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【思考優先の断捨離】 ー「行動が先」ということー

– 眞理子さん

私は2016年の秋に長年住み慣れた関西から関東へ引っ越してきました。そして引越し早々希望通りに仕事に就きましたが一年後に辞めることとなり、再就職に意欲を燃やしていたのですが、求職が上手くいきませんでした。
 

40年近く続けてきた大好きな仕事を断たれた私は、鬱状態になってしまい何の意欲も湧かず殆ど毎日ゴロゴロして過ごしていたのですがある日、虚な目で開いたPC越しに「断捨離」の文字が目に留まりました。
 

言葉だけは何となく知っていて、このままではいけない、どうにかしなければと毎日のように思っていた私は、家の中での片付けぐらいならちょっとは頑張れるのでは、このどん底の精神状態から少しは浮き上がれるのでは、と断捨離に興味を持ったのです。
 

まだ断捨離とはお片づけと思っていた頃でした。そして今の状況を抜け出せるならと勇気を出して断捨離塾に申し込んだのでした。けれど申し込んだだけで何かが変わる訳もなく、一方的に送られてくるメルマガを聴いたり聴かなかったり、しばらくは殆ど機能しませんでした。
 

それでも一日にほんの少しだけ、割り箸一膳、テーブルの上に放置したままの郵便物一つと処分していくうちに、目に見える成果は中々感じられませんでしたが嬉しいことに徐々に起き上がる気力が湧いて元気が出てきました。
 

それをきっかけに私はトレーナーさんに家に来てもらったり講座を受講したりダンシャベリ会に参加するようになりました。ずっと家でゴロゴロしていた反動もあってそれはそれは新鮮で刺激的な世界でした。
 

でも一方では、思考優先の傾向にあった私は断捨離でいうところの「行動が先」ということがあまり理解できず、しっかりとした思考があってこそ物事が進行するのではという感覚がつい頭をもたげて「行動が先」を中々実行できずにいました。
 

今思えば上っ面な理解しか出来ていなかったのですが、結局満足感を感じるにはほど遠く断捨離を自分のモノにすることができずモヤモヤしたまま断捨離暦は4年目に入りました。
 

そんな今年の2月、私に大きな出来事が起こりました。ある日、私は膝の激痛に見舞われたのです。這わないと家の中での移動すらできない状態で慌てて整形外科を受診したところDr.からとにかく先ずは体重を減らして下さい、そうしないと手術しないといけなくなりますよと言われました。
 

えっ、そんなに悪い状態なの!?そんなことになったらどうしよう… でも体重を減らしなさいと言われても激痛の中どうすることもできず、とにかく毎日電気治療に通い薬を飲んで、痛みが少し軽減するのをひたすら待ちました。
 

2ヶ月程経って少し痛みが引いたそのタイミングで「一生健康な体で過ごす為の体作り」をコンセプトにした講座が目に留まり飛びつくように受講を決めました。そして思考優先がどうのこうのと、しのごの言う余裕もなくとにかくひたすらウォーキングや食事の改善に取り組んだ結果、6ヶ月で10kgの減量に成功しました。
 

待ったなしで強制的に体の断捨離をした形となりましたが、成果を得て「行動する」事の持つ力を実感したのでした。大袈裟な言い方ですが命に関わることに直面したことで、考えることに時間を費やすよりとにかく行動して体重を減らす事に必死でした。この体験を通して私はやっと「行動が先」の意味が理解できて「思考優先」の断捨離をすることができました。
 

片方の足に人工股関節が入っている私は、それをかばうようにほんの近くのスーパーにも車で行くような生活を送っていましたが、今では1時間ぐらいかけて5~6Kmは歩けるようになり、いつの間にか膝の痛みは消滅していました。私の体重はまだ更に10kgぐらいの減量が必要ですが、今回行動して減量できた事で自分の中に小さな小さな達成感が生まれました。そして達成感や満足感は行動でしか得られないということを体感しました。
 

行動は必ずしも成功するとは限りません。失敗をもたらす事もあるかもしれません。(トライアンドエラー)今回私も途中何度か挫折しかけました。
 
でも失敗することで新たな気づきが生まれて課題が見つかり知恵が湧きます。どんなに立派な思考を持っていても行動することでしか気づきや課題は生まれないのだという事、また行動を繰り返すことで初めて成功体験を得ることができるのだという事にも気づきました。
 

私はとても自己肯定感の低い人間でしたがその原因もやっと分かった気がしました。考えてみれば断捨離を知る前から「行動する」ことをあまりしてこなかった私は、大きな失敗もなかった代わりに成功体験も乏しかったのです。成功体験の少ない人間に自己肯定感が芽生える筈がありません。
 

そして最近は思考優先と自負していた思考も果たして内容のある思考だったのだろうかと甚だ疑問に感じるようにもなりました。何しろ「知識を知恵に落とし込む」事もしていなかったのです。
 

断捨離はまずモノに向き合って事へと、そして更にその先へと段階を追って進んでいくプログラムですが、今回私は待ったなしの体の不調で、不要なモノもまだまだある中先に体と向き合う事になりましたが、その事で断捨離の目的である「命のごきげん」の意味にも触れることができました。
 

断捨離に出会って4年近く、思考優先の中、それでも自分なりにそれなりに断捨離に取り組んできたつもりでしたが、いつも何となくモヤモヤした気持ちから抜け出せなかったのは「行動が先」という意味をしっかりと理解していなかったからだと今は分かります。
 

随分足踏み状態だった私の断捨離ですが、やっと登山口に立てたと感じています。

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