ホーム /
【小松易】あなたの行動を止める「無意識の保存力」
2025/11/21(金)
【小松易】あなたの行動を止める「無意識の保存力」
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 小松易
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
これは企業にもよると思うのですがこんにちは。
かたづけ士の小松易です。
新しい行動を始めようと思っても、
なぜか続かなかったり、
気持ちが重くなる時はありませんか。
これは、
あなたの意志が弱いからではありません。
三日坊主だからでもありません。
人には「無意識の保存力」とでも
呼びたくなる、元の状態へ戻ろうとする
はたらきがあるからです。
たとえば、
普段着慣れた洋服を捨てようとすると、
「まだ着られるかもしれない」
「前は気に入っていたし」
「あの時に頑張って買った服だし」
という記憶がブレーキをかけます。
この“覚えている”という感覚が、
行動の足をそっと引き止めるのです。
たとえば普段聞いている音楽。
気づけば学生時代に聞いていた曲ばかり
聞いている。
そんなことはありませんか。
「いや、最新の音楽も聞いているよ」
と思うかもしれませんが、
よく見ると“最新”だと思っていた曲が、
実は3年前の曲だったりします。
3年は短く感じますが、
中学生が高校生になるほどの時間が
流れています。
人の感覚は、気づかないうちに
慣れ親しんだものへ戻ろうとするのですね。
物も、習慣も、思考も同じです。
・以前うまくいった方法
・昔は支えになった言葉
・一時期助けてくれた考え方
・過去の自分が選んだ優先順位
これらはすべて、
その時代の自分にとっては必要な味方でした。
だからこそ、手放しにくいのです。
でも、季節が巡るように、
人の生き方にも「旬」があります。
旬が過ぎたリンゴは、
「悪い」わけではなく、
「今の自分に合っていない」だけ。
もし答えに迷うなら、
それは「保留で良い」という合図です。
急ぐ必要はありません。
物も、時間も、価値観も、
変えること自体が目的ではありません。
本当は
“今の自分にサイズを合わせ直すこと”
が目的なのです。
五年前の靴が足に合わないように、
十年前の頑張り方が合わなくなることは
自然な進化だと思います。
変化とは、
別人になることではなく、
“いまに調律し直す”こと。
今日、どこか一ヶ所だけ
小さく更新してみてください。
・財布の中のポイントカード1枚
・スマホのプレイリストを1つ
・引き出しのペン1本
どれかひとつで十分です。
変化は、合わなくなったものを、
「ありがとう、ここまで一緒だったね」 と
静かに役割を卒業させること。
どうか焦らず、
“今の自分が心地よい形” を
丁寧に作り直していきましょう。
最後までお読みくださり、
ありがとうございました。
いつもあなたを応援しています!
小松易
▼「スッキリ・ラボ」のメルマガ登録は
こちらから
https://03auto.biz/clk/archives/qihxwa.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
20〜30代の頃、CDを数百枚持っていました。
ここ数年で100枚ほどに減らしたのですが、
それでも最近ではもうほとんど聴かなくなっ
たので、先日から1日2〜3枚ずつ
「ちょっとだけ聴いてみて」要・不要を判断、
そして処分するようにしています。
食べ物や着る物もそうですが、
音楽からも若かりし頃の自分の嗜好や思考、
そして思い出がまざまざと蘇ってきて、
なんとも面白い時間を過ごしています。
山本 響子<断捨離事務局>
「このルールって本当に必要?」と
感じたことはないでしょうか。
「確認のための確認」
「報告のための報告」
部署をまたげばまたぐほど、
やり取りが増えていく。
結果として、仕事の流れが
遅くなってしまいます。
これ、家の“モノの持ちすぎ”と同じです。
・使わないけれど捨てられない。
・追加すればするほど、
モノだけが増えていく。
組織のルールもまた、
気づかないうちに
「過剰」になっていきます。
もちろん、ルールや仕組みは大切です。
でも、それが
「安心や安全」を守るためではなく、
「制約」になっているとしたら、
一度、片づけが必要かもしれません。
「このルールは、誰を守るためにあるのか?」
「いまの仕事のスピードに合っているか?」
「守るより、変えた方が動けるのでは?」
たくさん増えたルールの片づけは
大変かもしれませんが、
実際、仕組みがシンプルな職場ほど、
メンバーは自分で考え、
判断できるようになります。
「任せる」余白があるからこそ、
人が育ち、主体性が生まれていく。
片づけとは、“減らすこと”ではなく、
“動きを軽くすること”。
それはモノだけでなく、
ルールにも言えることです。
職場のスピードが落ちていると感じたら、
まず“増えすぎたルール”を
見直してみましょう。
小さな見直しでも、続けていくうちに、
少しずつ「判断に迷わない職場」へと
変わっていきます。
不要なルールを一つ手放すたびに、
メンバー同士の会話が増え、
「なぜこれをやるのか」が
共有されやすくなります。
やがて、ルールではなく
“目的”を軸に動けるようになり、
信頼が生まれ、
チーム全体の空気が軽くなっていくのを、
実感するはずです。
そして、片づけと同じように
・見直しをする時間
・整理をする時間
・実際にルールを変える時間
それぞれを分けて、
できるところから始めていきましょう。
最後までお読みくださり、
ありがとうございました。
いつもあなたを応援しています!
小松易
▼「スッキリ・ラボ」のメルマガ登録は
こちらから
https://03auto.biz/clk/archives/qihxwa.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
社会人になりたての頃(いつの話でしょうねw)
いちばん苦痛だったのは
「会議のための会議」でした。
「公式の場で最初から全部話し合えばいい
のに!時間泥棒!」って思ってました。
ほどなく、サラリーマンには「根回し」と
いう大事な仕事があるのを知りました(笑)
山本 響子<断捨離事務局>
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
執筆者一覧
最近の投稿