人、
ご友人に向けてみてください。
おいしい旬の果物を見つけたら、
まずは自分自身のために買って、
味わってみる。
「今日のお母さんは自分の人生を
めいっぱい楽しんでいるよ」
という姿を見せることが、
独立した子どもにとって一番の安心であり
最高の贈り物になるでしょう。
最後に、「不安」よりも「喜び」を
シェアする姿勢を育むということです。
「何か困っていることはないかな」と
常に問題に焦点を当てて気にする(見張る)
のではなく、
「何か頼まれたら、いつでも話を聞くよ」
とゆったり構えて待機しておくスタンスと、
日常の喜びを分かち合う姿勢を
育んでみてください。
LINEなどで日常的に世話を焼く代わりに、
彼の方から連絡があったときに
「元気?応援しているよ」と明るく答える
くらいが、28歳の成人男性にとっては
心地よい距離感になるでしょう。
また、青リンゴさんご自身が楽しいことが
あったら写真とともにシェアしてみると、
息子さんも母親が元気にやっていることに
安心して、気軽にコミュニケーションを
できるようになるかもしれません。
このことで、息子さん自身も
母親から信頼されていることが伝わります。
「送らなくていいよ」は、
青りんごさんを拒絶した言葉ではなく、
「お母さん、もう安心してね。
僕、ちゃんと育ったよ」という
照れくささを含む、自立の表明であり、
感謝のメッセージではないでしょうか。
少し寂しい秋風が吹き抜けるような
時期かもしれませんが、
それはお母さんとしての役割を
無事に果たし終えた、
美しい季節の変わり目でもあります。
どうぞご自身のこれまでの頑張りを労い、
これからのご自身の人生を心ゆくまで彩り、
息子さんが自立したからこそ
豊かに過ごしている、「幸せな母」の
定期便を届けてください。
応援しています!
ー川畑のぶこ
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◎編集後記
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青りんごさんのお気持ち、すごくよく
わかります。21歳の息子を持つ母として、
近い将来の自らの姿が重なりました。
山本 響子<断捨離事務局>
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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