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FROM　千場ひろこ

ごきげんさまです。
「暮らしの哲学」研究会の
千場ひろこです。

先日、美容院に行った際、
待合室のソファの背の上、
白い漆喰の壁に、いままで
見たことの無い素敵なリース
が飾ってありました。

直径1mちかくある、
大きなものなのですが。

リースを構成しているのが、
その辺に生えている小さな雑草の
枯れ草なのです。

雑草の中でも、特に穂のある
猫じゃらしのようなものなど、
イネ科のものが中心で。

リースの土台は、
アケビの蔓を細く編んだもの。
でもそれはあくまで土台であって
ほとんど見えません。

蔓に絡ませるように、
細く、繊細なフォルムの雑草を
キツくではなく、ふわりふわりと
ゆるーく編んであり、
まるで空気を孕んでいるかのような
軽やかさ。

サロンのオーナーのセンスに
脱帽でした。

「ものすごく素敵ですね！
こりゃなかなか真似できない
発想だわあ…」

「いやいや、誰でもできますって」
と謙遜するオーナー。

「でも、変な話、素敵だからって
素人が真似したところで、
モノの少ないハイセンスな
空間じゃないと決して美しく
みえないかも。

だって、ホコリかぶったら、
すぐみすぼらしくなりそうだし。

このサロンみたいなシンプルで、
クリーンな空間だから余計に
映えるんでしょうねえ～」

なんて話を、髪を切って
いただきながらしていたのですが。

話題は、アートに関してまで
及びました。

オーナーはその数日前、
とあるギャラリーで
“ゴミ”で作られた
アート作品を、見たそうで。

それは、海辺に流れ着いた、
さまざまな、色とりどりの
プラスティックゴミで作られた
ランプやシャンデリア。

ひとつひとつを間近で見れば、
ペットボトルのキャップだったり、
さまざまなプラスティック製の
日用品の残骸（つまり、ゴミ）
なのですが。

遠目には色とりどりで
ユニークな形の
プラスティックの照明
として見えます。

この作品が作られた動機とは、
珊瑚礁が美しい島に住んでいた
その作家が珊瑚礁以上に目立つ
ほど大量に流れ着く、
プラスティックの漂着物に
心を痛めていたから。

それらを、アートでありつつも
日用品として命を再び吹き込み、
美しく再生させたというわけです。

美しさの向こう側にある
痛烈なメッセージを感じます。

この照明だって、どうでしょう。

件のリース同様、
ゴミやガラクタだらけの
住まいでは、ただ、
住まいに同化してしまい、
この作品が醸し出す“美しさ”も
メッセージも私たちには
届かないでしょう。

でも、空間が洗練されていれば
素材が“雑”なものでさえ、
美しく見える。

余分なノイズがない分、
作り手の意図も
よく伝わってくるようです。

―――

やはり教訓としては。

私たちは住まいにいろんなモノを
飾りたくなるものですが。

それが引き立つ、
空間づくりという土台が
あってこそ、アートも
インテリアも映えるというもの。

住まいという空間が
作品を引き立てる
“額縁”のようなものに
なっているかどうか。

ゴミや雑草という作品について
普段は捨て置かれる素材を使った
作品について考察することで、
よりその大切さが見えた気が
しました。

【先週ダンシャッたモノ】
生協のカタログいっぱい
（つい取っておいていました、、、）

PS
作品や装飾物を引き立てる
洗練された空間。憧れますよね。

けれど、いきなりそこを
目指そうとしてもうまくいきません。

物事には順番があります。
「断捨離を進める上での大切な順序」は
こちらのプログラムで学べます。
↓
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◎編集後記
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素敵なリースや廃材のアート作品。

そういう作品に触れ、
素敵だなって思う気持ち、
大切ですよね。

ここまでの作品は似合わない
我が家であっても、
自分なりの美意識で、
空間を演出できるようになれたら
素敵だな、と思います。

–青野慶子

What’s danshari ?　 Let’s danshari !　 Viva danshari ♪

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