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2021/06/09(水)

【川畑のぶこ】Q.子供に暴力を振るう義父が許せません

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

Q.子供に暴力を振るう義父が許せません…

現在中1の娘、小4の息子、
2ヶ月の娘の母です。

主人の事が大好きな義両親と
完全同居をしております。

長女が小4の時から、不登校気味に。
弟もその影響で不登校気味に。
義母は優しく、心配性。
義父は、真面目で世間体を
気にする昔堅気な人。

自由で声も大きなやんちゃな長男に、
義父はいつもイライラし、しつけと称して
叩いたり、恐怖で押さえつけて何かをやらせます。

私はそれがたまらなく嫌で、
何度もぶつかりました。
ただ、気分次第で、自分の気分が良い時や、
子供達が良い事(テストで良い点を取る等の
義父の価値観の良い事)をする時は、
ニコニコ子供達にも優しくします。

子供達が学校に行けなくなった事も
何度話し合っても子供達を理解出来ない様です。
タチが悪いのが、私や、主人のいない時に!
必ず叩いたり暴言を言います。
息子は怯えて、お漏らしをしたり、
私が居ないと家に帰れない状態にまでなりました。

私も主人も何度も説得したり、
話し合いも重ねてきました。

ただ、叩いたりした後は、別人の様に
子供達にも私にも優しく機嫌をとってきます。
(2、3ヶ月)子供達は嬉しそうに、
じいじに褒められた♪と言います。

でも、私はずっとDVやないの!と
許せずに我慢の日々でした。
それを繰り返して不登校気味になって
今まで約3年来ましたが、4月から
登校を頑張っていた息子に対して、
また小言を言いはじめ、手も出してきました。

あまりにも理不尽なので私が、
反論しましたが、とうとう私にも平手打ちや、
掴みかかってきました。正直限界です。

毎日、義父が気になりイライラします。
別居をしようと動きはじめましたが、
子供達は環境の変化に弱く、
学校が変わる事や、
自分の家を離れる事が不安で、
引越したくないと言います。

が、私は離れた方が上手く行くと思います。
のびのび育てたいです。

私が笑顔でいれば
子供達も元気になると思いますが、
何が正解か悩んでいます。

【まあ・40代・女性・アルバイト】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

まあさんに第一にお伝えしたいのは、
「暴力は決して我慢してはいけないもの」
ということです。

お祖父さんが暴力を正当化し、
やめる気が無いのであれば、
離れることは大切です。

日本では、長きに渡り、
「しつけ」という名のもとの
体罰が黙認されてきました。

おそらく、お祖父さんも
先代からそのように育てられたのでしょう。

ところが、体罰が子どもの心身の成長を
促進することはなく、むしろそれらを阻害し、
その子の人格や人権を傷つけてしまいます。

体罰が子どもの心身の発達に
悪影響を及ぼすことは、科学的に明らかです。

子どもを体罰によりコントロールすると、
その瞬間は思い通りになるかもしれませんが、
残念ながらその行為は子どもの健全な
自立のための自発的な行為としてでなく、
諦めの行為として学習されてしまいます。

また、子どもは、親や祖父母との関係性を
モデルとして、暴力により問題を解決することや、
暴力を免れるために自己表現や自己主張を
諦めることを学んでしまう恐れがあります。

暴力は問題の種にすらなれ、
解決には繋がらないのです。

近年、虐待により刑事事件が
ニュースになることが増えましたが、
加害者は「しつけだった」と主張するのに
驚く人も多いのではないでしょうか。

しつけというのは、その子の発達や
人格を健全に形成させたり、才能を発揮させたり、
自律的な社会生活を営めたりするようにするサポートです。

体罰はそれらをもたらさず、たとえ、親や祖父母が
しつけと思っていても、子どもに身体的苦痛を与え、
子どもの心身のバランスが崩れている状態は
体罰に該当するものです。

日本は、児童虐待に関する法の整備に
甘い部分がありましたが、2020年4月に、
児童福祉法等改正法により、親権者等は、
子どものしつけに際して、体罰を加えては
ならないことが法定化されました。

体罰は違法です。

孫がいうことを聞かないので
平手打ちをするのは体罰であり、
通報されたら逮捕されることもあります。

体罰を与える保護者は自身が刑法上の
犯罪に加担している意識が薄いでしょう。

「身内だから」、「我が子だから」と、
まるで「自分のモノ」のように
子どもを扱う(人権侵害)ことが多いのです。

体罰と同様に、子どもに怒鳴ったり、
暴力の場面を見せたり
(母親が父親や祖父母に殴られるなど)、
心を傷つける暴言
(バカにしたり、笑いものにしたり、辱めたりする)
ことも、子どもの人権侵害で虐待に当たります。

まあさんも、これらの情報を整理したうえで、
もういちど義父さんと話し合うことで改善が
見込めるのなら、話し合いをしたら良いでしょう。

話し合いが不可能な場合、
親にできることはシンプルに
子どもを暴力から遠ざけることです。

話し合いと同時に、在住地域の
児童相談所や福祉事務所などに
予め相談しておくと良いです。

児童相談所はまあさんのようなケースへの、
助言をくれたり、必要であれば介入もします。

また、虐待をする保護者
(まあさんのケースであればお義父さん)
への指導もします。

子どもの安全を守る第三者の存在により、
お義父さんの意識も変わってくるかもしれません。

まあさんが不在のときに
義父による虐待があるのであれば
なおさらのこと、いちど相談してみてください。

子どもにとって、引っ越しで、慣れ親しんだ
学校や友達と離れることが苦痛であれば、
上記のような連携の中で、学区内での
引っ越しも検討しても良いのではないでしょうか。

万一、学区が変わってしまったとしても、
引っ越しによる苦しみと、虐待の苦しみを
比較したときに、虐待の苦しみが大きいのは
火を見るより明らかではないでしょうか。

今まで多くの苦難を
乗り越えてきている子どもたちです。

引っ越しの苦しみも乗り越えられると
信じてみてはいかがでしょうか。

体罰や虐待の問題は、加害者のみならず、
周囲の一人ひとりが意識を変えていく必要があります。

まあさん一人で抱え込まずに、
サポートの輪を拡充して前進されますように。

応援しています。

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– 川畑のぶこ

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◎編集後記
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お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

川畑のぶこへの質問・ご相談はこちらから

間中亜衣

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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