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2021/12/01(水)
【川畑のぶこ】Q.未来への不安から、希望が持てません…
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアします。
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Q.未来への不安から、希望が持てません…
メルマガいつも拝見しています。
私は現在は離婚をして
独り暮らしの60歳代です。
末の子供が小学校高学年になったのを機に
鍼灸指圧師の学校に3年間通い、その後も
ずっと走り続けてきました。
私の両親も超高齢になり、日常的に
見守りや介助が必要になってきました。
それに加え長女が乳児を抱えて離婚をし、
近隣に住むようになり、心強い事もありますが、
サポートが必要です。
断捨離は大好きで、やました先生やトレーナー
のYouTubeを見ては頑張っています。
高齢者に関わる今の私の仕事も大好きで、
ヨガや瞑想で頭の整理をして
日々1cmでも成長したいという気持ちで
前向きに生きてきました。
食生活や健康にも留意してきたのですが、
最近寝込む程ではないけど、
身体のあちこちに不調が現れ
頑張りが効かない感じがします。
仕事の勉強をはじめ、やろうと思う事は
沢山あるけど、行動力がついてこないのです。
そして両親が段々社会的人格を
失なっていくのを側でみているのは、
患者さんの死を沢山経験しても辛く寂しいです。
それは、20~30年後の
私の姿でもあるのだと…。
後20~30年で何が出来るのだろう?
孫達がイキイキ生きることが出来る
社会を作る手助けは出来るのか?
焦っても心には何かポッカリ穴で、
身体がついてこない感じ。
生き方を話せる仲間はいても、
親にも娘にも共感は求められない。
この思いを抱え、希望が心底からは
見えない今の私にアドバイスがあれば、
どうぞ宜しくお願い致します!
【はなみずき・60代・女性・マッサージ師】
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A:FROM 川畑のぶこ
はなみずきさんは離婚後、資格取得をされ
走り続けてこられたのですね。
そして、親の介護、孫たちの未来、
そしてご自身の未来を心配されている。
ものごとに真摯に向きあう
はなみずきさんの誠実さが伝わってきます。
いま、はなみずきさんが抱えていらっしゃる
悩みは、超高齢社会の日本全体の課題
とも言えるかと思います。
その解決法は、
制度に依存することも多いですが、
まず、はなみずきさんが個人的に
この課題に取り組むのかについて、
いくつかアドバイスさせていただきます。
まず大切なのは老い(変化)を
受容するということです。
生老病死は人間である以上、
全員に課された課題であり苦しみですが、
これらに不要に抗うことは
苦しみをもたらします。
私たちが、いつまでも若々しくイキイキと
過ごしたいと願うのは当然かもしれません。
しかし、アンチエイジング(抗老化)という
概念がありますが、それよりも、
ヘルシーエイジング(健康的に年を重ねる)
を大切にしてみると良いと思います。
若い時と比べるから苦しくなります。
60歳にもなれば、あちこち不調を
きたすことはよくあることです。
それを「あの頃はこうではなかった」と、
若い頃をベースに自己像を
抱くので苦しくなります。
「あぁ、着実に歳を重ねているな。」
と受け入れる、そして
「今できるベストは何かな」
と受け止める姿勢を大切にしてみてください。
あちこち思い通りにいかないなりの
ベストです。
そのために次に必要な姿勢は
「信頼する」ということです。
私たちも、世の中も、
変化にそれなりに適応できるように
なっているということです。
はなみずきさんの
理想通りかどうかはわかりませんが、
ままならない人たちをサポートする
システムや心もこの世には存在する
ということに意識を向けてみてください。
つい先日、ある患者さんが、一時的に
尿パッドを利用する必要性が出た際に、
ドラッグストアでその種類が豊富なのに
驚いたとおっしゃっていました。
これまで自身にそのような必要性はなく、
事態は例外的なことと思っていたので、
パッドなど1、2種類程度しかないと
高を括っていたそうです。
ところが、ひとたび視点を変えてみたら、
しっかりと結構なスペースをとって
さまざまなパッドが売られている。
しょっちゅう使っているドラッグストアなのに、
そんな棚は意識したこともなかったそうです。
そして、たとえ今後、自身が高齢者になっても、
このようにしっかりと守られているのだなと
安心したとのことです。
社会も人とともに進化していきます。
子どもたちも孫たちも、そのときどきの
状況において最善の智慧をはたらかせ、
事態を切り開いていく力をそなえていること
を信じてみてください。
そして、その状態がもしはなみずきさんの
理想どおりでないのなら、これはもしかしたら
チャンスかもしれません。
その理想が新しいプロジェクトを
生み出すかもしれないからです。
このように、人が変われば、
社会もニーズも経済も変化していきます。
その変化にしなやかに適応できるご自身と
社会をイメージしてみてください。
また、これまでもそうであったとおり、
必ずしもすべてが理想通りでなくても、
私たちはそれなりに状況を乗り越えながら
日々ささやかな幸せを感じながら
生きることができることも思い出してください。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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