ホーム / 【小松易】“収納ありき”の不幸スパイラル?
2020/04/24(金)
【小松易】“収納ありき”の不幸スパイラル?
こんにちは。
かたづけ士の小松易です。
家で過ごす時間が増えて、
読書の時間が増えたという人
も多いようです。
私もこれを機に、
本とじっくり向き合う時間を
とりたいと思っています。
ついでに、本棚の整理も…。
かたづけ士になる随分前に、
我が家に「なかなか手放せない本棚」
というのがありました。
「彼」との出会いは会社員時代の独身寮。
転勤で寮を出る先輩が粗大ごみとして
捨てようとしていたところで
「ちょっと待ってください!」と譲ってもらった、
胸の高さほどの木製本棚でした。
捨てられる運命だった本棚を
「私が救い出した」そんな思いもあり、
いつの間にかとても愛着のある存在と
なっていました。
ですからそんな本棚を引越すたびに
部屋のサイズに関わらず、
「とりあえず」持っていくことを
繰り返していました。
ところがある日、何かのきっかけで
ふと考えたのです。
もしかして私は「意地で」
本棚を所有しているのではないだろうかと。
つまり、最初は「愛着」があったものが
いつの間にか「執着」に、そして
部屋に「固着」してしまっているのではと。
結果として、どんなにその本棚が
部屋全体のイメージにしっくりこなくても、
それがどんなに動線を乱していたとしても、
いつも部屋のかなり良い場所に
しっかりと存在していました。
理由はシンプルで、その場所にしか
本棚が納まらなかったからです。
部屋の中はご想像通り
チグハグな状態でした。
単にモノだけではなく、
それらを入れるハコである収納自体も
「なんとなく」さらに「意地で」
家に居座わらせることがあります。
その時にはぜひ自分自身に
聞いてほしい質問があります。
それは、
「何のための収納だろうか?」
または、
「“収納ありき”になっていないだろうか?」
「収納ありき」で生きていると
時に「不幸のスパイラル」に
陥ることがあるのです。
「収納ありき」の「不幸のスパイラル」とは、
「収納」→「モノ」→「やること」
という順序でつい意思決定(選択)を行うこと。
結果、居心地の悪い部屋を
許容しながら生活することが多くなります。
反対に「やることありき」の「幸福のスパイラル」
とは次の順序で意思決定(選択)を行います。
「やること」→「モノ」→「収納」
結果、快適で満足度の高い部屋を
手に入れることができるのです。
誤解してほしくないのは、
決して収納を否定しているわけではなく
順番が大切なのだということ。
つまり、「不幸のスパイラル」を生きる人は
収納やモノありきで取捨選択、判断する人。
ついそれらに縛られてしまう人です。
逆に「幸福のスパイラル」で生きる人は
「やること」ありきで自由自在な人生を
歩むことができる人だと言えるでしょう。
あなたはどちらを選択しますか?
「何のための収納だろうか?」
「“収納ありき”になっていないだろうか?」
ぜひこれらの質問からスタートして、
「幸福のスパイラル」への第一歩を
踏み出してみてください。
いつもあなたを応援しています!
小松易
◆かたづけを通して人生を変えるコンサルティング
「スッキリ・ラボ」
https://sukkirilab.com/lp/
━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━
買ったばかりの頃は、
愛着があったものが、
いつのまにか執着になっている、、
これは、だれもが経験したことが
あるのではないでしょうか?
収納やモノで、
日々の行動が支配されていると
考えると何とも残念ですよね、、
ぜひ今日から
「幸福のスパイラル」に
切り替えられるよう、改めて部屋を
見渡してみてくださいね^ ^
間中亜衣
この記事の執筆者について
小松易
日本初の「かたづけ士」
『かたづけを通じて人生を変えるコンサルティング』スッキリ・ラボ 代表
大学在学中にアイルランドへ留学し、トランク1つで生活できたことに衝撃を受けて帰国。物を持たない自由と幸せを実感し、自然とかたづけに意識が向くようになる。大学卒業後は建設会社に入社し、現場でかたづけの重要性を学ぶ。その経験から、プライベートで知人にかたづけを教え、かたづけのさらなる可能性を実感する。株式会社フジタを退社後の2005年、"かたづけ"を通して人生を変えるコンサルティング「スッキリ・ラボ」を開業。現在は経営者・企業向けに"かたづけ"のコンサルティング、セミナー活動を行う。今まで延べ2万人以上にかたづけ講演・研修を行っている。その活動は、「ガイアの夜明け」(テレビ東京)、「ドキュメント20min」「サラリーマンNEO」「めざせ!会社の星」「助けて!きわめびと」(NHK)などに取り上げられ、反響を呼んでいる。
著書はシリーズ累計47万部『たった1分で人生が変わる片づけの習慣』(KADOKAWA /中経出版)、『「すぐやる人」になる1分片づけ術』(日本経済新聞出版社)ほか多数。最新刊は『「かたづけ思考」こそ最強の問題解決』(PHP研究所)。「近代セールス」「月刊不動産流通」「東商新聞」などで連載実績あり。「やましたひでこ断捨離メールマガジン」などで連載記事を執筆中。
執筆者一覧
最近の投稿