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2020/02/19(水)

【川畑のぶこ】Q.がん治療中のネガティブな気分への対処について

カテゴリー:.新着情報, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。

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Q.がん治療中のネガティブな気分への対処について

子供なしの既婚女性です。
7年前に卵巣がんになり、
再発を繰り返して今も治療中です。

夫は外国人で、海外で治療中です。
再発を繰り返してからは
ひどくネガティブな気分になることがあります。

カウンセリングを受けたいですが、
当地のカウンセラーと英語で話したくはありません。

当地で患者会にも入っていますが、
英語が100%ではないので自分をうまく表現できず、
軽く見られているような気がします。

私の悩みですが、最近、
自分の治療があまりうまくいっていないせいか、
治療がうまくいっている同病者を妬ましく、
憎たらしく思うようになってしまいました。
以前は祝福できたのですが。

また、知り合いがガンにかかったと聞くと、
うまく言えないのですが、「それみたことか」
「これで私の気持ちがわかったでしょ」
というような気持ちになります。

友達から連絡がないと、
「もしかして病気になったのかもしれない」
と少し期待するような気持ちにもなります。

よく病気になった人が「他の人には
私のような気持ちを味わってほしくない」
と言いますが、私はそうは考えられず、
周りの人も自分と同じ気持ちを
味わってほしいと思ってしまうのです。

また、高齢のがん友その他のお年寄りに対して、
「その年まで生きたんだから、いいじゃない!
それ以上生きたいの?」と思ってしまいます。

その一方で、若くして病気になったり
亡くなったりする方などに対しては、
子供もおらず世の中の役に立っていない自分が
この年まで生きているのを申し訳なく思います。

ただし、その方に代わって自分が
死にたいというわけではなく、
まだまだ生きて色々なことを楽しみたいのですが。

私はこうした他人の不幸を願う醜い気持ちを
どう処理したらいいでしょうか?
ご助言いただけると幸いです。

ちなみに夫は良い人で、経済的な心配もなく
快適な環境で治療に専念できる自分は
恵まれているとわかっています。

【なみえ・50代・自営】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

海外で、再発を繰り返しながらのがん治療、
大変だと思いますが、
よく頑張っていらっしゃいますね。

ネガティブな気分に関しては、
がん治療中に抑うつ気分になる人はとても多く、
特に再発であれば落胆や不安もあり、
なおさらのことと思います。

私たちは、自分のニーズが満たされず、
心身のエネルギー状態が低いときには、
相手のことを満たすのは難しくなります。

お腹がぺこぺこのときに、
目の前でモリモリ食べている相手を
祝福できなくて当然です。

ですので、あまりご自身を責めず、
今は自分のことを満たすのが精一杯、
周囲の人のことを思いやる余裕が
今は無くなって当然と考えてみてください。

周りの人に対してどうするかではなく、
自分自身をどうやって満たそう?と
立場を取り直してみることをお勧めします。

もちろん、かといって、
すべての人との関わりを絶つ、
ということではありません。

困難を乗り越えるときに、
「つながり」は大切で、
サポーターが多いほどに生存率が
高まるという研究報告もあります。

なみえさんにチャレンジしていただきたいのは、
いつでも誰でも祝福できる人間になって
誰とでも 関わろうと努力するのではなく、

ご自身がその場にいて心地良いな
(祝福されているな)と感じられる場に
多く関わるよう努力するということです。

患者会は、時と場合によって、
良く機能することもあれば、
ダイナミズムによっては
疎外感を感じることもあります。

これは患者会の本質で
仕方のないことと思います。

全員が同じ 疾患やステージに
立っているわけではありませんし、
常に新しい人も入ってきます。

今のなみえさんにとって良いことが、
過去や未来にはそうとは
限らないことだってあります。

ですので、そのような場に関わるときは、
参加のビフォーとアフターで、
ご自身の胸に手を当てて、
気分が良くなるかどうかを確認してみてください。

もし、元気づけられたり、安心できたり、
清々しい気持ちになれたりしたら、それは
今のなみえさんにとってふさわしい場です。

ところが、アフターではエネルギーが消耗したり、
不安や焦燥感に駆られたり、
嫌な自分ばかりが出てしまう場合は、
少なくとも今のなみえさんには
ふさわしくない場かもしれません。
(未来はわかりません)

そうであれば、今は
自分を守ることが優先と割り切って、
しばらくお休みするのも一つの手です。

また、やっぱり患者会に関わりたいと思うなら、
素直な気持ちを開示することも
大切にしてみてください。

「素直に祝福できない、
複雑な気持ちの自分がいる」
「そんな自分を嫌悪してしまう」と、
オープンになってみるのです

「英語が完璧に話せないので、
蔑ろにされているのではないか
という不安もある」と伝えてみてください。

なみえさんにふさわしい場であれば、
「私も同じ気持ち(だった)」
と共感してくれる人や、
そんななみえさんでもいいんだと、
受容してくれる人たちのはずです。

もともと患者会は
そんな素直な気持ちを分かち合う場で、
ポジティブなことだけを
シェアする場ではありませんし、
それでは偽りの場になってしまいます。

相手もそのことを受け止める力があると
信頼してみたらどうでしょうか。

場に合わせるのではなく、
なみえさん自身も場を構成する大切な一人として
ポジティブもネガティブも相手の気づきに
貢献することを知って参加してみてください。

それでも、やはり心地が悪ければ、
離れてみれば良いのではないでしょうか。

患者会以外にも、
なみえさんが繋がっていて心地良さを感じたり
元気づけられたりする人や場とは
多く関わりを持つようにしてみてください。

なみえさんの良い部分が引き出されるはずです。

言葉の壁に関しては、日本の友や家族など、
なみえさんが心を許せる人たちに
定期的に連絡を取ることもセラピーのひとつとして、
優先順位たかくコンタクトしてみてください。

カウンセリングもオンラインで行う人も多くいますから、
時差の調整さえすれば日本語でカウンセリングができます。
(私のカウンセリング仲間も対応している人がいるので、
よろしければリンクをご参照ください)

http://simontonjapan.com/system/

今は、悪いことが何かに注意を向けるのではなく、
良いことは何かに注意を向けてみてください。

すると、自然とネガティブな気分から
脱却できるようになることでしょう。

厳しさでなく優しさを持って
ご自身に接してください。

– 川畑のぶこ

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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?

一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

川畑のぶこへの質問・ご相談はこちらから

宮永笑子

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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