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2021/08/18(水)
【川畑のぶこ】Q.夫とのコミュニケーションに悩んでいます…
カテゴリー:.新着情報, メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアします。
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Q.夫とのコミュニケーションに悩んでいます…
こんにちは。
いつもメルマガを拝読させて頂いております。
主人との関係で悩んでいる者です。
でき婚で一緒になりましたが、妊娠が
判ったときから関係は良くありませんでした。
そんな状態で結婚しても幸せにはなれない
と思っていたので、結婚をするつもりが
ないなら子供は産めないと思っていました。
私は話し合いたかったのですが、
主人は私を避け話し合いはできず、
堕胎もできず入籍しました。出産後も
関係はもちろん良くありませんでした。
子供が3歳の時に私から家を出て別居。
出ていった当日は驚いたようで連絡を
してきましたが、その後は連絡なく
3年が過ぎ、子供が小学生になる前に
決着をと離婚調停を申し立てました。
主人は私の行動に驚き、当時
暮らしていた実家に謝罪に来ました。
精神的にも経済的にもダメージが大きかった
ため、離婚の意思を伝えましたが「改める」
とのことで再出発しました。
やはり同じ人間、変わることはなく
冷淡な態度、経済的な圧力。
私は後悔ばかりで8年過ぎてしまいました。
独身時代からの服、いらないと思うような
ノベルティグッズ、タダや安いものが
大好きな主人。
どの部屋も物で溢れ、目に入れたくない光景
にストレスを感じ、限界とばかりに断捨離を
始めました。
私の行動が気に入らないとコミュニケーション
を取らず(普段からほぼありませんが…)、
徹底的に無視するというのがお決まりの
パターン。3ヶ月は避けられています。
断捨離して冷静になれるようになり、
相手に対して感情的にならず
普段通りに接しています。
こんなコミュニケーションが取れない、
つまらない関係をしている必要があるのか、
考えてしまいます。
話し合うにも「話しかけるな!」と
言わんばかりに徹底して生活時間をずらし、
私と鉢合わせしても私の存在はなく
目を合わせません。
こんな夫とどうコミュニケーションを
取ればいいのか、悩んでいます。
【はな・40代・女性・会社員】
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A:FROM 川畑のぶこ
私たちは、2人以上で
一つ屋根の下に暮らすようになれば、
妥協し合わなければいけない場面は
多々出てきます。
ただし、常に一方が妥協ばかりしていたり、
その内容がどうしても妥協できない大きな
ものであったりする場合に、良好な関係性を
維持するのは難しくなってきますね。
はなさんが結婚生活でこれだけは
大切にしたい、どうしても譲れないという
ものがあるなら、おそらくその一つが
血の通ったコミュニケーションで
あることと思います。
夫とのコミュニケーションからは、
愛情や思いやりや敬意が感じられず、
ご自分や子どもが大切にされていない
と感じてしまうのでしょうね。
これはとても辛いことですね。
ただし、夫ははなさんが離婚調停を
伝えたときに、応じず、謝罪して改めると
約束し、再出発したとのことなので、
その表現方法はさておき、夫なりに、
家族は大切なものという認識が
あるのでしょう。
気持ちはあっても、さまざまな背景や
理由から、それを健全に表現する
ちからが不足している可能性は
大いにあるのかと思います。
おそらくはなさんも、理想形でないにせよ、
彼なりに自分たちを大切にしてくれていると
感じる部分もあったので、これまで夫と
別れずにきたのではないでしょうか。
夫の愛おしい部分はどこにありますか?
コミュニケーションに関しては、相手が
それを「改善したい」という動機がない限り、
なかなか変わることは無いでしょう。
ただし、はなさんは断捨離を通して
「反応」せずに「対応」ができるようになって
きている、すなわち、夫を変えるかわりに
ご自身が変わってきているとのことで、
これは素晴らしいことですね。
今後、夫がそれに応じて自然と変わる可能性
はあるのではないかと思います。
ですので、しばらく様子を見られると
良いと思います。
相手が自分に過度に期待をしていて
(自分を変えようとしていて)、
心の深い部分で自分はそれに応えることが
できないという思いがあると、目を背けたり
逃げたくなる心理が働きがちですが、
相手が過度に自分に期待をせず、
「あなたはあなたのままでも、
私の人生は基本的に自分で
切り開いていけるので大丈夫」
というリラックスした姿勢で前向きに
歩みだすと、緊張感から解放され、
自然とコミュニケーションが
発生することも考えられます。
パラドックスですが、
相手が貝のように閉ざしているときは、
そしてその原因が相手にとっては
「話し合い」という名の「批判」である場合に、
話し合いは機能しません。
その場合、
話し合い(という名の批判)を
手放したときに自然と会話が
発生するのでしょう。
ぜひ、話し合いをしようとするときは、
「はたして私は今から相互理解のための
話し合いがしたいのか?」
「それとも批判をしたいのか?」
を振り返ってみてください。
一方の批判ではなく、相互理解のために
行われるものと認識されれば、
話し合いは機能するはずです。
なお、はなさんが断捨離しているのは、
夫のモノ(ノベルティーグッズやタダで
もらってきたものなど?)であれば、
断捨離も両刃の剣ですのでご注意を。
自分にとってのガラクタがなくなることで
スッキリ感じられる一方で、夫は自分
(の価値)をガラクタ扱いして捨てている、
と感じられると、ギスギス感が生まれます。
相互理解は生まれないどころか、
溝ばかりが深まります。
共感や配慮のないところに
真のコミュニケーションは成立しないことは、
はなさんご自身もご経験済でしょう。
めざすは、腹いせや相手に無理やり
手放させるスッキリではなく、
自らの執着を手放す清々しいスッキリ
ということを思い出してください。
己の執着を手放すことを含め、
さまざまな努力をしてもなお、相手の
問題行動による苦しみが続き、基本的に
相手が不誠実で横暴な人間であると
判断される場合は、別な道を歩む
オプションが生きてくることと思います。
一呼吸おいたうえで、最後はご自身の
心の奥底の声に従ってみてください。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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