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2020/05/27(水)
【川畑のぶこ】Q.自分の選択にいつも後悔してしまいます
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.自分の選択に
いつも後悔してしまいます
自分のした選択に対して、
満足が持続しません。
たとえばフライパンを買うとして、
色々見て比べて最終的にAとBで悩んで
Aに決めたとします。
すると、決めた時にはAがいい、
いいのを選んだと満足しているのですが、
買った瞬間からBの方が良かったんじゃないか?
という気持ちがむくむく湧いてきます。
買い物に限らずちょっとした選択でも、
自分が選んだ方より選ばなかった方が
優れているんじゃないか、
選択を間違えたのではないか
という気持ちになります。
選択した瞬間に、
今まで輝いていたものが
急に色あせるような感覚です。
しばらくはウジウジと考えて、
そのうち忘れるのですが、
ほぼ毎回このような状態になります。
なぜなのでしょうか?
【ミルク・40代・パート】
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A:FROM 川畑のぶこ
自分の選択が果たして
正しかったのか、誤っていたのか…
私たちが時折、
自分自身の行動を振り返って
改善に向けて反省するのは
人生を豊かにするのにとても大切な
プロセスだと思います。
ところが、反省でなく、
後悔ばかりしています。
しかも、
いつまでもウジウジ悩んでしまうとなると
これは人生の質を落としてしまいますね。
後悔は、「別な選択の方が、より良い結果が
もたらされたにちがいない」という信念が
根底にあると思いますが、
さらには、
そのことで、「人生損ばかりで機能しない」
とか、「取り返しがつかない」などと、
背びれ尾ひれが付きだすと、
いよいよクヨクヨ・ぐずぐず・ウジウジ
モードが強化されてしまいますね。
おまけにイライラモードになって相手に
当たったりなんてこともあるかもしれません。
まず、ミルクさんの課題の一つは、
人生の選択のすべてに必ずしも正解が
あるわけではないという、ファジーさを
受け容れる姿勢を育むことかもしれません。
フライパンにしていえば、AもBも正解に
なりうるし、同時に不正解にもなりうるのです。
Aを買って、やっぱりBだと思ったなら、
使ってみて本当に自分に合うものがわかるという
大切なプロセスを体験したかもしれませんね。
人間関係だってそうです。
最初は良い人だなと思って付き合ってみたけど、
ちょっと違ったなど、時間の経過とともに
関係性が変わってくることはよくあります。
かといって、その人との関係が最初から
不正解だったかというと必ずしもそうとは
限りません。
わたしたちは、人生をかけて自分探しを
しています。
苦手な人と付き合ってみて初めて、
自分が真に求めているものが
浮き彫りになったり、大切にしたいもの
が明確になったりすることもあるのです。
そうであれば、それを気づかせてくれた
関係は決して不正解ではないのです。
私たちは幼い頃から、失敗をしてはいけない、
損をする、と親に言い聞かされて
きたかもしれません。
子どもに苦労して欲しく無い、
親なりの愛情表現でしょう。
ところが、残念ながら、
人は失敗を免れない存在です。
ですので、
徹底的にコントロールさえすれば
失敗はない、という前提で人生を歩むと
かならず失敗するのです。
この場合、私たちは、「失敗」に対する
考え方そのものを変える必要があります。
失敗したからこそ学べるものがあると。
そして、もちろんAをBに変えることも、
Aの良いところに目を向け、ご縁を大切に
することも可能です。
「人生に後悔はつきもの」という潔さは
私たちを自由にしてくれます。
たとえ後悔しても、大抵のものは
埋め合わせが可能だったり、
取り返しがついたりするものです。
すなわち、人生はたとえ思い通りでなくても
それなりに機能するはずです。
ミルクさんは、いちど決めたら、
ずっとそれを守り続けなければならない
という考え方もお持ちかもしれません。
その姿勢も変えることができます。
その発想から始めてみたけれど、
実際は予測とちがったので、修正や
改善を図るなど善処すればよいと。
失敗や後悔を糧にすることで、私たちの
人生には、より深みや奥行きが出てくる
ということも覚えておいてください。
– 川畑のぶこ
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◎編集後記
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間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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