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2019/09/04(水)
【川畑のぶこ】Q.ニート状態の次男について
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.ニート状態の次男について
はじめまして。
川畑のぶこ先生、いつも楽しく
メルマガを読ませて頂いています。
多くの方々の多種多様なご相談に
的確なアドバイスをされて
いらっしゃるのを拝見して恥ずかしながら、
私も相談させて頂きたいと思い、
こうしてお便りさせて頂きました。
私は30歳の時に未婚で
二人の息子を出産し、育て上げました。
生活のために夜の仕事もしました。
無理が祟ったのか大病を患ってしまいました。
次男が大学受験の最中の事でした。
その当時、私は自分の
入院生活の事で頭が一杯で、
次男の進学の相談にも乗ってあげられず、
当然高校の3者面談にもいけず、
願書すら提出できなく、
進学未定就職未定のまま高校を卒業しました。
私が大病を患った事で、
医学部に入って医者になると言い出したのですが、
経済的余裕はなかったので、
彼は国立の医学部を受験するために
浪人生活を送っていたのですが、
国立医学部はとても大変で、
一年間は予備校に通わせたのですが、
一浪くらいで簡単に入れるような
生易しいものではなく、
そのうちに進学は諦めたものの、
就職するにしても、
なかなかうまくゆかず、
変なプライドもあるため、
どこでもいいという訳ではないらしく、
国家公務員試験を受けたのですが、
かなりの倍率です。
しかし、彼は頑張って
筆記試験は見事に合格したのですが、
面接で何度か落ちていて
自信をすっかりなくしています。
次男を信じて本人の希望を適えるまで
待ってあげたい気持ちと、
もう25歳を過ぎて、
現状ニート状態になっているので、
今の現状をどうにか
打破すべきなのか悩んでいます。
もう20歳を過ぎたら、自立すべき
というご意見もあるかと思われますが、
長い人生の中で、まだ25歳という年齢は
悩み立ち止まってもいい時期ではないか
と思う私は甘いのでしょうか?
また、その甘さが彼をダメにしているのか、
もうさっぱり分かりません。
【あき・50代・会社員】
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A:FROM 川畑のぶこ
あきさんの息子さんは高い志を
持って生きていらっしゃるのですね。
女手一つでそのように
二人の息子さんを育ててこられたのは
素晴らしいことだと思います。
大病を患う時期と、息子さんの
受験が重なりサポートが
ままならなかったとのこと。
ただ、このプロセスがあったからこそ、
息子さんは人の痛みや苦しみを学び、
それを取り除くという
大切な志をもたれたのでしょう。
そうであれば、
この経験はあきさんにとっても、
息子さんにとっても
無駄なものではなかったはずです。
もう25歳なのか、まだ25歳なのか、
受け止め方はそれぞれかと思います。
ただ、あきさんの息子さんは
無目的にダラダラ過ごしている訳ではなく、
志が捨てきれずに
がんばっている状態ですから、
その意志力は称えあげてください。
マスコミの影響もあり、
「ニート」という言葉が、
通学や就職をしていない若者
=怠け者というような
ネガティブな受け止め方で
広がっているように思います。
そのような枠組みに
ご自身の息子を当てはめて憂いているのか、
それとも夢を叶える過程の浪人状態と、
もうしばらく応援するのか、
周囲に惑わされることなく
ご自身の内に問うてみてください。
もちろん人生には
諦めが肝心のときもあります。
本人が納得いくまでやりたい、
そしてあきさんも息子さんが
納得いくまでやらせてあげたい
と思うのであれば、これは
甘えではなくサポートでしょう。
あきさんが、
彼にとって今が引き際だと、
母親の直感として思うのであれば、
もちろんそのことを伝え、
人生の舵を別な方向へ
向けるよう促すのも良いでしょう。
本気であれば、仕事をしながら
学び続けることも可能です。
人生の進め方に関しては、
万人にとっての
唯一の正解などありません。
周囲の価値観に合わせるのではなく、
唯一無二の、あきさんと息子さんの
ケースを築き上げていけば
良いのではないでしょうか。
私が日々臨床で患者さんから
学んだことのひとつに、
もし、今日が人生の
卒業式であると仮定したとき、
多くの人が後悔するのは、
周囲のことばかり気にして、
自分を大切にしてこなかったということです。
たとえ結果が失敗に終わっても、
それも大事なプロセス、
チャレンジした後悔よりも、
チャレンジしなかったことを
後悔することのほうが
多いのではないでしょうか。
ニート=ダメ息子と言う概念から脱して、
チャレンジの過程にいる
息子さんとして向き合ってください。
そして、最後は
ご自身の直感に従ってみてください。
– 川畑のぶこ
P.S
川畑のぶこへの質問・ご相談は、
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◎編集後記
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宮永笑子
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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