ホーム / 【川畑のぶこ】QA:退職後の生活について
2019/05/22(水)
【川畑のぶこ】QA:退職後の生活について
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
―――――――――――――――――
Q:退職後の生活について
この春37年間務めた職場を退職しました。
断捨離を学んでいたので
もう必要なくなったスーツやハンドバックなど
すべて処分しました。
家の中を今自分が好きな物、
ときめくものだけに絞って
快適な生活をしたいのですが・・・。
主人は、5年前に体調を崩して退職して以来、
時間が止まっています。
働いていた時着ていた
スーツやカバン類すべてそのままです。
「もう、処分していい?」
「ダメ」じゃあ再就職するの?」
「しない!」
「じゃあ処分したら?」
「ダメ」
堂々巡りです。
自分の部屋はいつ作るかわからない
プラモデル類で天井までうず高くいっぱいです。
膀胱がんを患ったのにタバコもやめられず、
入退院を繰り返しています。
私は自分の部屋はおろか
自分の机すらありません。
主人は昼間ずっと寝ていて
いつ起きてくるかわからないので、
掃除機もかけられません。
キッチンのテーブルでやりたいことをしていても、
主人が起きてくると中断せざるを得ない状況です。
それで退職して以来毎日外出するようにしています。
それはそれで楽しいのですが、
ちょっと疲れてきました。
私は家でも邪魔されない
自分の居場所が欲しいのです。
もっと広い家を買おうかと思いましたが、
もはや主人には引っ越しに伴う諸々に
耐えられる気力体力はありません。
主人の事はとっくに見切っていますが、
主人の父も末期症状なので人として
見放せない状況です。
それまで貯めてきた貯金で
近所に中古マンションを買って
自分のアトリエにしようかと考えていますが、
なかなか踏み切れません。
でも、このまま時間だけが経過するのも
なんだかなあと思います。
客観的なアドバイスをお願いします。
【ペコちゃん・60代・パート】
―――――――――――――――――
A:FROM 川畑のぶこ
ご自身の理想の住まいと、
ご主人の健康状態や退職にともなう現状とが
うまく折り合わないのですね。
そんな中でも、ペコちゃんが
外出するなどしてご自身の時間や
空間をつくっているのは、
とても賢明で健全だと思います。
これは続けられると良いと思いますし、
街全体を自分の住まいとして、
ネットワークを広げることは
重要と思います。
共有スペースがほとんどの住まいにおいて、
夫婦間でモノに対する価値観が異なる
とき、断捨離は難航しがちですね。
ただし、同時に、互いの価値観に向き合う
良い機会が与えられているともいえます。
これは、相手の価値観を理解する力が
試されるときでもありますね。
私たちは自分と異質なものを排除したり
批判したりしがちです。
自分にとってのガラクタは、
夫にとっては宝であったり、
生きた証だったりします。
とりわけ、本人の体力が弱っていたり、
病気があったりするのなら、
そして、それゆえに自分は存在価値が
ないとか、生きる意味がないとかと
いう思いが過りがちでしょう。
そんなとき、自分が元気だったり、
活躍していたりしたときのモノたちは、
単なるモノとしてではなく、
自分が存在するための免罪符として
機能することだってあるのです。
「モノはモノであってモノでない」
ということを心して、モノの背景に
あるものに目をやり、思いやりをもって
接することが大事になってくるでしょう。
夫にとって存在証明であるモノに対して
妻がガラクタ扱いをしたなら、
それは存在の否定として解釈されかねません。
そのような文脈から、夫はけして
「ガラクタを捨てるな」と言って
いるわけではなく、モノを通して
「私の存在を大切にしてくれ」と、
叫んでいるのだと解釈してみると
よいでしょう。
ペコちゃんがそのようなご主人の気持ちを
深く理解し、ご主人がペコちゃんに
理解されたと感じたときに、
夫はモノを通して存在の主張をしなくて
よくなるかもしれませんね。
ぜひ愛ある対話を重ねてみてください。
– 川畑のぶこ
PS
川畑のぶこへの質問・ご相談は、
こちらから。
↓
https://business.form-mailer.jp/fms/99a39ced23382
━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━
いやー昨日はすごい雨でしたね。
今日はすっかり晴れていますが、、
ぬかるみや水たまりに足を撮られないよう
お気をつけください。
吉川広典
PS
人と打ち解けやすくなって、
コミュニケーションが
楽しくする方法を公開します。
↓
詳しくはこちら
What’s danshari ? Let’s danshari ! Viva danshari ♪
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
執筆者一覧
最近の投稿