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2014/03/03(月)

【やましたひでこ】1番捨てられないモノ…

カテゴリー:やましたひでこ, メルマガバックナンバー

 

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やましたひでこ公式メールマガジン「断捨離」
2014・3・3 No.836

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◆今日の断捨離 「1番捨てられないモノ…」

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ごきげんさまです。
断捨離のやましたひでこです。
弥生三月三日、雛祭り。

 

私は姉妹で育ったけれど、
典型的な核家族だった我が家には、
雛人形というものがなく。

 

結婚して恵まれた子は男の子一人で、
五月人形はあったけれど、
雛人形には縁がなく。

 

そして、今、この年齢になって、
今更、雛人形でもないだろうと、
思うのだけど。

 

やはり、雛人形とは、
郷愁にも似た憧れがあるもの。

 

どうでしょう。

 

それでも、雛人形程、
断捨離対処品目に浮上するものはなく、
しかも、浮上はすれども、
一番捨てられないと難儀する
筆頭でもあるようです。

 

そう、すでに邪魔な存在に
成り果てているのだけど、
捨てることに、とてもとても
抵抗が働く存在。

 

かつて桃の節句に嬉々とした
幼い娘たちも、成長するに連れて、
興味関心は他に移り、
親は親で、その出し入れが、
面倒なものとなっていく。

 

大きくて、細かくて、繊細で、
取り扱い注意の要素が満載の雛人形。

 

興味が薄れていけばいくほど、
反対に、その出し入れの煩わしさは、
心の中で大きくなっていくのですね。

 

そして、哀れ雛人形たちは、
じっと押入れで息を潜めて
棲息することになる。

 

そして、押入れの戸が開いても、
一瞥されるだけで、存在さえも認知されず、
あるいは、これさえなければ、
もっと他のモノが入れられるにと、
疎ましく思われるだけ。

 

そうやって、雛人形たちは、余生を過ごす。

 

そして、時々、自分たちのせいで
バトルが勃発するのを、
聞くとはなしに耳にすることもある。

 

「ねえ、これ、もう処分しましょうか」

と妻。

 

「そんなこと、俺に聞くな、
親たちが孫に買ってくれた人形だぞ」

と夫。

 

「もう、この人形、飾ることも
ないから処分したいのだけど」

とアラフォー独身娘。

 

「何を言うの、私があなたのために
買ってあげたのに」

とその母。

 

「邪魔だけれど、雛人形を捨てる
なんてバチがあたるかも」

と、自分で自分の怖れと闘う熟年女性。

 

せっかく買って貰ったのに。
せっかく買ってあげたのに。

 

「せっかく」が
見事なばかりに抵抗してくる。

 

けれど、「せっかく」という
枕詞は、こんな意味も併せ持つ。

 

たしかに決して安くはない雛人形。
それなりに高価なものでも
あったという思い。

 

それが、「せっかく」を助長する。

 

そうやって、相変わらず、
雛人形たちは押入れから一歩も出ずに、
そこで暮らし続けることになる。

 

ところが、ある時、
自分の主人が妙案を思いつく。

 

「そうだ、誰かにあげよう!きっと、
欲しい人がいるに違いないから。」

 

そして、幸いにも見つかった新たな嫁ぎ先。

 

けれど、喜んで迎えられたのも
つかの間、やがてはかつてと同じ
境遇を、ここでも辿ることになる。

 

けれど、それ以上に切ないのは、
送り出された時の雛人形たちへの思い。

 

新たな嫁ぎ先を探し求めた理由は、
たいていの場合がこれだと思うから。

 

「厄介払い」

 

自分で始末をつけるのは、
後ろめたいもの。

 

誰かが、引き取ってくれれば、
その後ろめたさを味合わなくて
すみますものね。

 

雛人形たちの一生を思う時、
私にはこんな言葉が頭をよぎる。

 

「延命治療」

 

押入れの中の人形たち、
たしかに処分ではなく
保管はされてはいる。

 

たしかに解体はされてはいない
けれど、そこでカタチとして
存在しているだけ。

 

モノのきちんとした始末は、
自分がしなかったら、
誰かがしなくてはならない。

 

モノのきちんとした始末は、
今しなかったら、
いつかはしなくてはならない。

 

「自分」と「今」

「誰か」と「いつか」

 

始末を放棄することは、
「他人任せ」の「先送り」でしかない。

 

願わくば、押し入れで、
じっと箱に詰めれたらままの雛人形たちに、
「救命治療」が施されることを。

 

そして、残念なことに、「救命治療」が
もう叶わないのであるならば、

 

今、自分の手で、
「成仏」させてあげようか。

 

もちろん、謝罪と感謝の
言葉を繰り返しながら。

 

弥生三月三日雛祭

 

桃の節句のお祝事の後には、
たくさんのお別れの儀式が、
待っているのかも知れません。

 

有難うございます。
あなたとの出逢いに
いっぱいの愛を込めて。

 

やましたひでこ

 

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◎編集後記
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決して安くなかった雛人形。

 

しかし、その活躍の機会は、
高価な値段の割には少ない…

 

「もったいない…」
「高かったのに…」

 

そんな言葉が頭を過ることで、
どうしても行動に移せないのは、
今後の「お金」に対する不安も
1つの原因となっているのかも。

 

もし、思い当たる節があるのなら…
ぜひ、こちらをチェックしてみてください。

http://123direct.jp/tracking/cr/FVBNz0d1/163732/12136453

 

―安永周平

 

What’s danshari ?  Let’s danshari !  Viva danshari ♪

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

やましたひでこ

クラター・コンサルタント
東京都出身。石川県在住。早稲田大学文学部卒

 

学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。

断捨離は、心の新陳代謝を促す、発想の転換法でもある。

全国展開している「断捨離セミナー」は、年齢、性別、職業を問わず受講者から圧倒的な支持を得ている。

処女作『断捨離』<マガジンハウス>は、日本はもとより台湾、中国でもベストセラーとなり、『俯瞰力』『自在力』<いずれもマガジンハウス>の断捨離三部作他、著作・監修を含めた関連書籍は累計300万部を越えるミリオンセラー。

 

 

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