断捨離®の著者、やましたひでこの公式サイト

FROM　千場ひろこ

ごきげんさまです。
「暮らしの哲学」研究会の
千場ひろこです。

かつて「片づけられない…」
とお悩みの60代後半の方の
おうちに伺った時のこと。

大量の、雑然とした、日用品の数々に
埋もれるようにして。

いや、モノでできた城壁？ コクピット？に
ちんまりと収まっているかのようにして
暮らしている人だった。

いつもカラダにトリモチでも
くっついているかのように
動くこと自体が煩わしそうで。

「忙しい・大変だ・お金がない」

が口癖のよう。

でもその割に、
美容院には行かれるみたいで
たまに会うと髪の毛だけは
きちっとセットされていたりする。

住まい全体の様子を、
事細かに描写すると長くなるのですが。

例えば台所ならば、
麺のお湯きりのためのザルも
野菜の皮むきも、
蒸し器も、
キッチンツールのどれもが2〜3個あり。

鍋やフライパンの類に至っては
数十個が棚に押し込まれている。

外食の多い家だというのに。

家にある、あらゆるモノが
そんな調子ですから
その物量たるや推して知るべし。

中でも印象的だったのが
「憧れだ」というナチュラルライフ系の本の数々。

赤毛のアンに始まり、大草原の小さな家、
ターシャ・テューダーやベニシアさん…
乙女心をくすぐる、
人の営みと自然が調和した美しい暮らし。

…もうお気づきですよね。
その方の暮らしは、あまりにも、
現実と頭の中が乖離しているのだと。

じゃあ、実際、その方が本の世界に
没頭しているかというと…

多くのどうでも良さそうな本に紛れており、
たまに思い出しては
「大切なものだから」とパラパラめくる程度。

その様子に絶句しつつも、
「いやいや。自分もよく似ているな」
ということにはすぐに気づきました。

―――

よく「スピリチュアルにハマる人は
片づけや家事などの現実的な作業が苦手な人が多い」
という話をやました先生から聞きますが。

スピリチュアルに限らず、
こうした観念世界に関心が高い人も
同様のことが言えそうです。

観念の世界。現実の世界。

このバランスがおかしくなると、
住まいに目に見えてその歪みが表れてくる。

「片づかない住まいの根本原因はコレ」
と言っても過言ではなさそうです。

あなたは、私は、
現実から、今というこの時間から
一体どんな世界に逃げ込んでいるでしょう？

いや、その世界に
没頭できているならまだしも。

没頭すらできず、
あちこちいろんなところに
そわそわと落ち着きなく
つまみ食いしているに過ぎないとしたら…

意を決して、まずは自分に
向き合う必要がありますよね。

その決意ができた時、
居ても立ってもいられず、
そのモノの城壁を
自ずと崩し始めることになるはず。

モノが先か、ココロが先か。

結局は、同時だったりするのかもしれません。

【先週ダンシャッたモノ】
ダンシャッたというわけでもないですが、
早々に正月飾りを外して、鏡開きもして、
通常モードに入りました。

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◎編集後記
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昨日は成人の日でしたね。
各地方では各自治体による
成人式が行われたようです。

（満20歳を迎えられた方、
　おめでとうございます^^）

満20歳の方々を
激励・祝福する成人式ですが
最近では18歳で成人とする動きも
あるようです…（2022年4月以降）

18歳で成人となると、
なんだか違和感がありますね^^;

吉川広典

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