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2025/08/13(水)

【川畑のぶこ】後悔したくない。夫のがん治療、私にできることは?

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

———————–

【Q】いつもメルマガを読ませて
頂いています。62歳の会社員です。

いつも私の悩みなど小さなものだな
と思っていましたが、主人が突然、
今年の5月「急性骨髄性白血病」
と診断されました。

低血圧だったため、目眩は前から
よく起こっていたようですが、
息切れがひどくなり、
仕事等の事情により1ヶ月ほどして
から病院を受診して発覚しました。

すぐに寛解を目指し
抗癌剤治療を開始しましたが、
1クール目で副作用がひどく出て、
何とか乗り越えたのですが、

抗癌剤を開始して、3週間目ぐらいから
芽球の数値が上がりだし、
骨髄検査でも芽球が元に戻っていて、
寛解になりませんでした。

なんでも遺伝子異常がとても複雑とのこと。
抗癌剤のタイプを変えて2クール目の
抗癌剤治療を開始しました。

副作用はあまりなかったのですが、
やはり3週間目頃よりブラストが
上がって来て、骨髄検査でもまた、
芽球が元に戻ってしまいました。

やっぱり厳しいようで、
このままでは年を越すことは難しい
と言われました。

次どうするか、先生と話し合った結果、
主人が歩けるうちに家に帰りたいと
言ったので、それを第一目標に、
同じ抗癌剤で3クール目を開始しました。

副作用は少しあったものの、
状態が維持できていることから、
血球は低いままですが
退院させてもらい、

発熱したら即病院に行くことを約束し、
週2回の通院で、輸血をして
状態を維持しています。

もうすぐ3クール目の3週間目が来ます。
数値が下がり切らず上がっているようで、
心配です。少し動くと息切れがして
しんどいらしいです。

もうどうすることもできないのか? 

私は何をすれば良いのか
わからなくなってきました。
このままだと後悔ばかりが残りそうです。

入院すると、
輸血をする限りもう会えなくなります。

サイモントン療法を思い出し、
今本を読み直しています。

今、私にできることは何でしょうか?
今からでも変化を起こすことで
間に合うのでしょうか?

アドバイスをお願いいたします。

【ふくちゃん・60代・女性・会社員・京都府】

【A】突然のご主人の診断と余命宣告に
さぞショックを受けられたことと思います。

おそらく、ご主人ご本人もふくちゃんも、
頭が真っ白になったのではないでしょうか。

このショックをともなう時期は特に、
ご主人にだけでなく、
ふくちゃんご自身にもどうか
優しさをもって接してください。

急遽開始せざるを得なかった
抗がん剤治療も、
ご主人は副作用に耐えながら
3クール目も頑張っていらっしゃるのですね。

そのような中、
家に帰りたいという目標を持って、
ふくちゃんが献身的にサポートをされ、
実際に帰宅できていることは
とても素晴らしいことで、
ご主人の救いになっていることと思います。

ふくちゃんはこのような状況下で
サポーターとしてできることが
いったいあるのかと
考えていらっしゃるようですが、

まず、この困難なときに、
ふくちゃんがご主人の側で
寄り添っていること自体が
大きなサポートであることを
覚えておいてください。

多くの人はこのような状況下で
何もできることがなくて
虚しいと言いますが、
決してそんなことはありません。

思いやりと優しさのエネルギーを
もって接すること自体、すなわち、
ふくちゃんの存在そのものが
大きな癒しとなり得るということを
どうか知ってください。

また、いったい何ができるだろうか?
と問うとき、私たちは、
何か「する」ことや「やり方」ばかりを
考えがちですが、

それよりも、「どのようにあるか」という
「あり方」はより大切であることも
覚えておいていただきたいです。

困難な状況の中にも、ふくちゃんが
穏やかに優しさを湛えて接することは
ご主人の心身にも穏やかさを
もたらしてくれることと思います。

今から変化を起こすことで
間に合うかどうか…

人の寿命に関しては
最後の最後まで誰にもわかりません。

個人的な話ではありますが、ご参考まで、
私の父はがんで余命3ヶ月の宣告を受けてから
一旦は抗がん剤治療に取り組みましたが、
副作用がひどく中止し、
その半年後にがんが寛解しました。

ただし、いうまでもなく
永遠の命を得たわけではなく、
その5年後には他界するのですが、
死を迎える2ヶ月前まで日常生活に支障なく
旅行もして家族と元気に過ごしていました。

死ぬ瞬間もその寸前まで
家族とコミュニケーションをとっており、
家族は感謝と愛を伝えて父を見送りました
(私は父の好きな沖縄民謡を三線を奏で
ながら枕元で歌って見送りました)。

父の場合、余命宣告を受けてからは、
死なないようにとか
病気を消そうと生きるのではなく、

いつ死んでも良いように
その日その日を丁寧に生きることに
専念していました。

ですので、がんが寛解したときも
医師や家族は驚いて祝福したのですが、
父はまるで風邪でも治ったかのように、
あまり関心がなく、相変わらず
日々のことに勤しんでいました。

もちろん、これはあくまでも
私の父個人のケースで、他の人が
同じになるかどうかはわかりません。

ただ、ふくちゃんも、
ご主人が今生きていらっしゃるのは
事実で、その間により良い癒やされた
関係を育むための変化を起こすことは
十分できると思います。

ご主人の日々の質に違いを起こすのに
決して遅すぎることはありません。

ご主人がしたいことはあるか、
日々をどのように過ごしたいか、
どうか積極的に尋ね、可能な限り
それらを満たすためのサポートを
してあげてください。

そして、
その日その日の質が高まることは、
心を穏やかにさせたり
気分を良くしてくれるだけでなく、

生体にもよい影響を与えることは
さまざまな研究でも明らかにされている
ことも知っておいてください。

どうしたら死なないでいられるか?
ではなく、期間がどうであれ、
与えられている日々を
どのようにより良く生きるか?
ということに意識を向けてみてください。

インディアンの教えに、

「命が永遠であるかのごとく生きよ、
 そして
 今日死を迎えてよいかのごとく生きよ」

というものがあります。

これは決して死と隣り合わせの患者さんに
向けたものではありません。

私たちは生きている以上、
日頃意識していないだけで、
常に死と隣り合わせです。

もし、ふくちゃんのいのちが
永遠であるなら、
どのようにこの日を過ごすでしょうか?
ご主人とはどのように関わるでしょうか?

また、ふくちゃん自身が
今日死を迎えるなら、
今日この日をどのように過ごすでしょうか?

ご主人とどのように接するでしょうか?
何を伝えたいでしょうか?

きっとその答えがふくちゃんが
今日この日にするべきことであり、
ご主人にもふくちゃんにも
豊かさをもたらしてくれる変化となる
ことと思います。

どのような瞬間にあっても、
私たちは静かにいのちを輝かすことが
できるのですね。

ー川畑のぶこ

★あなたの個性を大切に
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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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