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2023/05/03(水)

【川畑のぶこ】Q.気持ちが上手く切り替えられません

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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Q.気持ちが上手く切り替えられません

夫と喧嘩になると
何日かその気持ちを引きずってしまい、
気持ちの切り替えに時間がかかります。

怒りの感情の扱い方と
気持ちの切り替え方を教えて頂きたいです。

【ひろ・40代・女性・保育士】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

怒りはいかにも激しい感情で、
私達を消耗させるものですよね。

私たちは相手が怒りをぶつけてきたなら、
その攻撃性に、
ショックを受けて落ち込んだり、
逆に攻撃し返すかで
対応してしまいがちです。

攻撃しかえすと
一瞬はスカッとするかもしれません。

でも、
その結果平和が訪れるかというと、
逆効果なのは私たちみんなが
経験済みですね。

相手も、
ならばさらに苦しめてやろうと、
苦しみの連鎖が生まれてしまいます。

怒りはものごとや相手が期待どおりや
思い通りにならなかったときに
生じる感情ですが、

その多くは「かくあるべき」とか
「かくあらねば」とかいった
信念によって生じています。

自分たちなりの「正しさ」ですね。

その正しさは自分が努力して
(負荷をかけて)
つくりあげてきたものであればあるほど、
執着してしまいます。

あの私の努力が無駄だったなどとは
言わせない!と。

自分の価値を落としたくないので、
相手が間違っていることにしたいのです。

そのほうが楽ですしね。

相手が自分の理想通りであったに
越したことはないのですが、
なかなかそうもいかないものです。

また、どちらが正しいかなんて、
実は全体の流れの中で見ると
わからないことも多いものです。

相手や場面によっても
正しさや健全さはつねに変化します。

たとえば、私は昨日、
海外の僧侶と仕事をしていました。

比較的規模の大きい研修の
オーガナイザーをしていたのですが、
会場の自動扉が故障しており
時間になっても開きませんでした。

主催者ですから
参加者が会場に入れなかったら大変と、
責任を感じますし、苛立ちを覚えます。

スタッフの中には
守衛にきつく当たる者もいました。

それを観察していた若い僧侶が、
懇親会の際、あなたたちは、
なぜ扉が開かないことにあそこまで一斉に、
そして必死に動いたのか?と
疑問を投げかけられました。

私としては、
時間ぴったりに会場の扉が開かなければ
イライラして当然ではないかと
思いましたし、
日本では時間通りに事が
進むのが当たり前と伝えました。

ところが、
「こういうことは時として
 起こりうることなので、
 それでは日本人はストレスばかりで
 健康を害してしまうのでは?」
と心配してきたのです。

確かに、
「常に時間通りであるべきで、
 失敗は許されない」
と信じているからイライラする
(怒る)わけで、メンタル面で
健康を蝕んでいるのはまちがいないです。

こういうことは起こりうることで、
さらに、こういうことが多くある国では、
そんなことにいちいちイライラせず、
皆、「待てば良い」と切り替えるわけです。

どちらが正しいかは
何に重きを置くかによって変わってきます。

もちろん、私は国がちがうので、
相手の発想におもしろいなぁと
感心こそするものの、
その価値観を否定する気にもならなければ
苛立ちも覚えません。

これは国と国の異文化の話ですが、
夫婦も、もともとは違う文化を持つ
家庭で育ち、一緒になっています。

そのような意味で、
夫婦も異文化交流をしているわけです。

ならば、
異なる価値観を持っていて当然だし、
どちらの価値観が常に正しいかではなく、
いま、この場面において、

より効果的な受け止め方は何か?
という視点で、
好奇心をもって向き合えたのなら、
怒りの炎が激しくなることは
ないかもしれません。

そして、私が主催していた研修とは、
まさにティク・ナット・ハン禅師の教えを
学ぶものであり、禅師の教えには、
怒りの炎をいかに消すかという
テーマが含まれます。

禅師は、
怒りは困っていることがあるから
湧くのであり、
相手を攻撃者としてでなく、
困っている人と受け止めると良いと
教えます。

自分も、相手も、困っているのです。

困っている人がいれば、
私たちは慈悲の気持ちをもって
接するのではないでしょうか。

お互いに困っていることを確認しあって、
相互理解を深めようとする姿勢は
平和への第一歩となることと思います。

自分にも自分なりさまざまな限界があり、
その中での最善を尽くしていくように、

相手にも相手なりの限界がある中で
最善を尽くしている、
ということを深く理解できると、
その理解を火を消す水のような
役割を果たすのではないでしょうか。

ぜひ、
自分にも相手にも厳しさではなく
理解と思いやりの気持ちをもって
接する努力をしてみてください。

– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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