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2024/01/03(水)

【川畑のぶこ】Q.娘が学校に通いたがりません

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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Q.娘が学校に通いたがりません

大学生の娘が、
入学2ヶ月で通わなくなりました。

高校生の時に鬱になり、
全日制から通信の高校へ転校しました。

進学はしたいと言うので、
先生のサポートもあり、
私も出来る限りの協力をして、
何とか合格することができ、
これからまたやり直せると思っていました。

実際、勉強は大変だけど、友達もでき、
充実した学生生活を送っているように
見えたのですが、
先日から様子が変わりました。

朝も起きず、頭が痛いとか、
お腹が痛い、吐きそうなど、
最初は落ち着いたら
また通うだろうと思っていたのですが、
何日経っても行く気配がありません。

強く言うとすぐに辞めると言うので、
無言のプレッシャーを与えていますが、
平気な顔をしています。

少し機嫌がいい時に、どうしたの?
と聞くと、
「ライブが終わって目標が無くなったら、
 気力もなくなった」
と言うのです。

自分の人生を何だと思ってるのか…。

鬱もまだ完全に治ってないので、
一人暮らしも難しいとは思うのですが、
やはり今まで手を掛けすぎて、
甘えているのでしょうか。

せっかく入った大学なので、
卒業だけはして欲しいのですが、
どうすれば行ってくれるのかわかりません。

【しーさん・50代・女性・パート】

―――――――――――――――――

母親としては子どもが苦労して入った大学に
通わなくなり虚ろに過ごしているのを
見るのは心苦しいことと思います。

誰より、娘さんご自身が
「努力して入ったのに私はどうして?」
という自己批判的な気持ちがあるからこそ
憂鬱に日々を過ごしていることと思います。

いずれにせよ、
親子で現状を受け止められない状態に
陥ってしまっていて辛いのですね。

しーさんに覚えておいてほしいことは、
物事が理想どおりにいかない時というのは、

必ずしも「あなたは駄目だ」という
証ではなく、何か方向性が
本来あるべき状態からずれているので、
そこに気づいて変化を起こしてくださいね、
というメッセージでもあるということです。

その際、厳しい批判的精神からでなく
思いやりの精神から置かれた状況を
眺めてみてほしいと思います。

もちろん、思いやりというのは
単に甘やかすということではありません。

何がその子にとって、
あるいはこの状況下において
健全であるかという視点で
見守ってあげるということです。

その際、他の子や平均的な状況を
参考にするのは構いませんが、
そこに娘さんを無理に当てはめるのは
得策ではありません。

娘さんには娘さんにしかない
唯一無二の人生があるはずだからです。

自分の考える普通や理想と異なる生き方を
尊重することは多様性の受容という
親の課題となるかと思います。

まず、学業と娘さんとの関係という点からは
高校でうつで不登校になり
全日制から通信教育となり
卒業されたとのこと。

ここで注目してほしいのは、
全日制では学業を
全うできなかったけれども、
通信に変えたらできているという点です。

できなかったことではなく、
できたことに注目していただきたいと
思います。

大学に入学する目的は、
学業を修めるということですので、
その視点からすると通学にこだわる
必要は無いのではないでしょうか。

このご時世、国内外を問わず、
通信制の大学がたくさん存在します。

もちろん友達をつくることも
大切な要素かもしれませんが、
必ずしも大学で仲良しの友達を
たくさんつくる必要もありませんし、
そもそも娘さんが「たくさん」の友達を
必要としているかもわかりません。

世の中には心を通わせる友人は
数人で十分で、多くの人と交流は
ストレスになる人もいます。

では今の大学にせっかく合格したのに
無駄だったのかというと、
そうではありません。

私たちの人生はトライ・アンド・エラーで
やってみないとわからないことが
たくさんあるのです。

もちろん、最初から一発で
正解にたどり着ければ
それに越したことはないかもしれませんが、
試して失敗したからこそ、
それが貴重な経験となって
次のステップに踏み出せることも
たくさんあります。

そのことに気づき、
違いをつくれたのであれば、
それは失敗ではなく
成功への大事なプロセスです。

高校を通信制にしたのは
敗北と捉えているならそれは間違いです。

卒業できた、すなわち、
より自分にあった道を探し当て歩めたなら、
それは成功の経験です。

ですので、二度と失敗しないように
通学に執着するのではなく、
あのときの成功体験を思い出して
通信とするのも善処といえるのでは
ないでしょうか。

この辺の視点の転換が
しーさんや娘さんご自身を
楽にさせてくれるのではないかと思います。

娘さんはライブが終わって
気力がなくなったとのことですが、
ライブに熱中したり集中する能力は
お持ちのようですし、
これは人生を豊かにしてくれる要素です。

私たちはモチベーションが低いことには
なかなか熱中できませんから、
何にならモチベーションを保てるのか、
ぜひ娘さんオリジナルの人生の探求を
されてみてください。

その探求には時間が必要かもしれませんが、
焦らず弛まず前進されますように。

応援しています!

– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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