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2021/10/27(水)
【川畑のぶこ】変化に柔軟に対応する心
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今日は、みなさまからのご相談をお休みし、
川畑のぶこの所感をお伝えします。
* * * * *
―生き残る者とは、強い者でもなければ、
知性のある者でもない。
変化に適応できる者が生き残るのだー
ダーウィンの言葉として
世に紹介されている有名な格言です。
生物は自然淘汰されながら進化していく
という学説はあまりにも有名ですが、
この説得力ある言葉にはハッとさせられる人
も多いことと思います。
私もそんな一人でした。
ちなみに、先日子どもが受験を検討している
学校の校長先生も、説明会の壇上に大きく
投影されたパワポ画面いっぱいに、
ダーウィンのこの格言を紹介していてました。
(そして私も「そうそう!」と
頷きまくっていました)
がしかし、実はダーウィンは
そんなことは言ってないのです。
しばしば偉人は、「誰それがこう言った」
なんて使われてしまうことがありますが、
調べてみると 、
「いや、そんなこと言ってねーぞ」
なんてことが結構あるものです。
権威の言葉を借りることで自説が説得力を
増すため(なので私もよく引用しますが)、
とりわけ、メディアやビジネス畑などでは、
さまざまな情報が都合よく解釈、編集、
ときとして歪曲されたりしている印象が
あります。
研究畑に足を踏み入れるようになって、
なにかと情報の出処を調べるクセがつき、
今回も原著を引っ張ってこようと
調べてみると、引用元とされている
The Origin of Species(種の起源)に
そんな一文は見つけられないのです。
で、“False”(誤り)のキーワードをつけて
検索すると、ケンブリッジ大学の
ダーウィンの書簡プロジェクトなる
サイトにたどり着きました。
(気になる人はどうぞ▶ https://www.darwinproject.ac.uk/people/about-darwin/six-things-darwin-never-said/evolution-misquotation
「ダーウィンが決して言っていない
6つの格言」のテーマに、当格言が
しっかり含まれていました。
なぜ、このような格言が
ダーウィンのものとして流布されたか
の経緯が書かれていますが、もともとは
1963年、ルイジアナ州立大学の
経営学者でマネジメントとマーケティングの
教授であるメギンソンがダーウィンの種の
起源に独自の解釈を加えて著した内容の
ようです。
それが、あちらこちらで
引用されるようになり、
USA Todayなどアメリカの大手新聞も
ダーウィンの言葉として紹介していますし、
カリフォルニアの科学博物館の石床にも
Charles Darwinの格言として刻印されて
(しまって)いました。
ここまで世を巻き込むとは、
さすがはマーケティングのプロ
と言わざるを得ません。
私達はシンプルで覚えやすいフレーズは
心に刻印されやすく、影響を受けやすいのです。
サウンドバイトと呼ばれる、政治家などが
よく使うシンプルで繰り返されるフレーズ
(たとえば、有名な“I Have a dream…”)
などは主張を印象づけるのに
有効と言われています。
かくして、ダーウィンのものとされた、
実際は経営学者による言葉は、
淘汰されずにある種進化して
サバイブしたのですね。
もちろん、誰が言ったに関わらず、普遍性を
秘める要をついた内容であるからでしょう。
進化の過程で生き残る言葉や概念というのは、
ポイントが明確で、シンプルで、繰り返しやすい
ものなのかもしれません。
これは、概念が時代に適合したというより
むしろ、どの時代や過程にも適応しやすい
概念ということでしょう。
これは断捨離の概念に通じるものがあります。
無常なこの世で、
大切なものを見極め、守りつつも、
常に変化に柔軟に対応する
=生き残れる心を育むことが大切ですね。
ちなみに、今年の断捨離祭りのテーマは
「現状打破」です。
現状にしがみつかず、変化に柔軟に対応する
心を共に育みましょう。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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ここ2年ほどの社会の変化は
目覚ましいものがありますが、
実は、それに負けないくらい
会社のシステムもたくさんの
変化がありました、、、!
システム変更に伴い、
その都度、色々な業務が発生し
通常業務に加えて取り組む必要があって、
心が折れそうになることもあります^^;
でも、こんな変化にも
柔軟に対応することで
生き残っていけるんだと思うと
頑張らないわけにはいかないですね!(笑)
もし、今あなたが、
世の中の変化についていくのが
面倒臭いだったり、諦めているという場合は、
ぜひ、ひとつでも良いので、
積極的に取り組んでみてください。
きっと、新たな武器とワクワクを
手に入れられるかもしれませんよ^^
* * * * *
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間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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