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2022/06/10(金)

【小松易】「フィニッシュのイメージ」を変える

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 小松易

 

こんにちは。

かたづけ士の小松易です。

セミナーや研修など
人前で話す機会が増えて、さすがに最近では
緊張したり、アガったりすることは
少なくなりました。

私なりの緊張しないコツは、
「緊張は、むしろ必要!」と
積極的に受け入れてしまうことです。

するといつの間にか緊張は
意識から消えて、程良い感じで
話すことができるようになっています。

それでもやっぱり、
つい噛んでしまったりすることは
よくあります。

まぁ、これもある程度仕方ないかと
受け入れている部分もあります。笑

私が初めて「司会者デビュー」したのは
建設会社に勤め始めた頃でした。
その頃は「つい噛んでしまう」ことに
非常に悩んでいました。

今回は、そのときの
エピソードを紹介します。

建設の現場では、
建築や土木の工事が始まる前に
地元の神主さんを呼び、
「安全祈願祭」や「地鎮祭」と呼ばれる儀式
が必ずとり行われます。

その司会を勤めるのが
事務職の仕事であり、
入社して半年後に私にも
初めてその役が回ってきました。

当時、司会の仕事を問題なくこなせると
会社では上司や先輩から
「やっと一人前」と認められたのです。

デビュー戦は割と小さなマンション
現場の安全祈願祭でした。

前日に指導員の先輩からしっかりと
ご指導いただいたお蔭で
当日は大きなミスもなく
滞りなく司会ができました。

ところが、2回目以降
気になる現象が私を悩ませました。

それは、最後の最後で一言、
なぜか噛んでしまう、
というものでした。

最後のセリフは
ほぼ決まっていて、

「以上を持ちまして、
本日の安全祈願祭を
滞りなく終了いたしました」

というもので、さほど難しい
言い回しではないのですが、
なぜが最後にこのセリフで
詰まってしまうのです。

途中まで「ノーミス」で来ていたのに
最後に噛んでしまう。

お客様の名前の呼び間違い
のような重大なものでは
なかったので上司や先輩も
あまり気にはしていないようでした。

いえ、むしろこのミスを
気にしていたのは私自身でした。

なぜ最後の最後で
噛んでしまうのか?

その時になにが起きているのか?

新入社員で当時は真面目だった
私は真剣に考えました。

すると一つ思い当たること
がありました。

それは、その時の「心の状態」
についてでした。

この安全祈願祭の司会というのは、
実はかなりプレッシャーが伴う仕事で、
何億という工事を発注する会社の
社長や役員がずらっと参列するなかで
一人ひとりの会社名、役職、氏名を
一字一句間違わずに読み上げていく。

新入社員でなくても
かなりの緊張状態が続きます。

終盤、その緊張状態からいよいよ
あと一言という時に決まって
頭を一瞬よぎるのが
「あとこのセリフで終わりだ~」

その瞬間「安心感」が先走り、

「以上を持ちまして、
 本日の安全祈願祭を とっど、
 え~滞りなく、しっ終了いたしました。」

私はこの「安心感が先走る現象」
をなんとかしようと苦肉の策を
講じました。

それは、最後の一言が来ても
「まだ終わりじゃないよ。」
と自分に呼びかけることでした。

これで終わりだと思うから
最後のセリフに余計な安心感を
引き寄せて間違ってしまう。

だったら、
「まだまだ終わってないよ」
と自分に言い聞かせてみる。

すると、その後の安全祈願祭からは
最後までノーミスで言い切ることが
できるようになったのです。

それから十数年後にあるスポーツ選手が
この考え方をさらに発展させて
本番の試合で成果を上げていると
知りました。

その選手とは、
競泳の北島康介選手でした。

北京オリンピックを前に
北島選手は、最後の競り合いでの
弱さを指摘されていました。
ゴール間際で失速してしまうのです。

そんなとき、脳神経外科医の林成之医師
が次のようなアドバイスをしました。

脳は「そろそろゴール」と意識すると
「もう頑張らなくていい」と判断してしまう。
これは「自己報酬神経群」と呼ばれる
脳の機能だと。

林医師の提案で北島選手が取った
打開策はフィニッシュのイメージを
次のように変えたことでした。

「壁をタッチし、振り返って
 電光掲示板を見るのがゴールだ」

この2週間後に世界記録を出しました。

実はあなたの片づけも
「フィニッシュのイメージ」
をちょっと変えるだけで
部屋の散らかりをかなり
防げると私は考えます。

家に着いたらほっとして、
ソファーに身を投げてしまう。

たとえば、買い物袋をそのまま
「床に置きっぱなし」
にしていませんか?

床置きでなくても
「袋に入れっ放し」
になっていませんか?

それがモノが散らかる
起点になるのです。

「フィニッシュのイメージ」を変える。

「考え方のクセ」を少し変えるだけで、
「行動のクセ」が変わり、
「モノ動き」が変わり、
結果、片づき出すのです。

ぜひこれを今日から
意識してみてください。

いつもあなたを応援しています!

小松易

◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
https://www.sukkirilab.com/

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◎編集後記
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なるほど!
確かに、どこを終わりと捉えるかで、
行動が変わってきそうですね!

小学生の時に何度も言われた
「家に帰るまでが遠足」は
大人になってからも役立つ
大切な教訓だったんですよね。

ぜひ、意識してみてください^^

間中亜衣

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

小松易

日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表

大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。

著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。

 

 

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