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2023/06/16(金)
【小松易】あなたは、“今ここ”に生きていますか?
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 小松易
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
先日、朝の情報番組を見ていたら、
今浅草が若い人たちの
人気スポットになっている、
という特集をやっていました。
スマホで撮影しやすいワンハンドグルメ
(片手で持ちやすい形状の食べ物)が
人気だったり、浅草らしく和を意識した
“映えスポット”がたくさんあったり
するんだとか。
浅草横丁という食と日本の祭りを
楽しむことができる新しい観光スポットも
昨年オープンしたそうです。
地方から上京した女の子2人組が
1時間の間に100枚以上も
スマホで写真を撮影している
様子もありました。
つくづく今どきの若い人たちにとっては、
レジャーと写真撮影というのは
セットになっているものなんだなと
感じました。
以前、
作家の中谷彰宏さんの主宰する
「中谷塾」で「かたづけ塾」と銘打って、
講師をさせていただいたときのことです。
塾の最後の方で中谷さんから
こんな話をいただきました。
今は、撮った写真を
見る機会が少なくなった。
昔は、写真を見る機会が
今より随分多かった。
なぜなら、
昔は写真の数が少なかったから。
この話を聞いて思い出したのは、
30年前に行ったアイルランドのこと。
実は、3ヶ月間の留学の最初の1ヶ月、
写真が一枚も残っていません。
なぜか1ヶ月間、
一枚も写真を撮らなかったからです。
ところが、今でも鮮明に覚えているのは、
夜到着した空港に車で迎えに来てくれた
ホストファミリーのお母さんと
息子さんの笑顔。
明りの少ない道を車で窓越しに
目を凝らしながら見た
首都ダブリンの街並み。
そして翌朝起きて、
二階の自分の部屋の窓を開けると
朝日と一緒に飛び込んできた
初めて見るダブリンの家々が連なった風景。
これから留学生活が始まる
嬉しさと喜びとちょっとの不安が
入り混じった感情とその景色が合わさって、
今でもしっかり脳裏に焼き付いています。
一枚も写真は無いけれど、
なぜか25年経った今でも
記憶に残っている。
いやもしかしたら、
一枚も写真がなかったからこそ、
記憶に残っているのかもしれません。
今、原稿を書きながらこうやって
また楽しかったアイルランドの思い出を
反芻しています。
日本を代表する庭師の
北山安夫さんはこう言っています。
「カメラを意識しすぎると、
頭に残像として残らないんですよね。
それが怖いんです。
残像として残したほうが、
どこかでまた思い出せるんですよ。」
彼の仕事道具の一つは「デジタルカメラ」。
ただ、
機械が全然だめで、再生は全部、
弟子がやってくれるのだそう。
「結局、何かを見て
自分自身がどう受け止めたか、
感動したかどうかが大事なんです。
そして、その感動を
言葉でどう伝えるか。」
私はというと、
「Facebook用」にとレストランで
真っ先にスマホで料理の写真を撮り、
「記録用」にと会社でデスクの写真を撮る。
結局ほとんど、見返すことない写真たち。
もっと「今」を味わう
心の余裕を持ちたいものだと感じています。
皆さんも「今ここ」に意識を向ける
練習をぜひしてみてくださいね。
いつもあなたを応援しています!
小松易
◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
http://www.sukkirilab.com/
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◎編集後記
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私は写真を撮ることが好きなので、
旅行の際はスマホが欠かせません。
それでも、
目の前に広がる光景を
一つの画面の中に収めることは
難しく、数枚撮ったら
大抵満足してしまいます。(笑)
本当に大事なのは
心に残るかどうか、ですよね。
住田莉良
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
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