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2022/07/06(水)
【川畑のぶこ】Q.傷つくことを極端に恐れてしまいます…
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水曜日はメルマガ読者の方からいただいた、
川畑のぶこへの相談をシェアします。
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Q.傷つくことを極端に恐れてしまいます…
川畑先生こんにちは。
いつも拝読させて頂いてます。
私は今まで自分が傷つかない人生を
選んできました。
傷つく事を恐れ、平和に過ごす為に
衝突を避け、逃げて生きてきました。
ですが、自分を守りすぎて周りの状況に
ついていけなくなってきました。
人に会う時もビクビクしたり、
年齢もだんだんととっていき、
生きづらくなってきていると思いました。
堂々とできず、傷つく事を恐れ、
人に嫌われないように、、と考えるうちに
人と付き合う事が億劫になってきました。
私は昔から自分の事に焦点をあて、
自分の事ばかり気にしてます。
なので生きる事自体が面倒くさくて
時々死を考えたりしてしまいます。
自分が楽になる事ばかりに意識を向け、
自分以外の事は面倒くさい。
あの時ちゃんと自分と向き合っておけば
自分に自信を持てていたのではないか、、、
後悔ばかりが出てきます。
私は本当にダメな人間の塊です。
人に迷惑はかけるし、感情的に
なりやすいです。しかし、
人に依存的で孤独がすごく怖いです。
こんな自分と
どう向き合っていけばいいでしょうか。
【えくぼ・40代・女性・パート】
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A:FROM 川畑のぶこ
人と繋がり、和の中にいたい、
でも人と関わると相手から嫌われてしまい、
自分の心が傷ついてしまうので、
そのことを恐れてうまく関われない
えくぼさんなのですね。
えくぼさんの繊細で敏感な様子が
伝わってきます。
えくぼさんは、人間関係以外にも
過敏に反応することがあるでしょうか?
たとえば美しい自然や美しいものを
目にすると人一倍深く感動するとか、
音や光に敏感であるなど。
もしそうであれば、えくぼさんは
HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)
かもしれません。
HSPとは、アメリカのエレイン・アーロン博士
が提唱した概念で、感受性がつよく
神経過敏な状態の人のことをいいます。
アーロン博士によると、
HSPの人は、DOESと呼ばれる
次の4つの特徴があります:
D(Depth of Processing)
深く処理をする
他の人は気にかけないようなことでも、
深く掘り下げて考える
O(Overstimulation)
過剰に刺激を受けやすい
刺激に対する反応が強く表れやすく、
疲れやすい
E(Emotional response and empathy)
相手の感情に敏感
相手との心理的な境界線が薄く、
共感力が強い
S(Sensitivity to Subtleties)
些細な刺激を察知する
光や匂いなどの些細な刺激に敏感
HSPは神経学的には、扁桃体が
過剰反応することで不安や恐れが
生じやすいことがわかっています。
病気ではなくその人の気質なので
治療をして治すというものではありません。
よって、「変わらなければいけない」と
プレッシャーと与えることで自己否定が
強化されてしまうので逆効果です。
まずは、そのような特性にダメ出しをせず、
素直に認め受け入れて対処していくことが
大切です。
対人関係では
「常に人に合わせないと嫌われて傷つく」
と思っているので、
無理して人に合わせてしまう、
そのことで疲れてしまっていると思います。
まずは、「人と適度な距離をとってよい」と
積極的にある程度の距離をとることを
許してあげてください。
対人にかかわらず、不快に感じる刺激からは
一定の距離を置いて良いのです。
そのことで自分の時間や空間が確保されて
心のゆとりが出てきます。
逆説的ですが、
このようなゆとりが出ることで、
ある程度それらに曝(さら)されても
大丈夫、いつでも安全地帯に戻れば良い
という状態になります。
「人に合わせないと嫌われる」という思いに
関しては、相手の感情の責任を自分が
担っているという思い込みからくるものです。
感情というのはものごとの受け止め方の影響
を大きく受けますが、相手がものごとを
どのように受け止めるかはえくぼさんに
コントロールできることではありません。
また、相手もえくぼさんに感情の責任を
とってもらおうとなどとは思っておらず、
自分自身で処理できる自立した存在で
あることを信頼しましょう。
これは同時に、えくぼさんの感情の責任は
相手のふるまいではなく、えくぼさんの
受け止め方によって変わるということです。
えくぼさんが意図的に相手を傷つけたり
害そうとしない限り、相手の感情の責任を
えくぼさんが取る必要はないですし、
そもそも誰かの感情のすべての責任を
他人が取ることは不可能であることを
覚えておいてください。
えくぼさんが無理に相手に合わせなくても、
相手が離れていったり、えくぼさんを
嫌いになったりするとは限りません。
たとえそういう人がいたとしても、全員が
そうではないということ、無理のない、
自然なえくぼさんに好意を持つ人も
いるということを忘れないでください。
無理な依頼には「NO」と断ってよいのです。
相手はえくぼさんの答えが
NOでもYESでもそれなりに
対処できることを信頼してください。
えくぼさんがNOと素直にいうことで、
喜んでYESの人が現れるのです。
相手の都合どおりになることが
友情ではありません。
真の友情はYESでもNOでもOKな状態です。
何より、えくぼさんご自身が
えくぼさんの親友になってあげてください。
えくぼさんは
親友がおなじように悩んでいたら
どんな言葉をかけてあげたいですか?
鏡の中の自分に、
同じ言葉をかけてあげてください。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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