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2025/06/04(水)

【川畑のぶこ】Q.「捨てない」義母との同居生活が苦痛です。

カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ

 

水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。

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【Q】同居している義母について
のご相談です。

現在義母、主人、娘二人の5人で
暮らしております。

わたしは少しでもモノを減らして
暮らしやすいようにしたいと
思っておりますが、

84歳の義母はモノを溜め込み
『処分する』『減らす』ということに
抵抗を感じるようで
空間を作ることができません。

3月に義父が亡くなりましたが、
その直前いよいよ危ない、という時に
わたしは意を決して義母に
『片付けなきゃならないよ、
手伝うから一緒にやろう』と言って

主人と3人で一日で
義母の部屋を片付けました
(いずれは仏壇を置かなければなりません)。
ゴミ袋20袋にも及びました。

すると病院から電話がきて、
あれよあれよという間に
義父は亡くなりました。
間一髪でした。
義母はわたしに感謝してくれました。

スッキリした気持ち良さを
わかってもらえたかと思い、
先日、リビングの二段になっている棚の
上段部分を主人が撤去しました。
窓を開閉するのに弊害があったためです。

すると『こうやって私の居場所が
なくなっていくんだな!』
と義母が言いました。
わたしは驚きと共に、悲しくなりました。

連れを亡くしたばかりで淋しいのかも
知れませんが、私からすれば、
25年前モノに占領された家に嫁いだ私は、
当時から居場所がなかった…
そう言いたいです。

どうしたら義母に抵抗なく
モノを処分してもらえますでしょうか。
苦痛な日々です。

【シャクヤク・50代・女性・会社員・宮城県】

【A】自分以外の人間のモノがひしめく
空間に住むというのは息苦しく
ストレスフルな経験ですよね。

シャクヤクさんがお義母さんと同居されて
25年にわたり忍耐と努力されてきたことが
ひしひしと伝わります。

お義父さんがご逝去され、お義母さんが
住まいの整理をするにはよいタイミングが
訪れていることと思います。

シャクヤクさんもお義母さんや家族が
健やかに暮らしてほしい思いから
モノを減らす提案をされているのですよね。

ただし、
お義母さんの態度にも現れているように、
今は喪失後のとてもセンシティブな時期
でもあります。

モノはその人の心がこもりやすく、
ときに自分のアイデンティティーという
感覚も伴います。

ですので、このような時期はなおさら、
自分のアイデンティティーや夫の生きた証
を喪失してしまうようで不安も強まるため、

存在価値を否定されているかのように
感じてしまうので
反発心も湧いてしまうのです。

まず、お義母さんにとって、
それらのモノは心の拠り所であることを
理解してあげることから
スタートしてみてください。

そこが理解されていないと感じると、
空間はすっきりしても、人間関係まで
寒々しいものになってしまいます。

また、高齢になればなるほど、
新しい変化に適応するのは困難になります。

シャクヤクさんが想像する以上に
お義母さんにとって新たな変化は
精神的な負担がかかることも
覚えておいてください。

では、どうすれば
お義母さんの心を傷つけずに
片づけが進められるのかといえば、
まずコミュニケーションを
少し工夫してみてください。

お義母さんのモノへの気持ちを受け止め、
寄り添ってあげてください。

共感や理解なしに信頼関係を築くのは
難しいです。

「お義父さんがいなくて寂しいですよね。
私も寂しいです。心にぽっかり
穴が空いたような気がしちゃいますよね」
などの言葉かけをして
寂しさに共感を示してください。

そして、断捨離を進めるときは、
「捨てる」ことにフォーカスを
当てるのではなく
「大切なものを選びぬく」ことを強調し、

そのことでお義母さんにとって
大切なものを守るためなのだという
アプローチに変えてみてください。

捨てることで自分の存在価値を
否定されるというイメージを、
自分が選びぬかれ大切に扱われる
イメージに変化させます。

お義母さんが安心して気持ちよく
また健康的に暮らせるために、
大切なものを選び抜いて、

きちんとそれらが生きるよう
モノの居場所をつくりましょうと
提案してみてください。

これはお義父さんの思い出のものも、
それらをきちんと大切にできるように
整理することをもちかけてみるのも
良いでしょう。

このことでお義母さんの防衛的な姿勢
が緩和される可能性があります。

また、一気に行うのではなく、
スモールステップで徐々に慣らして
いくことも大切です。

手を付ける場所をいくつか区切り、
範囲を限定して、お義母さんに
いちばんどこが気になるか選んでもらい、

「一緒に手伝うので
そこから始めてみましょうか?」
と尋ねてみると良いでしょう。

そのことで、
周囲からやらされている感が減り、
お義母さん自らの選択で行動した感覚
が芽生えることでしょう。

どうしたら家族全体の調和がとれるか
を考え、ご主人とも協力しながら
丁寧に取り組んでみてください。

お義母さんが大切だからこそ、
健康や清々しい人生のお手伝いをしたい
という気持ちが伝わるように
寄り添ってみてください。

ー川畑のぶこ

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◎編集後記
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断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
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ラクになることもあります。

お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。

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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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