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2022/12/21(水)

【川畑のぶこ】Q.経済面と生活圏は変えたくないけど別れるべきか…

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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Q.経済面と生活圏は変えたくないけど別れるべきか…

家庭内別居の夫と
今後どうしたらいいのでしょうか。

生活レベルは下げたくないので
今のところ離婚は考えていませんが、
このまま好きでもない夫と死ぬまで
夫婦でいるのも不自然です。

夫も社会的な立場もある為、
離婚は考えていないようです。

お互い夫婦関係以外の人生は周囲の人たちと
充分楽しくやれていると思います。

ただ、私は時々、仮面夫婦でいることが
周囲に嘘をついているような気持ちに
なってしまうのです。

ちなみに夫はプライドが高く
彼から歩みよる事はないです。

私は浮気を繰り返す夫に呆れ果て、
別のパートナーがおり、
再婚を提案されましたが、
経済面と生活圏を変えたくないので
一旦は断りました。

離婚できたなら、
もっと以前に離婚してるはずですし、
それを我慢して過ごしてきた現在、
再婚のために離婚した方がいいのでしょうか。

でも、経済面と生活圏は変えたくないのです。

【ゆうりんご・50代・女性・派遣社員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

結婚とは自由恋愛とは異なり、
社会的な誓約ですね。

結婚式に大勢を招いて証人のもと
誓いを立てなければいけない理由は
単に祝福の意図のみならず、
無常の法則に従い、
人間の心も移り気なので、
そこに理性や知性の手綱をつけて
情動をコントロールしながら
苦楽を共に添い遂げること願う
意味があるのでしょう。

現代の社会制度上、
魅力的な異性が現れる度に次から次へと
パートナーを変えていたら、
家庭は不安定になり、生活基盤は揺らぎ、
未来を担う子どもにも影響が出ます。

結婚制度は社会的動物の智慧なのでしょうね。

このような理由からも、
ゆうりんごさんが結婚に求めるものが何か、
あらためて優先順位を整理することは
大事だと思います。

恋愛のような男女の情愛に重きを置くなら、
再び夫に対して恋人のように接する努力が
ゆうりんごさんにできるのか、もしそれが
最も高い優先順位であるにもかかわらず、
それはできない、
またはしたくないのであれば、
離婚の意味はあるかもしれません。

ただし、男女の刺激的で情熱的な愛(ギリシャ
哲学でいうところの、いわゆるエロスの愛)
に重きを置くなら、数年ごとにパートナー
を変えていかないといけないかもしれません。

神経学的にもこのような男女が
恋愛の情熱を感じる化学物質は
2〜3年しかもたないことが分かっています。

結婚では、このエロス的な愛を乗り越え、
人間愛=アガペの愛へ移行できるかどうかが
私達に試されることでしょう。

それには相手への、
歪(いびつ)さや弱さも含めた関心と関与、
思いやりの有無が大切になります。

また、愛のかたちには、フィリアの愛という、
友達に感じるような友愛もありますが、
男女の仲というより、友のように関わりあう
夫婦も中にはいますね。

もちろん、そのような愛情が薄れたとしても、
ゆうりんごさんもおっしゃるように、
婚姻関係が経済面や生活などに
多くのメリットがあると考える場合、
情愛とのバランスを見て
どちらを取るのか考えることも
大切となってくるのではないでしょうか。

結婚をロマンスのみでとらえず、
社会的な保証と捉える人もいます。

ロマンスが消えた、
あるいは無いからといって、
周囲に嘘をついているかというと
そうとも限りません。

また、相手がどう感じるかは
相手の課題であって、ゆうりんごさん夫婦が
責任をとることではありません。

繰り返し、夫婦関係には
いろいろな正解がありますし、
ゆうりんごさんにはゆうりんごさんなりの、
唯一無二の正解があることと思います。

ですので、わざわざ周囲に
「私達の男女の関係は冷めていますが、
 それ以外の社会的なバランスが
 取れているので夫婦関係が続いています!」
と馬鹿正直に宣言する必要もありませんし、
周囲もそのようなことには
関心がないかもしれません
(及ぼす影響もさほど多くないので)。

あまり、理想主義に走らずに、
ひと息おいて、夫婦ってなんだろう?

そして、私(達)における
夫婦とはなんだろう?

と静かに振り返ってみることをお勧めします。

ゆうりんごさんなりの
優先順位が明確になったのなら、
すべてが完璧・理想通りに手に入らなくても、
私達の人生は多少の歪さも含めて、
絶妙なバランスのもと成り立っていると知り、
執着の手放しにつながるのでは
ないでしょうか。

執着を手放すというのは、かならずしも
相手を切るということとは限りません。

相手との関係性へのこだわりを手放す
ということでもあるのです。

– 川畑のぶこ

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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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