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FROM 山際恵美子

明けましておめでとうございます！
ファッション・ディレクターの
山際恵美子です。

2023年も8日目を数え、今週から
いよいよいつもの日常がスタートですね。

今年はどんなお正月を過ごされましたか？

いつものルーティーンから解放されて
立ち止まり、俯瞰する大切な時間。

三が日はどこにも出かけないのが常でしたが
今年は珍しく3日から電車に乗りました。

東京都現代美術館で開催中の
「クリスチャン・ディオール
夢のクチュリエ展」を予約したためです。

夕方4時半からの予約しかとれず
若干不安でしたが、おかげで混雑もなく
ゆったりと回ることができました。

ディオールというメゾンは数ある
ラグジュアリーブランドの中でも
歴史的にはとても特殊な立ち位置にあります。

創設者のクリスチャン・ディオールは
「バージャケット」を始め
「ニュールック」と呼ばれる
革命的なファッションの数々を
世に送り出した天才です。

しかし、彼がディオールを率いていたのは
わずか11年ほど。なぜなら52歳で急逝して
しまったからです。

後をついだのが、
若干21歳のイヴ・サンローラン。

のちに自らのブランドを立ち上げますが
事ほどさように、ディオールは
現在のディレクター
マリア・グラツィア・キウリに至るまで
その時代の寵児(ちょうじ)ともいえる
力のある7人のデザイナーに
引き継がれてきたのです。

その結果75年間続いてきた。こんなメゾンは
後にも先にもディオールしかありません。

今回の展示会を見てしみじみ感じたのは
このデザイナーたちがディオールのDNAを
受け継ぎながら、そこにそれぞれの個性を
注入し、今日なお勢いのあるブランドとして
成立させているのだということ。

そしてこの展示会で秀逸なのは、日本開催に
ちなんで、ディオールと日本の絆にも
アーティスティックなスポットを
あてていること。

写真家、高木由利子氏の詩情溢れる
モノクロ写真や切り絵作家、画家など
日本人アーティストとの見事なフュージョンを
見せています。

圧巻は一階と地下2階の吹き抜けの
アトリウムに展示されたドレスの祭壇。
プロジェクトマッピングによって
背景が様々に変化し、飽きるということが
ありません。

まさに「夢のクチュリエ」の面目躍如。
部屋ごとにサプライズがあり
その美しさに心奪われながら、新春から
これほどの本物のシャワーを浴びる幸福に
身を委ねました。

美しいものは人を豊かに穏やかにします。

今年もそんな本物をたくさん見て触れて
感性を磨きつつ、ファッションの愉しさを
みなさまにお届けしていきたいと
思いを新たにいたしました。

今年もどうぞよろしくお付き合いのほどを。

「夢のクチュリエ展」は5月28日まで
東京都現代美術館で開催中です。お時間あれば
ぜひお運びください。

山際恵美子

PS
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そちらもぜひチェックしてくださいね！

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◎編集後記
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ぜひ行ってみたい！

以前、私も化粧品の方で
ディオールに関わり、
歴史を学んでこのブランドに
とても惹き込まれました。

きっとこういった展示会は
「空間の使い方」や「美意識」など
断捨離においても
学ぶことが多いはず！

ぜひ、足を運んでみては
いかがでしょうか＾＾

間中亜衣

間中亜衣