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【やましたひでこ】その備蓄、「依存溜め」になっていませんか?
2025/05/15(木)
【やましたひでこ】その備蓄、「依存溜め」になっていませんか?
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ごきげんさまです。
断捨離のやましたひでこです。
バタバタと、いえ、パタパタと軽やかに。
そんなふうに移動を重ねる日々が
続いております。
正直に申し上げれば、
軽やかどころか、
ややドタバタ気味な自分に苦笑しつつも、
**「じっとしていられない性分」**を、
まぁこれも個性と受け入れて。
──ある種の諦観とともに、
今日も一歩、前へ。
さて。
毎週火曜と金曜の朝6時、
私と断捨離トレーナーたちが集う読書会。
今月からの課題図書は──
『すらすら読める方丈記』
(中野孝次・講談社)
鴨長明が語る、
「生と栖(すみか)」の移ろい。
まさに、住まいと人生を並置して見つめる
住居哲学の書です。
それはまるで、
モノと空間の関係を問いながら
人生を深めていく、
断捨離そのものの思想と
響き合っているようにも思えます。
特に印象的なのが、
方丈記が“災害文学”と評されること。
地震・火災・飢饉──
さまざまな天災に見舞われた
鴨長明の視線は、まさに、
今の日本に生きる私たちと地続きです。
連休中に訪れた奥能登・珠洲。
その地で目の当たりにした、
ぺしゃんこに潰れた家々、剥がれた道、
失われた営み。
あの風景を前にして、
「災害備蓄」の話題が
いかに恵まれた前提に立っているかを
痛感しました。
──備蓄とは、命が助かった者の話。
──持ち出しとは、家が残った者の話。
どれだけの備えがあったとしても、
本当に必要な時に手に取れなければ、
それはただの“放置グッズ”。
もし
「これでも足りない」
「あれも足りない」
と買い漁るばかりなら、
それは備えではなく、
**「非常時のための依存溜め」**
かもしれません。
──備蓄を否定するわけではありません。
ただ、
「どのように備えるか」
「何に備えるか」
その問いを、いま一度
立て直してみたいのです。
もっと必要なのは、
“分かち合う心”“助け合う姿勢”
──そして、その実行力。
それは災害時に限らず、
日常にも欠かせぬ筋力に違いありません。
もし、家にあふれたモノたちが、
すでに使われず、忘れ去られ、
ただ「捨てられない」という理由で
溜め込まれているのだとしたら──
ああ、もう、
これ以上は言わずとも伝わりますね。
あなたが、
ダンシャリアンであるのならば。
もちろん、私自身も、
断捨離の言い出しっぺとして、
日々、心してまいります。
ミチユカバ モノハツドエテ ヒラカレム
カゼニマカセテ ヒトノカミヒビク
断捨離とは、空間を整えることで
終わるものではありません。
それは、
自己回復
自己探訪
自己成長──
魂を導くそのプロセス。
空間をクリエイトすることは、
そのまま、人生そのものを
創造することに通じています。
さあ、今日も、ごきげんに。
あなたの「氣」の震えを、
断捨離とともに味わってまいりましょう。
ありがとうございます。
やましたひでこ
ブログ:https://ameblo.jp/danshariblog/
断捨離やましたひでこ公式Instagram ID:
danshari_yamashitahideko
What’s danshari ? Let’s danshari ! Viva danshari ♪
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◎編集後記
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どこかで災害が起きるたび、
備蓄の必要性が叫ばれますが、
その際に買った防災用品は、
どのくらいの頻度で
点検しているでしょうか?
私の実家では、
防災用の食料を買ったはいいものの
放置されて、次に見つけたときには
賞味期限切れ、ということが
よくありました。
ただ買い置く、溜め込む、のではなくて
いつでも使える本当の「備え」に
していかないといけませんね。
西 優里花
この記事の執筆者について
やましたひでこ
クラター・コンサルタント
東京都出身。石川県在住。早稲田大学文学部卒
学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。
断捨離は、心の新陳代謝を促す、発想の転換法でもある。
全国展開している「断捨離セミナー」は、年齢、性別、職業を問わず受講者から圧倒的な支持を得ている。
処女作『断捨離』<マガジンハウス>は、日本はもとより台湾、中国でもベストセラーとなり、『俯瞰力』『自在力』<いずれもマガジンハウス>の断捨離三部作他、著作・監修を含めた関連書籍は累計300万部を越えるミリオンセラー。
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