ホーム / 【やましたひでこ】「モノ」が景色になっていませんか?
2020/01/09(木)
【やましたひでこ】「モノ」が景色になっていませんか?
カテゴリー:やましたひでこ, メルマガバックナンバー
FROM やましたひでこ
おはようございます。
断捨離のやましたひでこです。
2月23日、木曜日。
<旧暦睦月二十七日>
東京の仕事場、根城にしている
マンションからは富士山が見える。
特に空気の冷たいこの時期は
その姿がくっきりと。
朝方は青空と真白い富士、
日暮れ時は茜色と黒い富士山、
そんな姿を眺めているだけで
心が晴れ、また穏やかになるものです。
目に入る景色はとても大切ですね。
そう思うと、室内の様子もまた景色。
けれど、毎日眺めているにもかかわらず、
その景色の有様に気づいていないことがほとんど。
そして、その景色から、
どんな影響を受けているかにも無頓着。
どうも、私たちは、自分の身の回りの景色は、
いつの間にか目に入らなくなり、
そこに馴染んでしまう傾向があるようです。
でなければ、驚くようなモノの堆積の中に
ずっと暮らし続けることなど出来ないですよね。
なんとなく散らかっているとは思いつつ、
なんとなくモノがいっぱいあるなと感じつつ、
そこにじっと居続ける人たち。
それは、部屋が片づかないと
イライラを募らせることより、
あるいは「捨てたいのに捨てられない」と
悩むことより、ずっと怖いことなのです。
なぜなら、それは無自覚というより無感覚だから。
なぜなら、無感覚とは感動を失っていることだから。
でもね、こんな人たちが
増えているのです。
実際、身近な家族にそんな問題を
抱えている人も多いはず。たとえば、
実家の親のモノの溜め込みに
悩んでいる方も大勢いるはず。
そうですね、年老いていく親の家に帰省し、
そのモノの多さに呆れ
仰天したダンシャリアンからの報告も
私の元にはいっぱい寄せられるし、
鬱の症状を抱えている夫のモノの溜め込みに
悩む妻からの相談も沢山ある。
残念なことに、
そんな実家の親たちも、配偶者たちも、
片づかないことやモノが多すぎることに悩んではいない。
そんな光景にどっぷりと浸かり
はまっていることにまったく気づいてはいない。
つまり、悩んでいないのだから、
手助けしようとしても、かえって
反発や拒否を招くだけなのですね。
「なんとなく」の成れの果て。
そう、「なんとなく」という
感覚を放置しておくと、
やがて、問題は深刻化していく。
その問題の深刻化とは、
「問題が問題として浮上してこない」
という、とても厄介なことなのです。
多すぎるモノたちに埋もれて、
無感覚から無感動へと沈んでいく人びと。
表情が乏しく笑顔を失っていく人びと。
余計なモノが増え溜まっていくに従って、
そう、それに比例するがごとく、
そんな人たちが増えているのです。
断捨離は、その悪循環から
脱出するための有効なメソッド!
断捨離は、この悪循環に
陥らないために機能するメソッド!
さあて、今日のあなたも、
余計なモノをひとつでも断捨離して、
「なんとなく」をクリアな感覚へと
シフトさせて下さいね。
それでは、ごきげんさまにて。
やましたひでこ
━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━
先日、部屋にことばが散りばめられた
「詩のホテル」に泊まりました。
目に入るモノって、意識していてもいなくても
自分に影響を与えているんだなあと思うと同時に
帰る場所である自分の家、そして私自身を
大切にできているかしら…と感じ入りました。
室内の景色をあらためて大事にしたいですね。
宮永笑子
この記事の執筆者について
やましたひでこ
クラター・コンサルタント
東京都出身。石川県在住。早稲田大学文学部卒
学生時代に出逢ったヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の「片づけ」に落とし込み、誰もが実践可能な自己探訪メソッドを構築。
断捨離は、心の新陳代謝を促す、発想の転換法でもある。
全国展開している「断捨離セミナー」は、年齢、性別、職業を問わず受講者から圧倒的な支持を得ている。
処女作『断捨離』<マガジンハウス>は、日本はもとより台湾、中国でもベストセラーとなり、『俯瞰力』『自在力』<いずれもマガジンハウス>の断捨離三部作他、著作・監修を含めた関連書籍は累計300万部を越えるミリオンセラー。
執筆者一覧
最近の投稿