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【川畑のぶこ】両親のそっけない愛情表現に、寂しさを感じます
2026/05/20(水)
【川畑のぶこ】両親のそっけない愛情表現に、寂しさを感じます
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。
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【Q】両親とのコミュニケーション
の取り方について、
最近少しモヤモヤを感じています。
私は、誕生日や母の日などの節目には
感謝や気持ちを
丁寧に言葉で伝えたいタイプで、
メッセージも自然と長めになります。
一方で、父と母からの返信は、
ほとんどがLINEスタンプだけです。
スタンプだけだと、どんな気持ちで
受け取ってくれたのかが分からず、
少し距離を感じてしまいます。
同じように長文で返してほしいわけ
ではありませんが、せめて
一言でも気持ちを添えてもらえると、
やり取りがもう少し温かく感じられる
のでは…と思ってしまいます。
特に母は、人の話は聞かず、
自分の話(世間話)ばかりするのですが、
自分の本音や想いを言葉にすることは
あまりなく、怒りの感情だけが
表に出やすい傾向があります。
昔からコミュニケーションが
すれ違いやすく、
ケンカになることも多くありました。
そのため、
「どうせスタンプだけなら、
私もシンプルに『ありがとう』だけ
送った方が、期待せずに済んで
気持ちが楽なのかもしれない」
と思うこともあります。
ただ一方で、私は本当は
もっと気持ちを共有したり、
家族と分かり合いたいという思い
もあります。
このような状況の中で、
私はどのような距離感やスタンスで
両親と関わっていけば良いのでしょうか。
自分の気持ちを大切にしながら、
家族との関係をどう整えていけば
良いのか悩んでいます。
【Lani・40代・主婦】
【A】Laniさんの中には、
「家族だからこそ、気持ちは
ちゃんと言葉で交わしたい」
という願いと、
「期待して傷つくくらいなら、
最初から期待しないほうが楽」
という自己防衛の両方があるのですね。
特に、幼い頃から気持ちが噛み合い
にくい親子関係を経験してきた方は、
大人になってからも、
「わかってほしい」
「でも、どうせわかってもらえない」
の間を揺れ続けやすいものです。
そして、Laniさんの場合、
単にLINEの返信が短いことだけが
苦しいのではなく、
「私はこんなに気持ちを
差し出しているのに、
受け止めてもらえている実感が
持てない」
という、長年の関係性のテーマが、
スタンプひとつに象徴されている
可能性があります。
ただ、ここで大切なのは、
どちらが正しいかを決めることよりも、
もしかしたら、愛情表現の言語が
違う家族なのかもしれないと
理解することかもしれません。
たとえばLaniさんは、
「言葉」で愛情確認をするタイプ
かもしれませんが、
一方、お母さまやお父さまは、
もしかすると、
「反応を返しているだけで十分」
「スタンプ=ちゃんとあなたの
気持ちを受け取ったよ」
という感覚なのかもしれません。
世代的な違いもありますし、
感情を言語化する訓練を受けずに
生きてきた方も多いでしょう。
特に、怒りだけが前面に出やすい人
というのは、実は怒り以外の感情表現
が苦手なことが少なくありません。
寂しい、ありがたい、嬉しい、
申し訳ない、愛している─
そうした柔らかい感情を表現する
回路が育たず、結果として、
世間話か怒りか、
どちらかになってしまうのです。
ですから、Laniさんがどれだけ丁寧に
気持ちを届けても、同じ温度で
返ってこない可能性は高いでしょう。
これは、Laniさんの価値が低いから
ではありません。
相手の表現力の限界の可能性がある
のですね。
また、愛情表現のツールに関しても、
親世代の方は、もしかすると
手書きの手紙なら慣れていても、
スマホで親指で長文を打つのは
苦痛だったり、世代的に苦手な
場合もあるかもしれません。
逆に、Laniさんが
「温もりある手書きで手返して」
と期待されたら、同じように
苦痛に感じるかもしれません。
こう考えると、
ツールの違いも正解はありません。
「親なりの愛情表現」があることを
温かく理解しつつ、自分の気持ちも
大切にしてあげてください。
「返してもらえないものを、
返してもらおうとし続ける執着」
を手放すことも大切な学びでもあります。
ただし、
ここで誤解してほしくないのは、
期待を手放す=心を閉ざすではない
ということです。
むしろ成熟した関係とは、
「この人はこういう表現の人」と
理解したうえで、
自分は自分として
自然な愛情表現を選べることです。
ですから、無理に長文をやめる
必要もないと思います。
ただ、
「この文章で、親を変えよう」
「この気持ちを察して返してほしい」
という期待を少し降ろしてみる。
すると、返信がスタンプでも、
「あ、この人なりに受け取ったんだな」
と、以前より消耗せずに済むことが
あります。
一方で、もし長文を送ったあと
毎回虚しくなるなら、それは
与えすぎのサインかもしれません。
その場合は、
「私は伝えたいから伝える」を
大切にしつつも、
分量を少し軽くする、
温度を調整する、
という関わり方も健全でしょう。
家族関係というのは、
「理想の親子像」を追い続けるほど
苦しくなることがあります。
でも、深く語り合える親子だけが
良い親子ではありません。
スタンプしか返せない親にも
不器用ななりの愛情があることは、
実は少なくないのです。
Laniさんは、
きっととても感受性が豊かで、
人との心の交流を大切にされる方
なのでしょう。
だからこそ、「通じない痛み」にも
敏感なのだと思います。
これからは、分かり合えなさを
ゼロにすることよりも、
「違いがあっても、
自分の心が荒れすぎない距離感」
を育てていけると良いですね。
そして、ご両親に求めきれなかった
情緒的なキャッチボールを、
人生の別の場所──友人、伴侶、仲間、
コミュニティなどで育んでいくことも、
大人の心の成熟には
とても大切なことだと思います。
ー川畑のぶこ
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この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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