断捨離®の著者、やましたひでこの公式サイト

FROM　千場ひろこ

ごきげんさまです。
「暮らしの哲学」研究会の
千場ひろこです。

只今、やました先生と
ご機嫌な仲間たちによる
通称“艶魔女断捨離会”の
修学旅行の真っ最中。

人生を更に艶めかせる意欲満々の、
（男前な）女性たち、総勢15名前後、です。
50代以上の方が正式メンバーです。
40代は予備軍、ということで（笑）。

30代、京都在住の千場は
添乗員＆旅のコーディネーターを
かって出て、というか、
一緒にあちこち行って、
旅気分に浸らせていただいています。

―――

さて、今回は、
千場の紹介で艶魔女御一行さまに
泊まっていただいている宿のお話。

そのうち一軒は、
千場のオススメ宿でして。

いわゆる
“町家の片泊まり（B&B）”。
だいたいが一泊朝食付で1万円以下。
一日一組からせいぜい三組くらいまでの
受け入れという小さな宿ですね。

こうした片泊まりの宿は、
いまはだいぶ増えましたが、
千場が京都を旅していた20台前半の頃は
10軒前後に絞り込まれたので
ほぼ全部泊まったと思います。

その中でも、学生時代に出会った
とある宿、今回艶魔女御一行様が
宿泊している、その宿は、
通算15泊くらいはしているでしょうか。

あまり雑誌に出ないため、
私のようなリピーターや
紹介でこられる人が多いのでしょう。
静寂が守られています。

―――

ここの宿の何が素晴らしいか。

築100年程の元呉服屋の
町家なのですが、
いつ行っても、どこに足を
踏み入れても、どこを開けても、
埃も塵もひとつもないことです。

古い建物が好きだけれど
鼻が敏感な私は、たいがいの
そうした宿では
くしゃみがでてしまいます。

布団を入れようと押し入れを
開けては、クシャン。
テレビの下の、金庫のある
戸棚を開けては、クシャン。

しかし、ここでは一切それは無くて。

聞けば、宿を守るおばあちゃんが、
1日4時間かけて、すみずみまで
掃除しているのだとか。

1日4時間を毎日、です。
その気概が、この宿の
凛とした空気から
伝わってくるようで。

以前、宿の中をこっそり探検して、
あまり人が泊まらない
小さなお部屋の、北側の窓を
開けた時のこと。
（おそらくしょっちゅう
開け閉めしない窓）

その窓でさえ「 桟（さん）」まで塵一つなく、
出窓のような部分に、
白木でできたお猿さんの彫り物が
ちょこんと、心地良さそうに
乗っていたのでした。

伝統を守る京都らしく、
方位に対応した神獣ということ
なのでしょうが、
そうした、人に見られない所も
当然のように美しく。

レトロそのものの、
細かいタイル張りのお風呂も、
お掃除が難しいのにいつもピカピカで。
24時間風呂で、快適だし。

厠と呼びたくなる古い建具を
使ったトイレも、
便器そのものは最新で。
ひっそり炊かれていた
ミントのアロマが印象的。

古いけど、まったく
古くささや不便さはなくって。

…いまはおばあちゃんは亡くなられたし、
小さなタイル張りのお風呂は、
モダンなお風呂に生まれ変わったのですが。

その後を継いだ息子さんご夫婦が
そのDNAを変わらず引き継いでいます。

―――

思えば、そうした
日本の美を宿した
清浄な場の心地よさを
”生活を通して”体感したのは
ここが初めてでありました。

のちに断捨離に出会って、
モノの片づけと掃除によって、
空間の気場を調えることを
知るわけですが。

そのための理想、
空間の、圧倒的な心地よさの
原体験がこの宿にあることを
再確認しました。

ただ「やらなきゃー」と、
必要に迫られて
モノを片づけたり、
掃除をする、よりも。

実際に見て味わった
“理想の場”があることは、
断捨離マインドを
ぐんと高めてくれますね。

初めてあの宿に泊まった時の
感動をちょくちょく思い出して
日常の断捨離に活かしていこうと
決めた千場でした。

みなさんにもそんな場があれば
ぜひ教えてくださいね！

【先週ダンシャッたモノ】
冷蔵庫の野菜室をクリーンに

PS
コミュニケーションが活発で、
いざというときに助け合える関係を
築いている人ほど幸福度が高いといいます。

とはいえ、コミュニケーションは
やみくもにとればいいというものでは
ありません。

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◎編集後記
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「埃も塵もひとつもない」

すごいですね！
日常空間をそこまで徹底的に
メンテナンスするのは難しいけど、

「気づいたらサッと拭いて終わり」

にできるくらい、すっきり空間に
しておく努力は続けていきたいものです。

–青野慶子

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