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2016/01/20(水)

【川畑のぶこ】[Q&A]相談されるのが苦手です。

カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

Q:相談されるのが苦手です。

川畑先生,こんにちは。
いつもメルマガ拝見しています。

今日は私の最近起きた悩み事を
相談させていただきます。

私は、人間関係の悩みを
打ち明けられるのが苦手なんです。

悩んでいる本人の気持ちは理解できるし、
ひとりでいろいろ悩んでいるかと思うと、
同調してあげたくなります。

そうだよね、そうだよねとか、
自分もそんな風に感じたことあるよ、
とか話してしまいます。

でもそのあとに
とっても落ち込んでしまいます。

相手方の人の悪口をいってしまったなあと、
苦しくなります。

確かに自分も相談してくださった方の
ように思うときもありますが、
相手方の人達の気持ちや状況もわかるんです。

だから、悪口を共有してしまったような
気まずさを感じて、とても、
気分が落ち込んでしまいます。

悩みをいってくださった方とも
何となく気まずくなってしまいます。

こんなとき、どうすればよいでしょうか。

また,今後同じような悩みを聞いたときに、
どのように聞いてあげるのがよいか
教えていただけませんでしょうか。

よろしくお願いいたします。

【40代・女性・医療関係】

―――――――――――――――――――――――――――――

A:

FROM 川畑のぶこ

ご相談者さんの誠実な気持ちが
伝わってくるお悩みですね。

まず、ご自身の関心が、

1)人間関係の悩み相談に応えられる自分になりたいのか
2)人間関係の悩み相談には応えなくてよい自分になりたいのか

振り返ってみることをおすすめします。

もし,1)の相談に応えられる自分になりたい場合は、
相手に楽になってもらいたい
という思いがあるからだと思いますが、
そうであれば、次のことを留意してみてください。

それは、

「傾聴と共感」に徹する

ということです。

相手が誰かの悪口を言っていることに対して、
自分もその人の悪口を言うのは傾聴や共感ではありません。
それは同調です。

悩みを聞くのに,必ずしも相談相手に同調する必要はありません。
耳を傾け、相手の感じていることを理解する姿勢を持つことです。
傾聴と共感だけでも楽になれるので,そこに徹してみてください。

もし,何かアドバイスをもとめられたのなら、
主語を「私」にして話をしてみてください。

「あなたはこうするべきよ」ではなく、
「私ならこうするかな」「私ならこう考えるな」という文脈です。

私は友人や大切な人から相談を受けた際に、
そして友人にも改善の余地があるなと思えた場合には、
過去の己の類似ケースで相手がそれを気づくのに
役立ちそうなものを提示するようにしています。

「あなたと相手のことは実際の細やかな部分はわからないけど、
実は私にも似たケースがあってね,,(簡単な状況説明),,
でも、私自身にも非があることに気づいてね、
そこに違いをつくってみたら結構楽になってね,,ま,参考になれば」

といった具合です。

あるいは、AさんとBさん(まったくその場に関係の無い第三者)
の話を持ち出して、そのケースから相手が何か学び取れるような
ものを提示するのも良いかもしれません。

「あなたは」と始めると、相手も緊張したり、
とくにストレス下にいるときは防衛的になって攻撃的になったり
過度に落ち込んだりするので注意が必要です。

もしご自身が2)のように,
本当はそういう相談には乗りたくないのなら、
気のある振りはしないことです。

これには「いい人」をやめる勇気が必要です。
話は聞いてものらりくらりかわすなど、
ノリの悪い人でいることです。

そのうち「この人はこの手の話には乗ってこないんだな」
と相手も諦めて、自分自身で考えるようになるか、
あるいは悩み相談や悪口に対してもっとノリの良い、
ほかの相談相手を見つけることでしょう。

それが悪口に終始していても、
そのような悩み相談に喜んで乗る人もいます。

苦手は苦手で得意な人にまわせば良いのです。

もしあなたが無理をして悩み相談につきあっているのであれば、
相手が自己解決する機会、あるいは適任者にたどり着く機会を
阻んでいることにもなりますので気をつけてください。

あと、無理をすればするほど、
あなたはいい人でいられるかもしれませんが、
相手はあなたから疎ましく思われることになります。
これは調和的な関係ではありません。

もし,その人と今後も上手くつき合って行きたいのなら、
その場その場の適度な距離感を大切に、
このような状況を回避するよう努めてみてください。

また、基本的に「相手の感情や人生の責任を私がとる必要はない」
ということも覚えておいてください。

感情はものごとの受け止め方から湧いてくるものです。
それは本人にしかコントロールできるものではありません。

悪感情を抱いていても、
そこからその人なりのペースやタイミングで必要な学びを得て、
前進していくと信頼してみてください。

PS
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一つ取り上げてお答えしています。
(不定期)

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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