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2020/08/26(水)
【川畑のぶこ】Q.摂食障害の娘が心配です
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.摂食障害の娘が心配です
今年19歳になる娘がいます。
娘は中学3年の6月に
摂食障害(拒食症)を発症しました。
2ケ月入院の後、心療科の通院、
母親の私はネットで調べた
いくつかのカウンセリングを受け、
最終的には摂食障害専門とされている
カウンセリングを約3年間受けてきました。
娘はこの春までの1年間、
特に自殺願望が強く
目が離せない状態でした。
その娘も、食、食器、ダイエット、
洋服、化粧品、アクセサリー、
そして今はブランド品と
こだわりが変化してきています。
欲しいものは、自分のバイト代から
買っていますが、物欲が強く、
欲しいと思った物は同じような物を
買っていても購入してしまいます。
以前、カウンセラーさんに相談した時は、
満たされていない部分(愛情)があるから
と教えてもらいました。
なので買おうとしていること、
買ったことは否定しないように
意識してきました。(娘が幼い頃から
家庭環境がよくありませんでした)
今、自分のバイト代で
車(半分以上は親が負担)、エステ器具、
教習所代金等の返済もある中、
クレジット等で高額商品を購入しています。
返済出来ない月もありました。
本人も
「満たされてこなかったものがあるから、
欲しい気持ちが止められない」と話しました。
「将来のためにも、やりくりしていけるように
今から練習していこう」とだけ伝えるのが
精一杯でこれからの先が不安です。
どうかよろしくお願いします。
【マルベリー・50代・パート】
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A:FROM 川畑のぶこ
娘さんの満たされない気持ちを
なんとか埋められないかと悩む、
マルベリーさんの母の愛が伝わってきます。
私たちは不器用で、
満たされないものがあると、
無意識に否定的になってまでも
それを満たそうとしてしまいます。
でも、代替物では一瞬は満たされても、
やがてまた渇きが訪れてしまうのですよね。
娘さんには娘さんなりの人生がある
とは思いますが、大切なのは、
娘さん自身が、すべてのモノを
思い通りに得ていなくても、
人との豊かなつながりを保つことは出来るし、
自分は愛に値する人間である
と信じられることにあるでしょう。
マルベリーさんと娘さんとの間で
取り組めることは、「母は無条件で
(たとえ病んだ部分がある私でも)
私を受け入れ愛してくれている」
ということが感じられる関係性の
構築ではないでしょうか。
親の好みや都合に合わせる
いい子でなくても、母は私を大切にしている、
と感じられれば、娘さんは安心できるでしょう。
娘さんと関わる際に、
問題行動や障害ばかりに目を向けず、
彼女の幸せに目を向けてください。
障害や問題行動は苦しみをもたらすので、
一刻も早く取り除きたいと思うかもしれませんが、
そのような姿勢が顕著になればなるほど、
「健常でなければ受け入れられない、
ありのままではダメな私。」
という思いが強化されて状況が悪化する
こともあるので注意が必要です。
あなたの苦しみを取り除きたい、
安らぎや喜びをもたらしたい、
ということが伝わることが大切です。
そして、必要だと思っているモノを
すべて持っていなくても、あなたは
十分魅力的で価値ある存在なのだ、
ということが伝わるよう心がけてみてください。
そのためには、
マルベリーさんご自身が本当に
そのことを信じられていることが大切です。
お二人にとって、大切な課題に、
一緒に向き合っていこうと
寄り添いながら前進されますように。
同時に、マルベリーさんご自身が、
ご自分の安らぎや喜びにも意識を向けて、
日々取り組まれますように。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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打ち明けることで、心が
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間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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