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2019/10/02(水)

【川畑のぶこ】Q.ブラック企業勤務の夫の体調が心配です

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。

————————————

Q.ブラック企業勤務の夫の体調が心配です。

ワンオペ育児中の31歳です。
ブラックな働き方をする
夫の体調が心配です。

夫は毎朝8:30に家出て、
帰りはいつも夜中の1時を過ぎます。
その状態がもう何ヶ月も続いています。

月3日程しかお休みがなく、
家にいても力なくずっと
横になっています。

体調や気分も優れないようで、
顔色も良くなく、以前より
痩せてきた姿を見ると
胸が締めつけられそうになります。

今まで週末2日間は
必ずお休みがあったので、
小さな子どもと一緒に
家族みんなで過ごす時間が
取れていました。

その時間はとても幸せでしたし、
日頃1人で育児をしている
私にとっても、
短時間でも息抜きができる
大切な時間だったと思います。

夫は、子どもが生まれた頃は
家事も育児も割と協力的に
してくれていましたが、
今はそんな余裕すらないようです。

不安を覚えるのが、
夫の働き方がブラックすぎて、
もし鬱になってしまったらとか、
過労死したらどうしようと…。

そのような記事など目にする度に、
真面目な性格の夫が
より心配になります。

また、何もできない自分にも
ただただ悲しくなります。

また、私は現在妊娠中で
直ぐに働ける状態ではなく、
今後の家計を考えると
夫に辞めて良いよとも言えなくて…
この先が不安です。

アドバイスをお願いします。

【みおな・30代・事務(育児休暇中)】

———————————–

A:FROM 川畑のぶこ

みおなさんのご主人の過労の心配、
当然のことと思います。
とくに今は妊娠中とあり、
不安も大きいことと思います。

このようなブラック企業であれば、
ご主人に仕事を辞めてもらいたい、
けれども、経済的なことを考えると
やすやすと辞めろとはいえない
ジレンマに陥っているのですね。

経済的な不安も当然のことでしょう。
過労に関しては、もし今のような
状況が常態化するなら
ご主人の健康や命にリスクが
生じる可能性が大きいです。

というよりは、すでに健康の障害は
出始めてしまっていますね。

残業時間の増加とそれにともなう
睡眠時間の減少によって、
過労死等のリスクは高くなります。

過労死等とは、脳・心臓疾患、
心理的負荷による精神障害や、
それらを原因とする死亡
(自殺を含む)のことです。

私の周りでも、
同年代のビジネスパーソンが、
ある日突然、脳・心疾患で
亡くなるケースを耳にします。

そのような人たちは、かなり多くの
時間外労働をしていました。

過労死ラインと呼ばれる、
労災認定の判断の目安には、
発症から2ヶ月間から6ヶ月間さかのぼり、

月に80時間以上の時間外労働があるか、
または、発症前1ヶ月間に
月100時間以上の
時間外労働があるか、などです。

ご主人の場合、通勤時間が1時間で、
通常1日8時間勤務x20日間/月、
週休2日の契約として計算をすると、

週末も同じように働いていたなら、
この半年間で、1ヶ月に168時間ほどの
時間外労働をしている計算になります。
これは、かなり危険水準です。

労働基準法では、労働時間は原則、
1日8時間、週40時間以内と定めており、
これを法定労働時間と呼びます。

もし、法定労働時間意外に労働が生じる場合は、
雇用主と労働者とのあいだで時間外労働に
関する正式な契約を結ぶことで、
合法に時間外労働を行うこともでき、
これはサブロク(36)協定と呼ばれます。

ただし、同協定が結ばれたとしても、
時間外労働の上限は月45時間、
年360時間が上限で、
臨時的なケースでも、月80時間、
年720時間ですから、ご主人の
ケースは優にそれを超える違法レベルです。

対策としては、まずご主人と
このことを共有して、
職場に改善を求めることです。

また、常に気分や体調がすぐれず、
家でも常に横になっている、
顔色もわるく、どんどん痩せてきて
いるのであれば、心療内科など
いちはやく受診することをお勧めします。

専門家から、ご主人に直接
アドバイスや注意がされることで、
ご主人が病的な状態であることを
より明確に認識し、
真剣に対応するように
なるのではないでしょうか。

また、主治医が過労と見立て、
しばらく休職を促したなら、
会社にもその報告が行きますから、
会社も問題に気付く良い機会となるでしょう。

大きい企業であれば、産業医がおり、
その産業医と主治医が連携して、
ご主人の健康を管理する流れがつくられます。

もし、ご主人のような働き方が
会社全体に蔓延しており、
改善の見込みがなければ、
労働基準監督署に
通報をすることも有効です。

対処法を具体的に
アドバイスしてもらうことができますし、

悪質と判断されれば、
労働基準監督署から直接企業の調査、
勧告、場合によっては逮捕などで
解決に至るケースもあります。

通報は、家族が行うこともできます。

その際、タイムカードや給与明細など
時間外労働が証明できるものを
準備しておくと良いです。

残業代が支払われていなければ、
さらに悪質なケースとされます。

ときおり、
家族には仕事と言いながら、
それ以外の理由、たとえば、
ストレス発散のために
飲み歩いていたことなどが原因で
帰宅が遅くなるケースなどがないか
確認することも大事です。

このように、いますぐに
現在の職場を辞めなくても、
できることはありますので、
ぜひ、ご主人ときちんと話し合いをして、
対処してみてください。

その際、下記、厚生労働省の
パンフレットも参照してみてください。
https://bit.ly/2NM8LPW

ワンオペが大変だったら、
家族、福祉サービス、
民間のサービスなど、ご主人以外にも
援助を求めてみてください。

ご自身のケアもきちんとして、
元気な赤ちゃんを産んでくださいね。

– 川畑のぶこ

P.S
川畑のぶこへの質問・ご相談は、
こちらから。

https://business.form-mailer.jp/fms/99a39ced23382

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◎編集後記
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断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
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相談してみませんか?

一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

川畑のぶこへの質問・ご相談はこちらから

宮永笑子

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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