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2024/05/15(水)

【川畑のぶこ】Q.彼の両親を説得するのは難しいでしょうか?

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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Q.彼の両親を説得するのは
難しいでしょうか?

現在遠距離でお付き合いをしている
彼の両親から結婚(同棲すら)を
反対されています。

彼はもう10年程両親と別居中です。

彼の両親は自我が強く、
気に入らない意見を言うと
すぐ怒鳴る人達で、
彼自身、親を前にすると萎縮して
意見を言えなくなってしまうとのことです。

先日、ご両親にご挨拶させていただく機会が
あったのですが、
お義母さんの都合で
予定が崩れてしまいました。

会うことには会えたのですが、
それを全て彼のせいにして怒鳴りつけ
小一時間説教。

彼は、最初は話し合いを
持ちかけていましたが
途中で黙ってしまいました。

私は、最初は何も言わず聞いていたのですが
あまりにも理不尽で
つい割って入ってしまいました。

そこから
「なんて態度だ、こっちは長く生きてる分
 いろいろわかってるんだ。言い訳するな」
という形で話を全く聞いてもらえず、
彼の気持ちがとてもよくわかりました。

そこから、彼のご両親から
私は敵視されていると感じます。

ご挨拶の件で、
事前に私の母の電話番号を
お義母さんに教えていたのですが、
後日その番号宛に直接
お義母さんから電話があり、
「貴方の娘がこんな態度で反抗してきた」
などとの話があったようです。

幸いにも私の両親は
私の事を信用してくれていて、
きちんと話を聞いてくれて
誤解は解けましたが、
明らかな攻撃だと感じました。

後日改めて、彼が一人でご両親のもとに
説得しに行ってくれたのですが、
そこでもうまく話せず
逆に怒らせてしまったようです。

お義母さんから連絡があり、
「貴方のところが居心地が良くて
 結婚したいんでしょうけど、
 それは逃げで甘え、
 このままでは息子がダメになる。
 もう付きまとわないで別れてください。」
と言われました。

彼とは普段話していてとても楽しく、
遠距離ではあるものの、
2,3年ほぼ毎日話すような仲です。
こんなことで離れる気はありません。

彼は両親と縁を切ることも
考えているようですが、
それも踏み切れず、
両親を説得する方法を探しています。

説得は難しいでしょうか。

【みあ・20代・女性・事務職】

―――――――――――――――――

結婚したい相手が、
いわゆる毒親の息子さんなのですね。

みあさんと彼が不憫でなりません。

彼の両親を説得することは難しいか?
という問いですが、
現状、難しいと言わせざるを得ません。

もちろん、
時間をかけて親が変わっていくことは
あるかもしれませんが、
それまでは激しい消耗戦が
繰り広げられる可能性が高いです。

まず、説得というのは、
相手の中に(無意識にでも)
説得されたいという
ニーズがあれば有効です。

たとえば、真に息子の幸せを望んでおり、
結婚相手がふさわしい人か否かを
心配していて、
そうでない要素が見受けられるので
確認をしたいといった状況であれば、
疑いや厳しい言葉を投げかけてきたとしても、
ひとつひとつ丁寧に説明したり
誤解を解くことで、「ならば安心だ」
と納得する可能性はあるでしょう。

ところが、みあさんのお話を伺う限り、
彼の母親は確認して納得したいわけでは
なさそうです。

とにかく息子の人生の選択に
(それが何であれ)反対し、
息子の価値観そのものを批判することで
マウントを取り、
彼を精神的にコントロールし、
自分から離れないよう
仕向けているように見えます。

我が子の幸せではなく、
我が子が自分の思い通りになることで
自分が幸せになることに
関心があるのですね。

おそらく、
孤独と寂しさが非常に強い人なのでしょう。

思い通りになる人を
いつまでもそばにおいておくことで
安心したいのでしょうね。

まるで自分の分身を盗まれるような
思いなのではないでしょうか。

そうであれば、
相手が誰であれ反対するはずですし、
内容が何であれ、
いちゃもんをつけてくるはずです。

「貴方のところが居心地が良くて
 結婚したいんでしょうけど、
 それは逃げで甘え、
 このままでは息子がダメになる。
 もう付きまとわないで別れてください。」

というのは、その逆の状況においては

「あなたは厳しくて強いから
 息子は我慢を強いられて
 息が詰まって逃げたくなってしまう、
 このままでは息子がダメになるから
 もう付きまとわないでください」
というものに
変換されるだけではないでしょうか。

息子の意見や選択は
なんだってダメなのですから
相手が誰だって、
お義母さんの態度は一緒のはずです。

ですから、みあさんが自分ごとと
とらえる必要もありません。

息子から人生で幸せを体験するという
大切な権利を奪ってしまっていますが、
そのことに無自覚であり、
これは暴力以外のなにものでもありません。

そして暴力にはNOという毅然とした態度を
とることが大切です。

みあさんが、彼の母親の理不尽な姿勢に
立ち上がったのは正しかったのです。

きっと彼も勇気づけられたことでしょう。

ただし、その毅然とした態度は
内面的に育むものであり、
これ以上、実際に進んで矢面に立つ必要は
ありません。

彼と彼の親とのあいだには、
彼らなりの課題があり、
そこへの取り組みは本人たちに任せて
見守ることも大切です。

そのことで、みあさんが
不要に消耗しなくて済みます。

そのエネルギーをセーブして
彼に優しさを向けてあげてください。

親の賛同が得られたに
越したことはありませんが、
お二人が幸せになるのに
親の許可は不要です。

ですので、一緒に戦士となって鎧を着て
立ち向かうというよりは、
そのような難しい課題を携えた戦場から
帰ってくる彼を、
みあさんが優しいエネルギーで包みこみ
励まし続けてあげることに
徹してみてください。

さんざん
「あなたはあなたのままではダメだ」
と刷り込まれ続けた彼にいま必要な感覚は
「自分は自分のままで良い」
というものであり、
そのように彼を受け入れてくれる
思いやりある人や場でしょう。

「親との確執を早く解消しなくちゃダメ!」
ではなく、
「この親だからね…
 たとえ簡単に解消できなくても当然だよね」
としなやかに受け入れ、
「それでも私はそばにいるよ」
という姿勢かもしれません。

どうか、痛みからは
ただただ静かに離れてください。

関心を親へ寄せれば寄せるほど
火に油を注ぐ結果になるかもしれません。

ただただ、火に背を向けて、
二人で安らぎに向かって歩んでください。

応援しています。

ー川畑のぶこ

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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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