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2020/07/29(水)

【川畑のぶこ】Q.理不尽な夫に悩んでいます

カテゴリー:.新着情報, 川畑のぶこ

 

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Q.理不尽な夫に悩んでいます

夫の思考回路に悩んでいます。

例えば、夫がある日
洗濯物の畳み方を指示してきました。

私は言われた通り畳みましたが、
翌日『昨日言ったのに畳み方が
変わってない』と言ってきました。

私は言われた通り畳んだと伝えましたが、
夫は『畳んで無いから言ってるんだ!
これからちゃんと畳めばいいだけだ!』
と自分の非を認めません。

今日はお風呂上がりに
『いつものパンツが無い。
今日雨で乾かなくても昨日は
晴れていたのになんで無いんだ』
と言って来ました。

私はしまう場所を間違えたかと
思い探しましたが無く、それは今日
履いていたから引き出しには無いのでした。

先日の畳み方の件でも謝ってもらえず
モヤモヤしていたので、
『お風呂に入る前に脱いだんじゃないの?
考えれば分かるはずじゃないの?』
と言い返しました。

すると、謝るどころか、
『何だその喧嘩売ってるような言い方は!
次お前のミスがあったら、
もっと強く言ってやる!』
と言われました。

私は『次はもっと強く言うって。
何で私を敵のように言うの?』
と言いました。

そもそも替えのパンツは沢山あるし、
自分の勘違いが原因なのに
私にキレている夫が理解できません。

夫は自分が被害者だと思っています。
このすれ違いは何なのでしょう?
夫はしつこい性格で口うるさく、
本当に毎日強い口調でいちゃもんを
つけられそうで怖いです。

でも言われっぱなしは嫌で、
言い返したい気持ちもあります。

些細な事で嫌な気持ちになって
納得できません。

私は理不尽な事があっても我慢して、
スルーする方が精神的に良いのでしょうか?

【だいふく・40代・専業主婦】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

いわれのない夫の攻撃、
だいふくさんの忍耐強さと
苦労が伺えます。

まず、これらの攻撃は不快ではあるものの、
内容自体をあまり真剣にそしてパーソナルに
受け止めないことが賢明です。

だいふくさんは、
ご自身は言動が正しいのになぜ?
と疑問を持っていることと思います。

でも、夫のやりとりの意図は、
妻が間違っていることを指摘して
快適な生活を送ることでもなければ、
どちらの言動が正しいか、
ということでもありません。

ですので、そこに決着をつけようと、
だいふくさんが自身の正しさを
証明することは何の解決にも
ならないことを知っておいてください。

どちらが正しいかに固執する限り、
この関係性は延々続くでしょう。

夫の関心は、どちらが正しいかではなく、
「果たして自分は力を証明できているか?」
「認められているのか?」「リスペクトされているか?」、
すなわち「価値のある存在なのか?」
を確認するということでしょう。

彼は、常に優位な立場にたつことで、
自分の力を感じたいのでしょう。

なので、内容は何だっていいのです。

彼自身が「俺って力ある!」と感じられる
やりとりを必要としているのですから。

情報の正確さについては、
むしろ白でも俺が黒だと言えば黒なんだ!
と押し通せることによって、
自分のパワーを感じられるのでしょう。

抵抗があればあるほど
それをねじ伏せたなら
パワーと感じるでしょう。

このような行動は、裏を返せば、
彼自身が自分の存在価値や力に
疑いを持っている証です。

権威を必要とする者の中には、
未熟な精神構造で、そのようなかたちで
自分の力を確認したい人がいます。

自分の存在価値や力を現実的に認め、
受容できている人は、それをわざわざ
他人とのやりとりで証明して
確認する必要がありません。

彼は、肯定的にそのようなニーズを
満たせてこなかったために、
不器用にも否定的な(そして非効果的な)
やりかたで、何でもいいから俺を認めろ!と、
相手に認めさせることによって
自分の存在価値を確認しようとしています。

本当はそのような行動をすればするほど、
彼の真のニーズを満たすことからは
遠ざかってしまうことに気づけないのが
残念なことですが。

もし、だいふくさんが、
ご主人と今後も一緒にやっていくのであれば、
まずはいちいちリアクションしたり
抵抗したりしないことです。

それは火に油を注ぐようなことになるでしょう。

ただし、屈することもしません。
「私を悪者にしている!」
と反応することをやめてみてください。

あなたは悪者ではありません。

そのことを、混乱しているご主人で
確認することをやめてください。

もっと賢い人(ご自身)と
そのことを確認してください。

ご主人の暴走が始まったら、
一呼吸おいて。

「また彼の劣等感が、私を使って
存在価値を確かめたいんだな」
とご自身の中で確認してみてください。

おそらく、そうならざるを得ない、
だいふくさんには理解し難い背景が
彼にあるのだろうな、とイマジネーションを
働かせてみてください。

彼の中にいる、
5歳児の彼を想像してください。

大人だと思うと頭にきますが、
体は成熟しても、精神の一部は
健全に成熟しないまま、
反応していると思えば
理解できるかもしれませんね。

5歳児にはそこまでムキにならなくてよいでしょう。

彼のリアクションに、毅然と、静かに、
ときとしてさりげなくスルーする技術も大事です。

すなわち、
彼の存在には関心を寄せるものの、
彼の問題行動を餌にした釣りに
引っかからない術です。

もし、彼の態度が病理によるものではなく、
過度のストレスや慢性的に満たされない
気持ち(抑圧)によるものであるなら、
相手が自分に屈することによってではなく、
肯定的な言葉や態度によって認められていると
感じられることで問題行動が減ることも考えられます。

そのような可能性もぜひ探求してみてください。

このような問題に対処するのは、
エネルギーを費やしますから、
だいふくさんご自身が心地よいと感じられる
人間関係や場と日頃から多く関わり、
エネルギーを充電していることも大事です。

– 川畑のぶこ

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◎編集後記
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この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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