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2020/07/15(水)

【川畑のぶこ】Q.音信不通の息子が心配です

カテゴリー:.新着情報, 川畑のぶこ

 

Q.音信不通の息子が心配です

私には
47歳の長男
44歳の次男
40歳の長女
がおります。

次男と長女は各々家庭を持ち
孫もおります。

長男は独身で、早くから同じ市内で
アパートを借り、現在は整体の資格を
得てバイクで訪問を主にした仕事を
している様ですが、幼少時より
訳あって私には心を閉ざしております。

父である主人には辛うじて
必要な連絡程度には交信が
取れるものの、日頃の様子が分からない
私には『元気にしてる』とだけで、
母として唯々陰ながら無事幸縁な未来を
希うばかりです。

古希を超えた今も、自育をと自らの心に
言い聞かせつつ日々過ごしてはおりますが、
人の与命を思えば親として果たして
このままで良いものか、
と悩んでしまいご相談させて頂きます。

短略ですがどうかよろしくお願い致します。

【子を思う母・70代・施設清掃員】

―――――――――――――――――

A:FROM 川畑のぶこ

ご長男が幼少期から
母親に対して心を閉ざしていて、
今もほぼ音信不通とのこと。

親として、子との繋がりが
絶たれることほど辛いことは
ないと思います。

そのような中、
ご主人を通してお仕事も頑張り、
元気にしていることがわかるのは、
せめてもの安堵なのでしょうね。

ご長男が心を閉ざした理由は
わかりかねますが、文脈から、
子を思う母さんご自身にも、
当時を振り返ってみて、
その態度は当然と思える部分が
あることと察します。

過去に、そのことに関して
息子さんと面と向かって
コミュニケーションを
されたことはあるでしょうか。

あるいは、
たとえ息子さんが拒否しても、
そのことを繰り返し試みているでしょうか。

もし、悪かったと思う部分が、
子を思う母さんご自身にあるのであれば、
そのことを誠実な姿勢で詫びたことは
あるでしょうか?

手紙を書いたことはあるでしょうか?

そのコミュニケーションの内容は、
言い訳や自分を正当化することではなく、
息子さんの辛さを理解し、
共感するものであったでしょうか?

彼の立場になって、
辛さを拭おうとする努力が
感じられるものだったでしょうか。

それとも、「私」の辛さをわかって欲しい、
受け入れてほしい、あなたの態度を改めて
私の辛さを拭って欲しいと訴える内容
だったでしょうか。

このあたりをもういちど振り返り、
真に息子さんの立場になって
向き合ってみると、もしかしたら
変化が出てくるかもしれません。

おそらく、お母さまはお母さまなりに、
さまざまな制約がある中で、
または、まったくゆとりの無い中で、
その時点でのできる限りをご長男に
対して尽くしてきていると思います。

日本の伝統的な家庭であれば、
「長男」に対する期待やプレッシャーは、
次男や娘に対するそれとまったく
異なることもあるかと思います。

それはご長男本人のみならず、
長男を立派に育てなければという
母の使命感にも強くのしかかって
くるものでしょう。

そのような意味で、
二人とも犠牲者なのでしょう。

育児は正解がありませんから、
迷いがあって当然です。

ご自身を責めることなく、
かつ、過剰に防衛しようとすることなく、
このような濁流に巻き込まれてしまった
自分たちを俯瞰視したうえで、
改めて関わりを試みてください。

実際にコンタクトがとれなくても、
誰を責めるわけでなく、息子さんに
対してあたたかい念を送り続けることは、

息子さんにとっても、
子を思う母さんにとっても、
寂しさの中にも平穏を
もたらしてくれることと思います。

手放すレッスンが新しい何かを
もたらすことがあることを信じてください。

– 川畑のぶこ

 

 

 

 

 

この記事の執筆者について

 

川畑 のぶこ

心理療法家 ・ 断捨離アンバサダー

 

東京都出身。米国マサチューセッツ州エンディコットカレッジ卒(AA)後、経営コンサルティング会社、貿易会社勤務を経て、米国にて通訳・コーディネーターとして独立、通訳の仕事を通じて心理療法に出会う。

 

2002年に日本帰国後、都内を中心とした複数の医療機関において、がん患者や家族のメンタルケア、および心の悩みやストレスを抱える人々に対して日々カウンセリングを行う。そのほか患者会の指導、セラピスト養成研修の指導、医学部での講義、一般市民向けの講演・講義を全国各地にて行う。

 

「断捨離」を自ら実践し、メンタル面へ及ぼす影響を認識したことから、「断捨離」メソッドの普及にも取り組む。

 

断捨離関連著書:「断捨離のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離~私らしい生き方のすすめ」(同文舘出版)、「断捨離アンになろう」(ディスカバー21)等

 

所属学会:日本心身医学会・日本サイコオンコロジー学会・日本予防医学会 等

 

 

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