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2025/08/06(水)

【川畑のぶこ】だらしないだけ? 片づけと掃除ができません。

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

———————–

【Q】49歳の主婦です。
隣人のある行動が
どうしても気になってしまい、

それに執着してしまう自分にも落ち込み、
モヤモヤが続いているので
ご相談させてください。

 
雨の翌日、隣家の奥様が2〜3本の傘を、
必ずと言っていいほど
我が家との境界フェンスに干すのです。

ちなみに、フェンスは
我が家の敷地内にあるものです。

干すのは日中の数時間だけのこともあれば、
夜までそのままのこともあります。

傘の柄の部分が完全に我が家側に突き出て
いることもあり、目にするたび
モヤっとした気分になります。

 
最初は、夫とも
「知らずにやっているのかも」
「数時間程度なら大人の対応で流しても
いいよね」と話し合い、黙っていました。

ですが今日、家を出た瞬間、
まさに目の前に、大きく突き出た傘があって…
なんだか急に我慢できない気持ちが
こみ上げてきてしまいました。

とはいえ、たかが傘ごときで
イライラしてしまう自分は、
もしかして人としての器が小さいのでは…
と自己嫌悪にもなります。

でも、お隣も我が家も持ち家で、
特に何もなければ今後何年、何十年と
お隣同士で暮らしていくと思うと、

ずっと我慢を続けるのも辛く、
どこかで気持ちに折り合いをつけたい
という思いがあります。

 
我が家はここで暮らし始めて今年で10年。
お隣は、2年ほど前に越してこられて、
その時にご挨拶はしましたが、
その後は特に接点はありません。

奥様も日中は仕事に出ているようで、
顔を合わせることがほとんどありません。

そんな関係なので、
このことをお伝えするにも、
直接話すのがいいのか、手紙にするのが
いいのかなど、迷ってしまいます。

【Q】43歳、独身です。
片づけと掃除ができません。
子どもの頃からそうでした。

現在は一人暮らしですが、
部屋は完全にゴミ屋敷。

さすがに生ゴミは出していますが、
それ以外は手つかずで、
水回りもお風呂もひどい状態です。

先日、仲のいい女友達が
家に来たのですが、
あまりの汚さに絶句されました。

「彼氏でもできたら、嫌でも
片づけるようになるんじゃない?」
と言われましたが、

「いない歴」がもう10年以上ですし、
今のところそんな気配もまったく
ありません(笑)

よく「病的に片づけができないのは
精神的な問題」や「発達障害の一種」
だとも言われますが、
私は普通に働けていて、
趣味もあって、友達もいます。

空気も読めますし、人間関係で
トラブルを起こしたこともありません。

学生時代もそこそこの成績でしたし、
前の会社は20年勤め、そこを
退職して独立、今はフリーランスで
一応生活はできています。

「掃除と片づけだけ壊滅的にできない」
以外、自分は社会的には普通以上だと
思っています。

ただ、これまではごまかしごまかし
やってきたけれど、年齢を重ねるにつれ、
「このままだと将来、
他人に迷惑をかけるかもしれない」
と思うようになりました。

精神科に相談すべきかとも思うのですが、
「単にだらしないだけ」かもしれない
と思うと、
受診していいのか迷ってしまいます。

川畑さんなら、こんな私のことを
理解くださり、アドバイスいただける
のではないかと思い、
恥を忍んで相談させていただきました。

よろしくお願いいたします。

【ナナミ・40代・女性・フリーランス・兵庫県】

【A】このたびは、「恥を忍び」、
勇気を出してナナミさんの胸の内を
お聞かせくださり、ありがとうございます。

ご相談内容から、
ナナミさんがとても客観的に、
そして誠実にご自身と向き合って
いらっしゃることが伝わってきました。

現在は20年勤めた会社から独立され、
フリーランスとしてご活躍されており、
ご友人とのつながりや趣味もおありとの
ことで、ナナミさんが社会性豊かで、
多くの才能と魅力をお持ちであることも
伝わってきました。

ただし、「掃除と片づけだけが
壊滅的に苦手」とのことで、
ナナミさんの人生の大きな課題として
のしかかっているのですね。

まず、片づけられない背景は
複合的な要因が絡み合っていることが
ありますので、単に「だらしなさ」で
片付けたり、ご自身を責めたりしない
ようにしてください。

実は、この
「できる/できない」や「正常/異常」と、
白黒はっきりつけたがるクセ、すなわち
完璧主義が、気軽に片づけをさせない
心理的要因になることもあるのです。

「やるなら完璧に」
「一気に全部やらなきゃ意味がない」
と思うあまり、スタート地点に立てなく
なってしまう方も多いです。

これはとても真面目な方に多い傾向で、
自らハードルをぐんと高く上げてしまう
パターンですね。

私たちの心や行動は常に
白黒はっきりできるわけではなく、
グラデーションです。
そのグラデを受け入れる姿勢も
大切にしてください。

即でも完璧でもなくても、
たとえ少しずつでも
着手することに意味があると、
新たな価値を定めてみます。

そのような、片づけが苦手な背景にある
心の動きや認知(ものごとの受け止め方)
のクセにも気づいてあげてください。

ナナミさんが触れていらっしゃった
発達障害も、たしかに
可能性のひとつかと思います。

空気が読めて、たくさんの友人がいても、
ADHDの方は段取りを組むことや
ものごとを整理して処理する力が
他の能力に比べて偏りがあり、

日常生活の中でその部分だけが
極端に苦手に感じられることがあります。

ADHDの方はむしろ刺激や人とのふれあい
が好きで、周りの人を楽しませるちからを
持っていることも多いです。

同時に、いろいろなものを抱え込みやすく
オーバーキャパになりコントロール不可能
になることもあります。

だからといってそれは必ずしも
「劣っている」からではありません。

むしろ、その要素こそがそれ以外の部分で、
たとえばフリーランスでクリエイティブに
仕事をするなど、社会にうまく適応する
のに役立っている部分でもあるのです。

ですから、全か無かではなく、
コインの裏表の問題でもあるということも
知っておいてください。

キャパがオーバーしてしまうことが問題なら、
キャパの範囲内でご自身がコントロールできる
レベルにモノを絞り込むことは大切です。

片づけは「取るに足らないこと」とか、
「時間が余ったならそのときにすればよい
こと」などと過小評価しがちですが、

刺激的な人生を好む人は
時間が余ることはめったにありませんから、
「そのとき」はいつまでも訪れません。

また、精力的にいろいろなことに取り組む
ナナミさんは、仕事にも多くのエネルギー
を注いでいらっしゃることと思います。

そのため、家のことに向ける余力が
残らないという問題もあるのでは
ないでしょうか。

そうであれば、やはりナナミさんは
だらしないのではなく、がんばりやさんで
エネルギーを他のことに使い切って
しまっているだけですから、

エネルギーの配分を意識して変えて
いくことが大切になってくるでしょう。

楽しいことを存分に楽しみ
イキイキと過ごすためにも、
まず断捨離が大事なのだと優先順位と
意識を切り替えて、自らそのための
時間を作り出してみてください。

もしADHDが気になる場合は、
精神科の受診もお勧めします。

敷居が高く感じるなら、
地域の保健センターやカウンセラーに
相談してみるのも良いと思います。

専門家のちからを借りて、
ナナミさんがご自身の傾向を理解する
だけでも、見通しが立ちやすくなる
かもしれません。

また、苦手をすべて克服せずとも、
片づけが得意な人や断捨離トレーナー
など、専門家のちからを頼ることで
いったんリセットを図ることも、
大切な選択です。

「苦手なことを任せて、得意なことに
集中する」ことは、自分らしく生きる
ための戦略でもあります。

どうか一人で抱え込まず、助けを求めて、
サポートを活用しながら、
小さくても構わないので
一歩を歩みだしてみてください。

心の整理と空間の整理は
必ずつながっています。

ナナミさんをとりまく空間を整えることは、
ナナミさんの人生そのものを整えること
なのだということをどうかお忘れなく。

ナナミさんの清々しく健やかな日々を
応援しています!

ー川畑のぶこ

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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
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ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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