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2017/01/18(水)

【川畑のぶこ】[Q&A]「Me First」は自己中心的?

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、 川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。

―――――――――――――――――

Q:「Me First」は自己中心的?

いつもたくさんの気付きをいただき、
ありがとうございます。

今日は、川畑先生の提唱する
Me Firstについて、
もう少し詳しくお聞かせ願えたらと
思います。

心理カウンセリング入門プログラム
も拝聴し、Me Firstの大切さ、
又今までの自分の在り方が、
いつも誰かのために、、
となっていたことが、心のどこかで
常に犠牲になっている感覚や、
したことへの期待を持ってしまう事
などに気づかされました。

が、その一方で、周りにはMe First
を実行し、いつも対人関係がうまく
いってない人や、信頼できない人も
多くいるように思います。

具体的には、いつも自分の事を優先に
しないと気が済まなかったり、自分を
満足させることには一生懸命でも、
人の事はあまり関心がなかったり、
一見親切なふりをしつつ、
実はしっかり自分の利益は
確保している人、、などです。

勿論、Me Firstが、
エゴをむき出しにしたリ、
自己中心的になるという事ではない
のは承知していますが、
その違いをもう少し詳しく教えて
いただけるとありがたいです。

私たちの多くは、
自分の事を先に考え満たしていく事に、
どうしても罪悪感を感じるように
教えられて来ているので、
Me Firstの大切さがわかっても、
どこかで引っかかる人もいるのでは
ないかと思います。

宜しくお願いいたします。

【まめ しば・50代・事務職】

―――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

まめしばさんの
真剣に学ぶ姿勢が伺えます。
いつもご参考にしてくださり、
ありがとうございます。

Me Firstと自己中心的=わがまま、
似て非なりですね。

これは、Me First がMe Onlyに
転じてしまった結果、問題が
起きているのだと思います。

Me FirstはMe Onlyではありません。
Me Onlyは自分さえよければ
他人はどうでも良いという姿勢であり、
常にその姿勢が貫かれた場合、
そこに調和はなく、真の幸せにも
繋がらないでしょう。
なぜなら、幸せは関係性の中に
存在するからです。

自分との関係、他者との関係、
世界や全体性との関係、
バランスが大切です。

Me Firstはそのことによって、
相手や全体性との調和を含む概念であり、
自身を相手や社会から切り離す
ものではありません。

Me Onlyではありません。

仏教に利他心という言葉が
あります。他人の利益を図る
思いやりの精神で、皆さんもよく
親から教わった、馴染みのある
概念ではないでしょうか。

仕事仲間で安養寺の住職である、
井上寛照僧侶が、実は「利他」という
言葉には前にもう2文字がつくのだと
教えてくれました。
そしてそれがとても重要なのだと。

それは「自利」という言葉です。
本来、「自利利他」で一つの
熟語なのだそうです。

自利も利他も同義で非二元です。
私たちは相互に依存しながら生きる存在です。
蓮も泥も両方必要なように、それらを
切り離された途端、バランスが崩れ
それぞれのいのちが機能しなくなります。

私たちは「利他」ばかりを
強調されて育ってきているので
「自利」に罪悪感を抱くように
なってしまいました。

自分を大切にするように
他者を大切にする。
自分を大切にできない人は
他者も大切にできない。
相手を大切にするように
自分を大切にする。
相手を大切にできない人は
自分を大切にできない。

そこにバランス、調和、秩序が
生まれるのでしょう。

私を大切にしてほしい、
私の価値を認めてほしい
私を愛してほしい、
と訴えるわりに、当の本人は
相手に大切にしてほしいように
自分を大切にしていない、
自分の価値を相手に認めてほしいように
自分を認めていない、
相手に愛してほしいように、
自分を愛していない、
ということが多いのです。

相手のニーズはわからないけれども
自分のニーズなら相手のニーズよりも
わかるはずです。

まずは自分のニーズを満たすことで、
それがどのような効果を
もたらすのかをありありと実感し、
相手にそれがもたらされたなら、
どのような幸せがもたらされるか
実体験を伴ってシミュレーション
できるのです。

自他共にニーズが満たされる必要が
あることを、実体験を伴って深く
理解できたなら、自分の身を粉にして
(やせ我慢をして)相手を満たす
必要がなくなってくることでしょう。

First ということは、必ずそれに続く
2nd や3rdがあるということです。
もちろん、Firstと同時に連鎖反応的に
相手が満たされていくことも多くあります。
やがて、Firstも2ndもないことにも
気づいていくでしょう。

Me Firstはあくまでもそのような
実践の第一歩であるということです。

Mr Firstが歪んでMe Onlyに
なっているのなら、それは
貪りの精神によるものでしょう。

貪りは底なしで、けっして
潤うことのない乾きです。
人間にもたらされる伝染病のような
ものでしょう。
伝染病からは身を離すように、
貪りに巻き込まれないように
まめしばさんご自身を守ってください。
Me Firstで。

まずは土手に上がらないことには
濁流に飲まれている人を
救うこともできません。

本人が気づかず貪り続けたのであれば、
人は離れていく=幸せは訪れない、
そのことに、本人が気づいたのなら、
そこから変化を起こせばよいのでは
ないでしょうか。

人それぞれの成長のタイミングや
プロセスを信頼して。

貪る者を満たし続ける努力は
誰のためにもなりません。
まめしばさんがそのような
人たちから離れて、あるいは
相手の主張を退けて、
身を守ることができたのなら、
相手もバランスを学ぶことが
できるかもしれませんね。
それも慈悲ある行動では
ないでしょうか。

慈悲は同調ではありません。
賢い親や賢い祖父母は、
子や孫が欲しがるものを
孫の望むタイミングで常に
与えるわけではありません。

食事前に飴を与えたら、
子は喜ぶでしょう。
ただし、しなやかで強く優しく
たくましい子には育たないでしょう。
飴を与え続けることは
慈悲ではないのです。
慈悲は時として相手にNOを言うのです。

相手の苦しみの根底にあるものを
取り除き、刹那的な快楽ではなく、
真に幸せをもたらす気づきを促せ
たのなら…表面的にではなく、
その人を取り巻く社会、
全体性という深く広い視点から、
相手に対峙できたのなら…
そのために、相手の不都合で
自分が嫌われるかもしれないリスクを
勇気を持って背負うことができたのなら…

やがてそこに調和が訪れるのでは
ないでしょうか。

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◎編集後記
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「Me Only 」の登場で
自己中心的との違いが、
すごくよくわかりました。

「相手に大切にしてほしいように
自分を大切にしていない」

うーん、、
外ばかりみて内側が見えなく
なってることも多々あります。

Me First の意味するところ、
奥深い。。

–青野慶子

What’s danshari ?  Let’s danshari !  Viva danshari ♪

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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