ホーム /
【小松易】目に見える物さえ正せない程度で
2025/03/28(金)
【小松易】目に見える物さえ正せない程度で
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 小松易
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
ありがたいことに、
さまざまな場所で「片づけ」をテーマに
講演をさせていただく機会があります。
小学生から社会人、経営者まで、
本当に幅広い層に向けてお話しするのですが、
そのたびに
「どうすれば、その人たちにとって
片づけが必要なものとして伝わるか?」
を考え、試行錯誤しています。
以前、就活中の大学生向けに
かたづけセミナーをしたときのことです。
就活中の学生にとっての関心は
いかに満足できる会社に就職できるか、
その1点に尽きるでしょうか。
(違うかもしれませんが)
少なくとも、その日集まった大学生の
興味の中には「片づけ」は
存在していないような雰囲気でした。
彼らの関心のアンテナは
「内」というより
「外」に向いていたのです。
そこで、彼らにいかに「片づけ」に
注意を向けてもらうか?
必死で頭を回転させました。(笑)
その結果出てきたのが
教育者 森信三先生の言葉です。
===
目に見える物さえ正せない程度で
刻々に転変して止まぬ人間の心の洞察など、
出来ようはずがない。
===
『森信三一日一語』(致知出版社)
という本で見つけた言葉です。
この言葉を少しアレンジして
学生さんたちには次のように伝えました。
「なぜ、片づけ、整理・整頓が必要か?
それは、止まっているモノを
コントロールできない人が
動いているモノを
コントロールできるはずがないから」
つまり、就活生の状況に置き換えると、
自分が生活している部屋の
「止まっている」モノを片づけできない人が、
就職して仕事をするようになって
会社の経営状況やお客様の心理状況といった
「動いている」コトを
扱えるはずがないだろう。
イチロー選手で例えるなら、
子どもの頃のバットの素振りから始まり、
お父さんがゆっくり放り投げるボールを打ち、
近所のバッティングセンターで
スピードのある球を直球から変化球まで
打ち返せるようになっていく、
というプロセスになるでしょうか。
話を聞いていたある学生は
帰り際にひとこと、
「就活以前に、
まず自分の部屋を片づけます!」
と元気に会場を出ていきました。
片づけとはあくまでも手段であり、
一人一人の目指す目標や目的に
いかに貢献可能なのか?
そのことを伝えることで
一歩片づけに近づいてくれれば
うれしいですよね。
さて、今週まずは「止まっているモノ」の
片づけから始めていきましょう!
いつもあなたを応援しています!
小松易
◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
http://www.sukkirilab.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「断捨離はお稽古」と
断捨離提唱者・やましたひでこも
よく言っているように、
片づけは、環境をととのえるだけではなく、
人との関係や、仕事、会社との関係を
上手にやりくりしていくための
トレーニングなんですね。
うまくコトを運びたいときこそ、
まずはモノから。
私も早速取り組んでみます!
西 優里花
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
執筆者一覧
最近の投稿