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2019/12/25(水)
【川畑のぶこ】Q.私に頼らずに解決してほしい
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
今日は、2018年12月に配信した記事を
掲載させていただきます。
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Q.私に頼らずに解決してほしい
初めてご相談させていただきます。
離れて暮らす実母の件で、
最近、よく世間で言われる
「母が重い」という
心理状態になってしまい、
そう思う自分を責める気持ちもあり、
精神的に疲れております。
長年の様々な原因があるのですが、
一例として、メール回数が多すぎる事。
両親が今年、突然スマホに変えたのですが、
設定や使用方法がわからず、初期設定は私が。
希望された説明本を渡しても面倒なのか、
最近、毎日のようにここがわからないと
相談メールが来るように。
iPhoneであればよかったのですが
androidの為、よくわからず、
ネットで説明が書いてあるページを教えたり、
お店の人や電話で相談窓口に聞いて欲しいと
何度か伝えても、結局メールが来ます。
今年は受験生がおり、
私自身に時間的にも
精神的にもゆとりがなく、
たまに返事をせずにいると、
「こんな表示が出るけど何かなぁ?」
という感じで、言い方は柔らかいのですが、
何度も来ます。
私にとっては回数が多過ぎるため、
徐々にストレスになってきてしまいました。
また、父に聞けば済むことでも、
頑固な父に言うのは言いにくいと、
昔から私に色々と頼んでくるため、
離れているので電話で済まない内容だと、
わざわざ実家へ行く事に。
そんな時、なぜ夫婦で解決してくれないのか。
娘に依存しすぎではないのか。
と思ってしまう自分がいます。
その時も、父に頼んで欲しい
と伝えるのですが…。
メールが多過ぎて
負担になっているということや、
夫婦でちゃんとコミュニケーションをとって
解決できる内容を、わざわざ娘を通して
解決しようとしないで欲しいということを、
どのような言い方をすれば、
うまく伝わるのでしょうか。
何かアドバイスをいただければ幸いです。
【マリアン・40代・パート】
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A:FROM 川畑のぶこ
マリアンさんのお母さんに対する
思いやりが伝わるお悩みだと思います。
家族であれば思いやりをもって接するべき、
母がモダンテクノロジーについていけなくて
困っているのだから、家族でその辺の
リテラシーがもっとも高い私が母を助けるべき。
そんな思いからマリアンさんなりに
お母様のサポートをされてきたのだと思います。
マリアンさんの苦しみは、
高齢の親にスマホの使い方を
教えてあげない娘は慈悲に欠ける
親不孝だという思いにあるのではないかと思います。
ここで、逆の立場で考えてみましょう。
娘が忙しかろうがなかろうが、
肉体的・精神的または経済的ゆとりが
あろうがなかろうが、家族である以上、
何にも増して親を優先すべきなのだから、
娘は私のすべての要請に即時に応えるべきだ、
という姿勢は思いやりある家族の姿でしょうか?
もちろん、マリアンさんに
ゆとりがあればサポートをすれば良いです。
ところが、身を粉にしながら
お母様のサポートを続ければ続けるほど、
お母様に対する悪感情は募り、
避けたくなるでしょうし、それは
お母様の望むことでもないでしょう。
良好な親子関係を維持するためにも
時として、できないことはきちんと
できないと断ることが大切です。
今この時期は特に、
子どもの受験のこともあり、
肉体的にも、精神的にもゆとりがないので、
子どもと自分の体調などを
優先させてもらうことを
伝えると良いでしょう。
お母様もスマホの簡易なやりとりが便利で、
ついつい相手がその場にいるかのような
イメージで、マリアンさんに
コミュニケーションしているかもしれませんね。
お母様に悪意はなく、
相手にそこまで負担になっていることが
イメージできていないかもしれません。
ですので、繰り返し、
今のマリアンさんにとっては
すべての要請に応じることが
負担となっていること。
誤解のないよう、
お母さんの「存在」がマリアンさんの
負荷になっていると伝えるのではなく、
この「状況」が負担になっていることを伝えます。
色々な状況が重なり、現時点で
マリアンさんのエネルギーが
そこまで温存されていないため、
対応できないことを
明確にされれば良いでしょう。
ですので、私ではなく、
他のサポート源を見つけるよう
リクエストしてみてください。
お母さんのせいではなく、
私のキャパのせいということですね。
そのことで、
お母さんは自分を責める必要も、
マリアンさんを責める必要もありません。
スマホのガイドをしないのは、
親に敬意を払っていないからでも、
思いやりがないからでもないのですから。
溺れている人が溺れている人の
サポートはできないように、
エネルギーが不足している人に、
他人に与えるエネルギーを与えるのは難しいです。
まずは、ご自身の
エネルギーが充電できるように、
適度な距離を保って、安全地帯に
身を置くことをおすすめします。
エネルギーが充電できれば、
要請にも快く答えやすくなるでしょう。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
宮永笑子
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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