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2019/10/09(水)
【川畑のぶこ】Q.心を痛めた13歳息子への接し方
カテゴリー:メルマガバックナンバー, 川畑のぶこ
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.心を痛めた13歳息子への接し方
いつもyoutube拝見しております。
息子13歳についてお聞きします。
早速ですが、3年前に離婚し
子供3人と父子家庭を営んでいる
53歳(自営)です。
家事や仕事、介護等多忙ですが、
子供達、職場のスタッフの
協力のお陰で何とか生活しております。
昨年の夏休み明けより
末っ子の息子が不登校になりました。
現在中1ですが、職員室登校を
週2から3回行っており、
普段は一人自宅でゴロゴロしながら
決められた家事をこなしております。
現在高2の次女も
母親が離婚すると言い出した中1の頃
同じく不登校になりました。
母親が出ていった中3からは
何とか登校し現在は部活を頑張っています。
二十歳大学生の長女は
来年からの留学に向け
毎日その準備とバイトに明け暮れています。
そんな家族の状況下で、
先日埼玉で再婚相手の義父に殺された
小4の男子の事件が有りました。
そんなニュースをラジオで聞きながら息子が
「お姉ちゃんの二十歳の誕生日までに
家にお母さんを連れて来れなくてごめんなさい」
と言いながら泣きだしました。
「悪いのはお父さんとお母さんだから
お前は悪くないから、大丈夫、お前は悪くないよ」
と言って慰めました。
殺された小学生と自分が重なったのか?
心を痛めた息子を
どうフォローしてあげれば良いでしょうか?
母親49歳(実家暮らし)には
恋人がいるようです。
また月に1度、子供達とは自宅にて
私が留守の間に一緒に食事をしております。
恋人の自慢も聞きたくなかったようです。
来年には長女、再来年には次女も留学予定です。
近い将来、男二人暮らしへの
アドバイスも併せて宜しくお願い致します。
【旅人・50代・自営業】
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A:FROM 川畑のぶこ
3年間、お子さん3人を父子家庭で
頑張って養い育てて来られている、
旅人さんの努力と苦悩が伝わってきます。
このようなタイミングでの
息子さんの不登校は、
おそらく旅人さんの罪悪感を
刺激することもあって、
さぞ心苦しいことと思います。
息子さんの言動から、
お母さんが家を出て行ったのは
子どもである自分にも原因があり、
お母さんが帰ってこないのは、
自分の努力不足と思ってしまっているのですね。
また、母親が恋人の話をすることで、
お母さんを奪われてしまった
という落胆があるのでしょうね。
今、息子さんはとても多感な時期で、
周囲の影響を大きく受けると思いますし、
このような時期に大きなライフイベントが
重なることで、不登校になるケースは多くあります。
不登校に関しては、
ただ登校することばかりにこだわらず、
息子さんがじっくり自分自身や状況を
振り返っている時間と受け止めてあげてください。
身長は伸びても、まだまだ精神は
子どもである彼なりに、
なかなか消化できない状況を
じっくりと噛み砕いて、
消化しようとするプロセスに
いることと思います。
彼なりに必要な時間を
かけているのだと知り、
焦らずに向き合ってみてください。
ダラダラゴロゴロしているのは、
身体は動かしていなくても
色々考えて脳が疲労しているからです。
すなわち必要な休息です。
その際、親がどんな自分であっても理解し
受容してくれる姿勢は癒しを促進してくれるでしょう。
忍耐を要しますが、
待つことも愛のひとつの表現
ということを覚えておいてください。
そして、彼への愛ある声かけも忘れずに。
離婚は彼のせいではなく、
父母の問題であること、
そして、両親とも、息子さん(や娘さん)を
心から愛していることが伝わることは重要です。
そのことが伝わる振舞いを
引き続き心がけるとよいと思います。
彼が母親と定期的に会い、
母の愛を確認できることもとても大切です。
ただし、親の新たな恋人の存在は、
伝え方やタイミングも、
彼のような不安定な状況にある子には
配慮する必要があるでしょう。
母親は日々の子どもたちの様子を
知ることができませんから、
旅人さんが彼女と状況を
共有できる関係性を構築したり、
維持したりすることも大切です。
その上で、
身の回りに起きている出来事に対して、
どのように感じているか
(ショックだったとか、頭にきたとか)
彼の率直なフィーリングを尋ね、
確認し、受け取ってください。
事件のことも、
自分に重ね合わせて不安に思ったり
罪悪感を抱いていないか、
吐露できる状況をつくります。
彼がケアされていると
感じられるように心がけてみてください。
状況が許すのなら、
離婚が旅人さんにとっても、
どれほどつらいことであったか、
父親の素直なフィーリングを
シェアするのも良いと思います。
共に力を合わせて、
この難局を乗り越えていこうという
姿勢を育んでみてください。
登校に関しては、現在、
週数回の職員室登校は
できているようですので、
学校との連携を密にしながら
無理の無い登校を心がけつつ、
学校以外でも興味が持てることがあれば、
そのことに勤しむことも促してあげてください。
外で一緒に体を動かしたり、
汗をかいたりするのも良いと思います。
学業の遅れは、その気になれば
いつでも取り戻すことができますから、
どうか焦らずに。
離婚や不登校が無ければ
与えられなかったであろう、
このような時間だからこそ育める、
父と息子の時間を大事にしてください。
旅人さんも、お仕事に、子育てに、
介護に、本当に大変だと思いますが、
積極的に周囲に助けを求めて、
どうかセルフケアも忘れずに。
– 川畑のぶこ
P.S
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◎編集後記
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今あなたが抱えている悩みを
断捨離メルマガ毎週水曜日の執筆者、
心理療法家・川畑のぶこに
相談してみませんか?
一人で悩んでいると、
どんどん深みにはまっていきます。
誰にも打ち明けられない悩みを
打ち明けることで、心が
ラクになることもあります。
お寄せいただいた
相談の中から一つ取り上げ、
川畑のぶこがお答えします。
宮永笑子
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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