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2020/12/02(水)
【川畑のぶこ】Q.どうすれば不安を乗り越えられる?
水曜日はメルマガ読者の方から
いただいた、川畑のぶこへの相談を
あなたにシェアさせていただきます。
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Q.どうすれば不安を乗り越えられる?
いつもありがとうございます。
3年前に離婚し、バツイチ、子どもなしの
50代の会社員、女性です。
ふとしたときに人の幸せが羨ましくて、
イライラしたり、悲しくなったり、
どうしようもなくなるときがあります。
貯金もほとんどなく、
このまま一人で生きていけるのか、
寂しいままの人生で終わるのか、
ちまたで言われている、
暴走老人になりそうで自分が怖くなります。
更年期症状もあり、気力、体力も日によって
上がったり下がったりです。
仕事もプライベートも恵まれていると思います。
感謝しているのですが、心の中の暗闇は消えません。
将来でなく今を大切にと思うのですが、
不安に負けそうです。
どうすれば不安を乗り越えられるのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
【たま・50代・会社員】
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A:FROM 川畑のぶこ
孤独感は私たちを蝕みます。
マザーテレサは、
最もひどい貧困とは孤独であり
愛されていないと感じていること、
愛への飢えは食糧の飢えを取り除くことより
難しいという言葉を残しています。
たまさんの苦しみも、
他の人は絆や愛の中にいるのに、
ご自身にはそのような絆や愛はない
という思いから生じる孤独感から
来るものではないでしょうか。
苦しみを生じさせるほどの相手への羨望は、
相手のもっているものが自分には得られず、
それゆえに幸せを体験できないという思いによるもの。
さて、たまさんのそんな思いは
明らかに事実なのでしょうか。
たまさんは羨ましいと思っている人の
すべてを知っていますか。
自分がもっておらず相手が持っている部分だけを
見てはいるということはないでしょうか。
その人の背後にある努力や苦しみや悲しみ
について考えたことはありますか。
誰かからみると、たまさんもまた
羨ましい存在であることを知っているでしょうか?
たまさんが羨ましいと思っている部分がないと、
本当に幸せに生きることはできないのでしょうか?
幸せを体験しながら生きている人というのは、
周囲が羨む条件が整っている人のことをいうのではなく、
今置かれている状況の中に喜びを
見出すのが上手な人だということを、
日々の臨床やさまざまな出会いを通じて確信しています。
私はステージ4のがん患者さんたちの
幸せをたくさん見てきています。
独身女性であっても、シングルマザーであっても、
仕事を辞めざるを得なくなった50代であってもです。
彼女らに共通するものがいくつかあります。
四方暗闇に感じられても、
うっすらとひかる一筋の光明に意識を向けること。
できないことではなく、できることに意識を向けていること。
日常のささやかなことに喜びを見出し、感謝していること。
世の中に似た境遇にいる人がいれば共感し、
思いやりややさしさの心で繋がることができること
=決して一人ではないということを知っていること。
などです。
これらは決して特殊な能力や魔術ではありませんし、
たまさんにも実践できるものだと思います。
未来は誰にもわかりませんが、今を変えることはできます。
そして、未来はそんな今の延長線上に存在します。
今身の回りに起きていることで好ましいことや
感謝していることに意識を向けることができれば、
たまさんの未来も穏やかなものになるのではないでしょうか。
誰かさんの人生はさておき、
たまさんにはたまさんの人生を切り開くだけの力は
生まれながらにして備わっているはず。
ぜひそんな信念を大切に、痛みも苦しみもひっくるめて、
ご自身の人生に愛ある眼差しを向けてあげてください。
そして、たまさんを愛してくれる誰か一人の異性ではなく、
ぜひ、さまざまな人とのつながりの中に身をおいてください。
人間には本質的に助け合いの精神が宿っており、
それはさまざまなかたちで現れるのだということに気づくと、
寂しさや不安は薄れてくることでしょう。
あまりがんばらずに、周囲に助けを求めてみてください。
それでもたまさんの魅力は変わりません。
– 川畑のぶこ
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間中亜衣
この記事の執筆者について
川畑 のぶこ
心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー
東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。
2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。
「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。
断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等
所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等
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